<96歳=「男性平均寿命80歳=健康寿命72歳+要介護期間8年」+16年>
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2020/08/07 00:07
「思考の整理学」がベストセラーになった英文学者でお茶の水女子大名誉教授の外山滋比古(とやま・しげひこ)さんが7月30日、胆管がんで死去した。96歳だった。告別式は近親者で済ませた。喪主は長女、みどりさん。
愛知県出身。「英語青年」編集長を経て、東京教育大(現・筑波大)やお茶の水女子大などの教壇に立った。専門の英文学のほか日本語論や教育論でも活躍。著書も多く、1983年の著書「思考の整理学」は独自の発想と洞察でアイデアを熟成させる大切さなどをつづり、ロングセラーに。2000年代にも東大生や京大生に読まれる本として話題となり、文庫版は124刷、253万部に達した。ほかの著書に「ことわざの論理」「伝達の整理学」。
90歳代になっても旺盛に執筆を重ね、新聞を熟読して世の中の情報を得るなど、知的好奇心を失わない生き方でも注目を集めた。
「男性平均寿命80歳=健康寿命72歳+要介護期間8年、女性平均寿命86歳=健康寿命74歳+要介護期間12年」厚生労働省は2018/3/9、介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」が、2016年は男性72.14歳、女性74.79歳だったと公表した。前回(13年時点)と比べ男性が0.95歳、女性は0.58歳延びた。
平均寿命と健康寿命の差は、介護などが必要となる期間。この差を縮める「ピンピンコロリの生活=要介護期間0年=にする」ことが社会保障費の抑制につながる。16年の平均寿命と健康寿命の差は男性8.84年、女性12.35年。13年と比べると男性0.18年、女性0.05年改善した。研究班の代表を務める辻一郎・東北大教授(公衆衛生学)は「要介護の大きな原因となる脳血管疾患の患者が、生活習慣の改善で減っている」と指摘。「高齢者の社会参加の場が広がっていることも健康寿命の延びにつながっている」とみている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27899950Z00C18A3CR0000/