震災で外国人ジャーナリストが「こんな災害なのに日本人の冷静さに脱帽する」などと記事を見かけるが日本人の立場から言わせて貰えば「冷静にならざるを得ない」のだ。日本人には横並び意識があり皆が平等であり平和にしようと言うのは結構な話。しかし横並びにさせられていると言う事に何人が気づいているだろうか・・・いや気づいていても或いは口にできないからではなかろうか。
ほとんどの国民は横並び意識を植えつけられている。だから被災物資が届かなくて皆ひもじいが全員我慢する。震災とは関係ない地域でも被災者の気持ちになり活動自粛する。災害現場で諸外国の様に壊れかけのス-パーやコンビニに入り込んで持ち逃げとかはしない。仮に有ってもかなり少ない。これは先ほど意識を持たされていると記したがその裏腹は「自治会」などの隣組組織に縛られていると言う現状がある。
例えが悪いかも知れないがもし諸外国の様にひもじく或いは子供が泣き止まなくて倒壊したコンビニからお菓子を1袋持ち去ったとする。諸外国では本当にパニック状態であったりしても「本当にお腹すいていたから一度の過ちを許して」などとなったとしても日本では「泥棒だ!」とか「あそこの●▽は災害の時に店に忍び込んで一人だけ盗みを働いたんだ!」と末代まで噂を広げられる。こうなると住みにくくなり場合によっては引越しなども余儀なくされる。
当然盗んだ側が悪いし泥棒を肯定する訳ではないが人間的にも動物的にも災害時は気が狂う人(キ●ガイになると言いますが)も出て来ると思う。しかし政府組織は「自治会」組織にする事で庶民の行動に国家が施錠をしているようなものだ。この場合の「何か起きた時の自治会」の答えは「何か起きたとき(行政側に都合の良い)の自治会」と言う結論が相応しいと思う。
よって住民が中心となるデモ活動など日本では極めて少ない。あっても業界団体などがパフォーマンスの一環として届出をするなどし手続きを踏んでから行っているのである。最近ではTPPに反対した農業団体がトラクターで国会周辺をパフォーマンス走行をした程度。こうなるとデモでも何でもなくただのお祭り行列に過ぎないのである。
日本人一人一人は特に冷静沈着ではない。あくまでも冷静沈着にさせられているのだ。それに従っているから異質なものを排除したが。自分とは違う人を「変わり者」として非難する。その非難の裏腹には同胞として生きて来たのになぜ自分と違うのか?と言う「矛盾」がある。また前述した様に「行政の都合の良い自治会」組織を組ませておきながら今回の震災では支援物資や義援金の分配会議や輸送で遅れた「矛盾」。そして自治会は「自治体と密接な関わりを持つ任意の組織」と定義し日常生活上で行政の手足となる仕事をさせてきた反面、この様な有事の際に政府からの支援が遅れたりした場合は任意の組織だからと言って責任逃れをする「矛盾」。
そのあたりを正確に取材報道して頂きたい。CNNさんやBBCさん是非お願いします。