ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

素敵な父さん

2011-05-28 22:32:32 | 日々の出来事
今朝、家から駅に向かう道を歩いていたら、後ろから男性の大きな声がする。この頃気をつけなければいかないようなことが起きるので少し足を速めた。
男性の声がだんだん近づいてきて、喚いているような感じもする。合間に子どもの声も聞こえるような気がしてつい振り向いたが男性の姿は見えるが、子供は見えない。

やっと聞き取れた。

父さん「~~立ち止まらないよ。もう少しで追いつくからコータがんばれ!~~」
コータ「むりだよ、とーさん、さきにいかないでよ。まってよ~」

少しカーブしているところを見計らって、つい何度も振り返りながら見たくなるやり取り。容赦なく歩き続ける父さんより2メートルくらい後ろに子供が見えた。一生懸命走っている。

少し先にある信号機が青になった。この距離だといつも走れば間に合って渡りきれるのだが(そして今朝は少し早く行きたかったのだけれど)でも走らずに歩いた。

父さん「そら、青になっちゃうよ」
コータ「まってよぉ。まってよぉ」

女親だったら、立ち止まってしまうか、あるいはイライラしながら先に歩くか、かな。
私が信号待ちしている歩道の横に父さんが来た。コータの様子を気にするでもなく後ろを見ない。つい私が後ろを覗いたら、コータはあとちょっとの所で休んでいる。青になる直前に走ってきて父さんとコータは手をつないだ。

父さん「間に合ったな」
コータはにこっと笑った。

一緒に信号を渡り終えた所でコータが雨で滑ってこけそうになった。父さんの太い腕がコータをふっと支えた。思わす『素敵なお父さんだね!』って声をかけちゃった。 コータが笑った。父さんにコータが一生懸命話しかける声を聞きながら先を急いだ。

思い出した。何カ月も前にこの親子の可愛いやり取りを聞きながら歩をゆるめたことを。
コータは父さんの名前と母さんの名前がいえるようになったらしい。
コータ「とーさん、かあさんのなまえいえる?」
父さん「○×子!」
コータ「ちがうよ、まちがっているよ。○○子でしょ! とうさんしっているでしょ、かあさんはなんていうなまえ?」
父さん「○×子でしょ」 コータは大騒ぎ!!
コータ「ダメじゃないか父さん、○○子でしょ、まちがえちゃだめだよ」
父さん「そうかそうか、○○子だな」
コータ「つぎは、じぶんのなまえをいってください」
父さん「はい、コータです」 
コータ「キャハ~~ちがうよちがうよ。じぶんのなまえっていっているでしょ」
父さん「じぶんのなまえはコータでしょうが・・・」
楽しそうだったのですごく印象的な親子だった(どこかで誰かにも話したような気がする)。いいなぁ、男親と男の子って。

父さんとコータはとっても信じあっていて、仲良しなんだなぁと思う。母さんはまだお家にいるのかな。小さい赤ちゃんをみているのかな。父さんとコータは毎日一緒にお家を出るのだろうな。

《そういえば、いつもより早めに家を出る土曜日に会えるのかな・・・楽しみが増えた》