★ 日本医師会=開業医団体=は「血栓で血管が詰まる」防禦薬服薬啓蒙活動を実施済みか>
★日本医師会=開業医団体=は反応性の弱いT細胞が活性化=炎症性サイトカインという物質=抑制薬服薬啓蒙活動を実施済みか>
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※週刊朝日 2021年1月22日号
2021/01/15 08:02
「なぜ基礎疾患や高齢が重症化のリスクになるのか。①“血栓の形成”と②“免疫の暴走”という二つの現象が関わっていると考えられています」
と話すのは、感染症に詳しい関西福祉大学教授の勝田吉彰医師=勤務医=。
と話すのは、感染症に詳しい関西福祉大学教授の勝田吉彰医師=勤務医=。
<川崎医科大学大学院修了。1994年外務省入省。スーダン、フランス、セネガル、中華人民共和国などの日本国大使館の書記官兼医務官、参事官兼医務官などを経て2006年近畿医療福祉大学(現神戸医療福祉大学)教授。2012年より関西福祉大学社会福祉学部社会福祉学科・大学院社会福祉学研究科教授。医学博士。専門は渡航医学、メンタルヘルス。労働衛生コンサルタント、日本医師会認定産業医、日本渡航医学会認定医療職、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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①血栓とは血液の塊のことで、かさぶたのようなもの。感染して炎症が起こると血液が固まりやすくなり、血栓ができやすい。しかも新型コロナは血管の内側の内皮細胞にも感染するため、余計に血栓ができやすいのだという。
「血栓で血管が詰まると、そこから先には血液が流れないので、栄養も酸素も途絶えてしまう。その結果、組織が壊死(えし)するなどで機能低下に陥ります。特に基礎疾患がある人や高齢者の血管は動脈硬化が進んで血管の内皮が荒れているので、血栓ができやすい。重症化しやすいのです」(勝田教授)
「血栓で血管が詰まると、そこから先には血液が流れないので、栄養も酸素も途絶えてしまう。その結果、組織が壊死(えし)するなどで機能低下に陥ります。特に基礎疾患がある人や高齢者の血管は動脈硬化が進んで血管の内皮が荒れているので、血栓ができやすい。重症化しやすいのです」(勝田教授)
②免疫には生まれたときから備わっている自然免疫と、病原菌にさらされてできる獲得免疫がある。T細胞は後者で、ウイルスに感染した細胞を殺したり、ウイルスが増えるのを抑える抗体をつくるよう指示したりする。我々の免疫には欠かせない存在だ。
「実は国内外のいくつかの研究で、重症化した人ではこのT細胞に異常が見られることがわかってきたのです」(宮坂医師)=勤務医=
「実は国内外のいくつかの研究で、重症化した人ではこのT細胞に異常が見られることがわかってきたのです」(宮坂医師)=勤務医=
<宮坂 昌之(みやさか まさゆき、1947年〈昭和22年〉9月18日 -74歳 )は、日本の医学者。大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授。専門は免疫学、実験病理学。東京医科歯科大学名誉教授である宮坂信之は双子の弟に当たる[1
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例えば、海外の研究では、軽症者の体内で活性化していたのは反応性の強いT細胞だったが、重症者では反応性の弱いT細胞が活性化していた。このためウイルスが排除されずに増殖し、重症化につながった可能性があるという。
そして、このT細胞に影響を与えているのが、肥満や糖尿病などの基礎疾患だ。宮坂医師は言う。
「基礎疾患がある人の体内では常に小さな炎症が起きていて、炎症性サイトカインという物質が異常につくられています。これがT細胞に過剰に作用すると、強いT細胞が減って弱いT細胞が増えるなどの問題が起こります。免疫システムが狂うので重症化しやすいだけでなく、新型コロナにもかかりやすくなるのです」
幸いなことに、生活習慣の改善や薬などで持病をコントロールできれば、炎症が鎮まって炎症性サイトカインは減り、正常な免疫に戻るという。感染対策と同様に気にかけていただきたい。(本誌・山内リカ)
例えば、海外の研究では、軽症者の体内で活性化していたのは反応性の強いT細胞だったが、重症者では反応性の弱いT細胞が活性化していた。このためウイルスが排除されずに増殖し、重症化につながった可能性があるという。
そして、このT細胞に影響を与えているのが、肥満や糖尿病などの基礎疾患だ。宮坂医師は言う。
「基礎疾患がある人の体内では常に小さな炎症が起きていて、炎症性サイトカインという物質が異常につくられています。これがT細胞に過剰に作用すると、強いT細胞が減って弱いT細胞が増えるなどの問題が起こります。免疫システムが狂うので重症化しやすいだけでなく、新型コロナにもかかりやすくなるのです」
幸いなことに、生活習慣の改善や薬などで持病をコントロールできれば、炎症が鎮まって炎症性サイトカインは減り、正常な免疫に戻るという。感染対策と同様に気にかけていただきたい。(本誌・山内リカ)