異形の仲間たち見聞録

私が見てきた精神疾患者たち

異形仲間たちとの見聞録 「過眠と不眠の往復-『睡眠障害』」

2023年07月12日 15時37分27秒 | 異形の仲間たち見聞録
鬱の患者さんの間でよく聞かれるのが「寝ても寝ても寝足りない」、「ずーっと、寝てる/寝られる」といった『過眠型』の睡眠障害(こんな用語があるのかわかりませんが)。鬱の症状で「起き上がれない」というの睡眠障害とは言わないだろうが、鬱当事者はそれも睡眠障害とは考えている方も多い。逆に「寝られない」、「うたた寝する程度しかできない」の『過覚醒状態』というのも困ったもの。真偽の程はわからないが、アメリカで10〜20年も寝ないで過ごした女性の話を本で読んだことがある。夜になっても眠くならずに編み物をして朝まで居るとのことだった。それは精神障害に起因するものではないそうだが、ストレスなりそれ以外の原因で睡眠を司るところに異常が起こり、過眠になったり、覚醒状態が続いたりするのだろう。また、不眠になることによってか、ストレスが問題なのか、身体症状として「寝られない」こともある。「ベッドに横になっても、布団に接している肌が痛くなるので横になれない」、「足の先が誰かに触られているような感じがして寝れない」など、これも睡眠を司るところが刺激されているのか、誤作動を起こしているのかもしれない。精神疾患は人間の三大欲求に支障をきたすことはよく知られている。過剰になったり、減退したり、当の本人にしてみればたまったものではないが「これが決め手!」という治療法や薬後あるとは聞いたこととがない。一部に高圧の電気を流すような「荒療治」も有名な国立大学で今も行われてあるといいます。
上記の様々な『睡眠障害』は長く続くことが多く、睡眠薬や気分を高める薬の調整は非常に繊細でこのことでドクターショッピングせざるを得ない患者は多く、数年かかってもまだ見つからないことはざらだ。また、短期間で薬を変えるのも「何が効いて、何が効いていないのか?」処方する医師が混乱してしまう場面は多い。薬が落ち着いて効いてくるまで中期的な観察が必要で患者の言われるままに処方を来院のたびに変えてしまうのは非常に危険だ。また、医師も「薬万能主義」を捨ててじっくり腰を据えた治療をお願いしたいものだ。

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異形の仲間たちとの見聞録 「専門医が少ない『解離性障害/多重人格』」 

2023年07月04日 07時03分34秒 | 異形の仲間たち見聞録
一般に「多重人格」とし知られる『解離性障害』。私のように『PTSD(心的外傷後ストレス障害)』よりも専門医またはそれに準じるようなDr.は少ない。医療面で過疎的な道府県では居ないところも多いだろう。かといって患者は越県受診をするのは病状や金銭的面で難しい。そういう場合、解離性障害に理解の無いDr.を受診せざるを得ない場合も多いだろう。中には「興味本位」で患者を受け入れるところもあり、患者が日頃の困難を打ち明けるとDr.は応じきれなくなり「言っていることは虚言だ」などというのであればまだしも、恫喝するDr.も居ると聞いたことがある。患者としては「頼みの綱」と思って受診したのに、転院しようにも「また、新しいDr.にも怒られるのでは?」と疑心暗鬼や受診自体がトラウマになって二次被害のような形になってしまう。患者は漂流して未受診のまま過ごしてしまうケースもあり非常に問題だ。急性期の患者だと救急搬送されて隔離病棟に長く入院をして、それが二度と立ち上がれないような切っ掛けになる。私の知人だと最大で20人ほど人格が増えて、現在は減少傾向にあるものの10人程度だという。先日、連絡を取ったところ理解あるDr.に巡り会っているとのことだ。しかし、寛解までの道のりは遠い。その知人は発症から20年近く漂流していた。統合失調症、うつ病、双極性障害などを診るDr.は多い。都道府県の直轄医療機関で幅広い障害分野を網羅するような体制を取ることが必要なのではないか?



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