コーヒーがガンの危険要素であるとする証拠は全くない |
あるものの摂取とヒトのガンの発生に関係があるという場合、疫学調査研究と動物実験の双方に十分な証拠が必要です。 コーヒーの場合、疫学的証拠でも因果関係に一貫性がありません。 1970年代、コーヒーを飲むことと膀胱ガンの発生の間に係わり合いのあることが報告されました。しかし1985年以降の研究では、大規模な研究であるにもかかわらず、乳ガン、膀胱ガンを含めたガンの発生とコーヒーの飲用に相関関係が見いだされていません。動物実験では、ラットの肥料にインスタントコーヒーを5%入れて2年間与えたのですが、腫瘍は発生しませんでした。 |
老化の原因「活性酸素」を抑えるコーヒーの働き |
現在、研究者の間で注目されているのが老化の予防とガンの予防。このふたつはどちらも関連があると言われています。 もともと細胞膜には脂質が多く含まれていますが、この脂質はとても酸化されやすい物質なのです。そして、その酸化の原因となっているのが活性酸素です。活性酸素は人間の体内にウイルスや細菌などの異物が入ると攻撃して排除しようとする良い面 も持っていますが、一方で非常に酸化する力が強く、活性酸素が多すぎると細胞膜などをも酸化してしまうという悪い面 も持っています。活性酸素が体のあちこちを攻撃することが、老化とガンの原因になっていると考えられています。 つまり、人間の体にはある程度の活性酸素が必要ですが多すぎるとよくないのです。そこで注目されているのがコーヒーの持つ効果 。コーヒーには活性酸素を消去する働きがありますから、食生活において、コーヒーを飲むことで活性酸素の量 をバランス良く調整する事ができれば老化やガンを間接的に予防することにつながると考えられます。 |
コーヒーの持つ、血液サラサラ効果 |
血液を詰まらせる直接の原因になるのが、血栓というたんぱく質の塊です。血栓が血管の中を巡り、心臓や脳の近くで詰まり、血液の流れをストップさせてしまうのです。 |
がんの元の発生を防ぐ、クロロゲン酸 |
人間の体の中で脂質が酸化してできた「過酸化脂質」は、老化やがんの原因になると考えられています。「歳をとればみんながんになる」などと言われることがありますが、それは老化もがんも過酸化脂質と密接な関係があるからです。 |
コーヒーを飲む習慣がある人ほど、肝がんのリスクが低い |
コーヒーとがんの関係について、人間を対象とした調査も行われています。 |