今シーズンの火星ですが、前回の大接近に比べても、視直径は20秒を超えているし、何よりも南中高度が高いのでむしろ条件は良いくらいだと思います。しかし、関東はずっと晴天に恵まれない状況で、好条件にもかかわらずいささか残念な状況が続いています。そのような中で、昨夜は久しぶりに晴れたので火星を見ると、大シルチス・ヘラス・サバ人の湾~子午線湾といった火星の名所を見ることができました。また南極冠も小さいながらポツンと見えています。しかし、時間が経つにつれ寒気が入ってきたのか、気温が下がってくるにつれ、シーイングが悪化し、火星がグニョグニョに歪むような状態でした。なかなかうまくいかないものだと思いましたが、画像のように撮影もでできたので良しとしたいところです。
さて、火星で思い出すのが以前ブログで書いた「星のふるさと」のことでしょうか。
(記事は下記URLを参照ください。)
https://blog.goo.ne.jp/gototelesco/e/341daaa0dac84335194142fb8ab3063b
四日市市の主婦 鈴木壽壽子さんが6㎝屈折望遠鏡による火星スケッチの高い観察眼だけでなく、その時の様子を書いた情景あふれる文章は天体だけでなく、五感で観測を楽しむことを教えてくれました。
この大接近の後、条件の良い接近を迎えるのは2033年とのことなので、できる限り観測していきたいと思います。