リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

少欲知足

2019-05-11 12:54:00 | 日記
「少欲知足」
いつも通る町内の法輪寺にある掲示板の言葉です。
ほぼ半月ごとの更新で、仏典やご住職が考える格言など含蓄のある書
き出しています。
毎日通るので、今度はどんな言葉が…と、楽しみにしている。
 
   
 
今回の「少欲知足」は「欲張らないで、足りることを知る」…つまり、
与えられた現実を素直に受け入れること、身の丈に合った生活を
すること、かな?
仏教のお経によく登場する言葉らしい。
 
なるほど、と心の中では納得できるけど、あれもこれも、といつま
でたっても生臭さが抜けない凡庸な「小人」(しょうじん)には、難し
い生き方のようにも見えます。
 
最近「断捨離」を始めました。
と言っても、心はせくばかりで、腰が重い。
周りには不要な衣類、雑物があふれているに手がつかない。
曽野綾子さんは「老いたら1年間通して着なかった衣類は捨てる
き」と言う意味のことを書いている。
理屈では分かっていても、捨てる踏ん切りがつかない自分の優柔
不断が情けない。
 
  まだ使えるかも、捨てるのが勿体ない。
  思い出が詰まっていて、捨てられない。
  ひょっとしたらまだ売れるかもしれない。
 
…さまざまなる理由を付けて、また戻し入れてため息をついています。
 
「断捨離川柳」をネット検索したら、次のようなが句をヒットした。
 
   売れるかも 思ったときから 手が止まる
 
売れるかも、使えるかも…モノへの執着は消えない。
少欲知足・・・日暮れて道遠し、だね。
 
藤沢周平さんの名作「風の果て」で、家老職の又左衛門に
「隠居なさいますか」と問うた妻に、
「風の果て 尚足るを知らず」と答えた。
 
人間の欲望には果てがない、と言うことだろうか。
少し安心した。
 
  <今日の1枚>
  今年初めて咲かせたクリサンセマム
 
  

いつの間にか、タツナミソウ

2019-05-09 11:22:12 | 日記
五月に入って、小さな庭の雑草も元気づいてきた。
 
隅っこで雑草に混じって、白と紫の見かけない小さな花がひっそり咲
いている。
よく見ると結構かわいい花だ。
娘がネットで調べたら「タツナミソウ」のようだ。
タネをまいた記憶がないので、どこからか種が飛んできたのだろうか。
それとも鳥たちが運んでくれたのか。
広がって咲いているところを見ると、知らない間に繁殖したらしい。
 
タツナミソウ・・・平地から低山の草原や森林内の開けた場所に生える
山野草で、草丈は5~15センチ、茎はまっすぐに立てて先端に約3セ
ンチの波のような花穂を付ける多年草。(「NHK趣味の園芸」から)
 
それが波頭に見立てられ、「立浪=タツナミ」になったのだろう。
花言葉は「私の命を捧げます」・・・ちょっと重いねえ。
民間の薬や漢方に用いられていた歴史に由来するとか。
 
椿の下の日当たりもあまり良くない場所で、ナルコユリに混じって白と
紫の花が寄り添うように咲いている姿はなかなか可憐だ。。
よく栽培される園芸種はタツナミソウの変種コバノタツナミで、紫が基
本で、別名「ビロードタツナミ」と呼ばれているとか。
他に白、藤色、赤紫などもあるという。
花期は5月いっぱいらしいから、いましばらく楽しませてくれそう。
 
早速カメラを持ち出して撮影。
何しろ低い茎の先に咲く3センチの小さい花のため、しゃがんで苦心し
て撮ったが、なかなかうまく写せない。
腰が痛い、あ~~しんど。
 
  
  
  
     

「母の日」を前に

2019-05-07 11:13:24 | 日記
「母の日」(5月12日)が近づいてきました。
この日が来ると、いつもある母の手紙を思い出だします。
 
昭和の左甚五郎といわれた彫刻家・阿部晃工(1906-1966)
が、苦労して入った東京美術学校で、相撲の稽古中に右腕を複
雑骨折した。
彫刻家には致命傷であり自殺を考えたほどで、故郷(北海道)の
母に「帰りたい」と訴えたらしい。
母からは次のような手紙が来た。
 
 「手紙を見ました。大分困っているやうですね。(略)今家は大変で
す。
一銭のお金も送ってやれません。母はお前を天才児として育てて来
ました。母はそれが誇りだったのです。
今お前も一人前になりました。その一人前の人間が食べられないか
ら帰るとは何事です。
乞食でも野良犬でも食べて居ます。お前は野良犬や乞食にも劣る
意久地の無い男ですか。
母は末っ子のお前を甘やかして育てたのが悪かったのです。けれども
そんな意久地なしには育ててないつもりです。食べられなければ食べ
ずに死になさい。何で死ぬのも同じ事です。(略)
お前は母がいつ迄も優しい母だと思って居るのは間違いです。帰って
きても家へ入れません。死んで骨になって帰ってきなさい」
 
手紙の末文には、
「そして一日も早くお前の死んで帰る日を母は待って居ます 
喜二郎どの母より」
           (作家の出久達郎さんのエッセーから知る)
 
 なんという厳しい「母の手紙」だろう。
安部晃工はこの手紙に発奮、左手で制作して次々に入選を果たし、
日本彫刻界の重鎮になった。
なお、晃工の母は手紙の翌年に53歳で病死したという。
 
この母のように、深い愛情を注いでもらった息子は、これまでにど
れほどいるだろうか。
偽の息子電話にやすやすと大金を払い込み、だまし盗られる「オレ
オレ詐欺」被害の母親の多い昨今に、思い馳せる。
 
 
<今日の1枚>
母の日にちなんで…
定番のカーネーションをふんだんに
菊は新元号「令和」を祝して・・・
背景をデルフィニュウムの青で染める

  

令和の今、読むべき一冊

2019-05-05 22:32:42 | 日記
平成から令和に移った今、まことにタイミング良い一冊に出会った。
 
朝井まかてさんの力作「落陽」(祥伝社文庫)である。
 
文庫本の帯に記された短評は、
「平成の天皇から令和へ。まさに、今読むべき1冊」
とあり、
「明治天皇崩御直後に巻き起こった神宮造営の巨大なうねり。
日本人は何を思い、かくも壮大な事業に挑んだのか?
天皇と日本人の絆に迫る著者入魂作!」・・・と続く。
 
   
 
明治天皇の御陵は京都伏見の桃山陵になったため、政府は東京に
ご遺徳をしのぶ場として明治神宮創建を計画、総力を挙げて取り組
む。
大勢の意見は「神宮の森は森厳とした杉と檜など針葉樹林がふさわ
しい」だったが、林学者たちは「東京は気候、土壌的に針葉樹は適さ
ず、常緑広葉樹でなければ育たない」と主張、人工の広葉樹林造成
に決まる。
全国から募った献木は2万本、150年後に神苑を包む森完成めざし
て壮大な植樹計画に着手したのは、ご大葬と新天皇即位が終わった
大正9(1920)年だった。
 
明治神宮の森をつくる運動は、日露戦争の戦死者に心を寄せる明治天
皇の苦悩、明治神宮創建運動、風雲急を告げるヨーロッパ情勢などを交
えながら、新聞記者たちを巻き込み大きなうねりとなった。
小説「落陽」は明治から大正にかけての時代のうねりを書き進む。
 
明治神宮の森は学者の150年の予想よりはるかに速く、100年もしない
うちに人工林が自然林化され、22万坪の広大な土地に247種、17万本
の広葉樹が神域を覆い、現在も明治帝の御霊を護っている。
 
平成から令和へ…日本中が新時代の幕開けをこぞって祝賀したように、
明治から大正にかけての大事業、明治神宮創建もまた大きな時代の節
目となったのだ。
 
京都御所の大正天皇の即位を祝う大群衆は15万人、令和の新天皇を
祝う皇居一般参賀には14万人・・・
直木賞作品「恋歌」の作家は、「落陽」で令和時代の「開かれた皇室」と
日本人の新しい絆のあり方を、問うているように思える。
 

タイガース追っかけギャル

2019-05-03 18:41:20 | 日記
自他共に許すタイガースファン、最近は球場に足を運ばなくてもTV
の実況中継は大概見る。
「生まれる前からのトラキチ…」と冗談で言うほどだ。
もっぱら茶の間で楽しむTV中継では、選手のプレーはもちろん、時
々映すスタンドの応援風景も楽しい。
トラキチの応援風景は12球団のうち一番熱狂的で、ファッションも派
手&奇抜だろう。
 
  熱狂ファンで黄色く染まるスタンド
   
  
  ファッションも楽しい
  
 
その中継のスタンド風景で、よく見かけるギャル2人がいる。
多分姉妹だと思うけど、ずいぶん前から見ているような気がする。
関西では土日とか春と夏休み、首都圏ではウイークデーの試合でも
登場しているところを見ると、関東の二人だろうか。
これまで広島、岡山、大阪、名古屋、そしてもちろん甲子園で毎年必
ず見かける。
首都圏では東京ドーム、神宮、横浜、千葉(ロッテとの交流戦)で。
 
  6年前の2人
    
  
  5年前
  
 
  3年前…少し大人の雰囲気^^
  
 
  この春の2人…すっかり大人に
  
 
いったい、彼女たちのチケット代は毎年どのくらい払っているのだろう、
と他人事ながら気になるほどだ。
応援の際、必ずそれぞれの選手へタイミング良いメッセージが書き込ま
れており、よく調べているなあ、といつも感心させられる。
中継TV局もよく知っているようで、何回かは二人を大写しにして、解説者
たちもしばしば話題にしている。
スタンドの周りの人たちもカメラを向けたり、話しかけたり…すっかり人気
者のようだ。
 
タイガース追っかけギャル・・・勝手にそう呼んでいる。
そのギャルたちをウオッチングしている私も、ギャル追っかけ?…かもね。
 
さて肝心のタイガース。
開幕当初はつまずいたけど、徐々に調子を上げてきた。
これからは「金満球団」に6つもある「借り」を返し、突っ走ってもらいたい。
「矢野ちゃん頼むで、今年こそ!」