関東暮らし

関西人から見た関東暮らしの出来事を記す

《再稼働ありきか》

2012年04月21日 | コラム
#89=3020
2012年4月23日付
《再稼働ありきか》
 「再稼働ありき」で事は進められています。福井・若狭湾に突き出す大島半島にある関西電力大飯原発3・4号機を、政治権力で再稼働させようとする策動です▼5月になれば北海道・泊原発が定期検査入りし、日本の全原発が停止し、「原発なくても大丈夫」という機運が高まるのを恐れる財界や官僚筋の強烈な巻き返しに、時の首相が唯々諾々と応じているからです▼いったい誰のために政治はあるのでしょう。野田佳彦という人物には、放射能の影響を心配し毎日の食材に敏感になっている親たちの不安や農漁業者たちの苦悩、避難者の悲観こそが政治を必要としていることが理解できていないのです▼同時に進められている増税策動も「消費税10%ありき」のやり方です。TPP(環太平洋連携協定)協議も「参加ありき」で動いています。こんなやり方は政治の名に値しない「暴走」です▼福島第1原発の事故解明も、廃炉や廃棄物処理への安全な対策も技術も未確立なままで、原発を再稼働させるのは常軌を逸しています▼逆に、今緊急に必要なのは、原発に依存してきた地元自治体を支援し、中小商工業者や農漁業者、労働者に対して、安全な地域振興と結合した雇用や仕事起こしを図ることです。それこそ、政治の出番ではないでしょうか。

写真は白馬岳付近で遭遇したブロッケン現象
(1986年9月撮影)

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