異形の仲間たち見聞録

私が見てきた精神疾患者たち

異形の仲間たちとの見聞録 「障害年金受給バッシング」

2023年04月25日 18時11分12秒 | 異形の仲間たち見聞録
「障害年金」というのは障害が労働に差し支えて十分な収入を得られないためにあるものと私は理解しています。ですが、理解のない無責任な隣人やネットで通りすがりに見た当事者意識がない人間からのこころない発言や文字で打ちひしがれる人は多く居るのは悲しい現実です。批判する側は何に怒っているのか?察するに「オレが毎日苦労して稼いでいるのに、障害者の奴らは楽してお金もらってやがる」という感じでしょうかね?楽はしておらんのです。毎日シンドイ思いをしているのですからね。以前、障害者の当事者会でとある障害当事者から年金受給者への質問で「年金をもらっていることに後ろめたさはありますか?」。障害者間で共有出来る思いなんですね。その質問への答えは「私は十数年働いて厚生年金を支払っていたので、もらっても後ろめたさはありません」。この答えも私から言わせていただくと年金受給をしている全ての障害者をフォローしているとは到底言いがたい。「働いた経験が無い人の救い」にはなっていない。
一方、法律がどうなっているかわかりませんが、とあるYouTubeで人気のある?方は十分な収入があっても障害者年金を受給しています。これについてはご本人が受給をし続けている理由をYouTube内で仰っています。抜粋した中か印象的だった一つを上げますと、「収入が上がって年金受給を必要としなくなった際に『この収入を維持しなければならない』というプレッシャーから精神的な負担になりかねない」。いつでも安心して落ちることができる、といってはおかしいけども楽に仕事を続けられるセーフティーネットを維持し続けることが大事と言うことなんだと思いますが、なんらかの障害を抱えている人は、いつ持っている障がいが重くなって、また働ける状態でなくなる可能性を抱えて生きています。このことを理解できれば現在の生活に支障がない程度の収入があるのに年金を受給し続ける理由が理解できるかと思います。
ここで私がさらに言いたいのは「障害年金+生活保護の二階建て」という仕組みがないことです。例えば生活保護を13万円(家賃など込み)受給している人がいて、障害年金を5万円受給している人は13万円+5万円=18万円とはならない。生活保護は全ての収入の上限を設定しいるので、この場合上限は13万円ですので13万円-5万円=8万円が生活保護費になるわけです。受給側の手取りは13万円のままというわけです。これではいつまで経っても生活保護は脱することは出来ないことはお解りいただけるかと思います。ことに亡くなった安倍元首相は生活保護に対して厳しい姿勢を取っていたので、前政権の菅前首相、現政権の岸田首相もこの姿勢を崩していません。また、司法も判決にムラはありますが生活保護に対しては政権の言いなりという形です。一部、違憲という判決もありますが減額分を生活保護受給者や過去に受給していた方々への追加支給は認めていません。これほど国民に向き合っていない国家の仕組みはありません。
障害年金に理解がない市井の人間からはバッシングを受け、行政からも司法からも追い出しを喰うのは、さらに障害者の立場を不利にするものはないと考えています。

異論、反論、賛同お待ちしております。