ばーばの独り言

愛する娘へ。孫と過ごす喜びと身辺の出来事

☆ ガラコンサート

2006-10-04 05:08:59 | 歌、コンサート、舞台
ツレアイが友人から招待券を2枚いただきました。
正式公演に先立っての「サントリーホール20周年記念」
のガラコンサートでした。
友人に所用が出来たので、私たちは彼らの代理です。

招待状には「正装で」と書いて有ります。
ツレアイはタキシード。
私は自分の結婚式以来のロングドレス。
手持ちが無いので急遽買い込みました。

ギリギリで年配者向きの黒の11号が入りました。
アクセサリーは母の形見のサファイアの指輪
と真珠のネックレス。

みんなはリムジン、ハイヤー、自家用車、タクシーで
来るのでしょうが私は一人、裾のタップリしたロングドレスで
地下鉄「六本木1丁目」駅に降り立ちました。
(ドレッシーな上の部分はグレーのレースのジャケットで隠しました)


階段を降りる時は良いけれど、上る時は一苦労です。
自分のドレスの裾を踏んづけて、転びそうになること約10回。
気分は外国映画の女主人公のように(?)ドレスの前をむんずと掴んで
托し上げて、小走りに走ります。
ホールに到着するまでにビリビリにならなくて良かった!

アークヒルズの脇を通ると、夕闇の中に、
まるでパリのカフェのように、
道路に張り出したおしゃれな店発見!

サントリーホールに行く道の左右に次々に
そんなステキな店が現れます。
娘はこの近くの会社に勤務していました。
きっとこの辺にも来ていたよね。

友だちとランチして、おしゃべりを
楽しんだり、会社の鬱憤を話して
気晴らししていたんじゃないかな。

この招待券でパパは娘を連れて
行きたかったでしょうに・・・

ホールの入り口でツレアイと18時30分の
時間通りに会いました。 すると・・
「森くんに会ったよ。」
「だれ森くんて?元総理?」
「うん、若かったよ~!」
「そりゃあ欲望いつまでもギラギラだと、若いんでしょうよ。」

森さんの関係者の方、いたらゴメンナサイ。居ないよね?

ロビーに入るとみんな華やかに着飾っています。
なんだ、もっと早く行けば良かった!
ソフトドリンク類とオードブルが別室に
用意されていました。

モチロン無料! なんと魅力的!
おっとっと! これ以上飲んだり食べたりは
このドレスを着ているうちは控えなければ・・・

実は私、オペラなど一度も行った事有りません。
たまにテレビでやっていても、ろくに見たことも
ないし・・・

このコンサートのチケットを見たときから、
「絶対に魅了される」という予感がしました。
世界の3大テノール歌手の出演と書いてあったからです。
初めて聞く名前ばかり。
私の知っているオペラ歌手は「マリア・カラス(故人)」くらいで
他は何にも知らないドシロウトです!

プログラムによるとテノール歌手の名は

 ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ

 ジュゼッペ・サッバティーニ

 ニール・シコフ

指揮 ニコラ・ルイゾッティ

オーケストラは東京交響楽団

ビゼーのオペラ「カルメン」第一幕への前奏曲で始まり
オペラ「トスカ」「トゥーランドット」からなど。

テノール3人は素晴らしい歌唱でした。
みんな素晴らしかったけどその中でも
私がもっとも感動した歌。

シコフのカラヴァドッシが処刑される前に恋人トスカを思い
”生きていたい!”と歌う、魂の叫び「星は光りぬ」。
 
上の2行はプログラムからの抜書きです。

心を強く揺さぶられ、涙がポロポロと頬をつたいました。
彼の歌はドラマティック! 
歌いだすと彼が描き出す世界の中に引きずり込まれる!


2部に入り「ウエスト・サイド・ストーリー」から
サッバティーニの「マリア」

溢れる甘い愛と哀切さとで、もう涙が・・・
それぞれの人の中に「マリア」は居て、
私の中にもマリアは居る!
私のマリアを思ってよけい涙は止まりません。

近頃涙腺の弱くなりっ放しの私は、だれの歌を聴いても
ずっと涙を流していたようです。

「ウエスト・サイド・ストーリー」は現代のオペラとして
相応しいかも知れないと思いました。


サッバティーニの声はこの上なく甘く切なく情熱的、
シコフの歌は常に大きなドラマだし。
スコーラは明るく大らかな声量。

だけど素人の私にとっては、シコフとサッバティーニの強烈な
個性に挿まれると、スコーラはいま少し目立たなくなる感じです。

後半3人が共に舞台に立ち、「ナポリ歌曲メドレー」を歌います。
お馴染のサンタルチアや帰れソレントへ、オーソレミオなど。
軽妙な掛け合いあり、得意な分野の歌の取り合いありで、
指揮者のルイゾッティも絡みコミカルな演出。

「GREAT 3 TENORS 」の歌はすべて最高でした。

ニコラ・ルイゾッティは躍動感に溢れる指揮者で
ユーモアーたっぷりでした。

こういうのを「ホールオペラ」と言うのだそうです。

拍手、拍手、拍手で腕が痛くなりましたが、それでも拍手!
アンコール!アンコール!アンコール!

こちらが拍手している時に、後ろ側からゴウッと津波のような
拍手が襲ってきます。それも凄い!

最後はみんなで乾杯の歌!
私も一緒に歌いましたよ。
スタンディング オベレーション!

7時開演、
9時終演の筈が、
席を立つとき9時半を指していました。

「今までで一番の贅沢を味わったのかも」と夜の街を歩きながら
チケット下さった方に感謝し、コンサートの感動をかみしめていました。


全くオペラに興味なかったのに、すっかりシコフとサッバティーニの
熱烈なファンになっている自分を発見しました。

又来て魂を根底から揺さぶられる歌を聴きたい! 
本格オペラも挑戦したい!














最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (うらら)
2006-10-04 11:15:57
朝から訪問中です

いい思いされたですね~~ドキドキ、ワクワクしながら一挙に拝読しました、感動がビシビシ伝わりました

私クラッシックどまりで、オペラも是非挑戦したい!

そして、いきなりのプラチナ(それ以上?)オペラはさぞさぞーー

正装のロングドレス、買い込むしかないですね~



>この会話

「森くんに会ったよ。」

「だれ森くんて?元総理?」

「うん、若かったよ~!」



・・・・あの森君 

思い出しました何処かのテレビのインタビューで

、道行く人に≪アナタのお知り合いの中で有名人はいますか?≫コーナーがあり世間の狭さに驚いたりして、根堀り葉掘りお聞きしたい所です(笑)
返信する
うららさんへ (kk)
2006-10-04 14:59:54
そう、いい思いをさせていただきました♪

感動の連続で時間があっという間に過ぎました。

プラチナチケットの「正装コンサート」で、服装に引け目を持ったら

素直に聴けない感じがして、スカートが二重になったのを張り込みました!

若さで補うことが出来ない年齢になりましたからネ~。



入り口付近でフラッシュが焚かれていましたから、

その時はきっと有名人が現れた時なのでしょう。

主催者側のカメラマンだったと思います。

新聞や雑誌の記者は見当たりませんでした。



ツレアイが見かけたのはあの森君です!

小泉さんも来るという話でしたがどうだったのでしょう? 



近ければ是非「あーだ、こーだ」とお話ししたいです(笑)





返信する

コメントを投稿