☆ ロートレック展

上の写真は東京ミッドタウンの芝生広場。
もっと暖かくなったらゆっくり散歩してみたい。

東京ミッドタウン、ガレリア３階にあるサントリー美術館の
開館記念特別展「ロートレック展ーパリ、美しき時代を生きて」を観てきた。

ロートレック、私には難しい。
作品を順に観ていく内に、伝わってくるものは確かにあったが・・
油彩、ポスターなどが並んでいるが、描かれている人物は
みんな滑稽だったり歪んだ表情をしていたりで美しい顔はひとつもない。
娼婦ならその１人の娼婦の様々な表情や姿を何枚も描いている。
踊り子なら、その踊り子を徹底的に描いている。
どれもみんな不美人だ。　
モデルの女性の写真を見たい、と思った。
本当はどんな顔をしているんだろう？

しばらく絵を観ていくと醜い顔の絵の隣りに
モデルの女性の写真が張ってあった。
ふくよかで優しい感じのれっきとした美人だった。

「モデルのの女性はふくよかで美しい人なのに
　なんでこんなひどい顔に描くんだろう？　
　こんな顔に描かれて嬉しい人いるのだろうか？
　欠点を強調されてブスに描かれて・・
　私なら、ごめんこうむるな。」というと
するとツレアイは
「ロートレックにはそのように見えるのじゃないか。
　彼はこの絵が美しいと思っているのじゃないか。」と
なるほど・・

よく観るとブスに見えた顔は、高慢だったり、意志の強い顔だったり
軽蔑の表情だったりする。

美しい肉の下にある内側の表情がこの絵に描かれているのか。
ロートレックには内面がお見通しなのね。　ふ～ん？

ミッドタウンの外には夜になるとイルミネーションが取り巻く。



ツレアイは気まずくなっている関係を修復するつもりなのか
ロートレック展に私を誘った。
あまり興味が湧かなかったが、旧防衛庁跡に出来た
「東京ミッドタウン」ガレリア３階のサントリー美術館での
展覧会ということで私も出掛けていった。

夕食も目指すイタリアンが満席だったので、ガレリアの地下にある
カジュアルなレストランで済ませた。
帰り道、六本木から大江戸線に乗って新宿に行く。
その道あたりから久し振りに履いたヒールのある靴のため
足のつま先が痛み出した。

歩く度に痛みは酷くなり、とっとと歩くツレアイから遅れだした。
みるまに私を引き離してエスカレーターに乗り、降り、
またさっさと歩き出す。　遅れまいとするが痛みで早くは歩けない。
途中でさすがに気が付いて、止まってまっているが。
それを何回も繰り返した。
そして電車に乗り、駅に着いた。　

改札をさっさと出ていく。　
足を引き摺りながら後を行くが、どんどん距離は遠くなる。
駅を出ると底冷えのある寒さがひときわ身に沁みた。

・・・立ち止まって待っている姿が見えた。
「久し振りにヒールを履いたから足が痛むのよ。」という私に目を怒らせながら
「足が痛いなら、靴を脱いで裸足で歩けば良いじゃないか！」

冷たいコンクリートの道を素足で歩く自分が直ぐに想像できた。
「じゃあ、あなたは１人で帰っていいわよ！」

相手はすたこら先に帰って行った。
絵は解っても、相変わらず身内の痛みは見ないひとなんだ。


それから口をきいていない。
行かなきゃ良かった。。