若かったときは寒さに強かったと思うが、この年になると、ついつい「寒い」と口をついて出てしまう。
樺太生まれのためか、夏の暑さにも弱く、人の倍以上の汗をかく。
だから今は暑さにも寒さにも弱いので、春と秋が良い。
子供の頃、網走に及川裸観という人がいた。羅漢をもじったのだろう。
この人は毎年2月頃に網走の海岸に接岸した流氷を切って寒中水泳をしていた。
普段でも短パンだけで上半身は裸のスタイルで「全身を顔にせよ」と書いた旗を持って「ワッハッハー、ワッハッハー」と笑いながら全国を回っていた。
「全身を顔にせよ」とは、人は冬でも顔を出している。全身を顔にすれば寒さに強くなり健康になる、との意味だったように記憶している。
人は鍛えれば、これだけ寒さにも強くなることができることを証明している。
網走の冬の寒さは流氷が来ると一層、厳しくなる。「寒い」というより「痛い」と言う方が当たっている。
銭湯から帰るとタオルはカチンカチンに凍っていた。
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流氷:ネット(流氷サイト)
しかし今ではこの寒さを逆手に取って、観光資源にしている。
流氷祭りや流氷ウオークなどで観光客が大勢やって来るらしい。
分からないものだ。
(ネットで調べると及川裸観さんの旗には「薄着は健康のもと」と書かれていたとのこと)