歴史文学さんぽ よんぽ

歴史文学 社会の動き 邪馬台国卑弥呼
文学作者 各種作家 戦国武将

素堂俳諧事蹟年譜 **

2024年06月09日 09時41分54秒 | 山梨県歴史文学林政新聞

 素堂俳諧事蹟年譜 **

 ここで素堂の俳諧に於ける年譜を作成した。句集など多少の年移動があり、また未見資料もある。

 

▽寛永十九年 1642    

誕生、一月四日(『連俳睦百韻』)

▽寛文 五年 1665 23 

三輪神社参詣  荻野清氏の説、「山口素堂の研究」

▽寛文 七年 1668 26 

伊勢踊 伊勢、加友編。信章、発句五。

▽寛文 九年 1670 28 

一本草 未琢編。発句一。

▽寛文十一年 1672 30 

蛙井集 山口清勝編。信章、発句一。

▽延宝 二年 1674 33 

信章歓迎百韻 

十一月二十三日、上洛して北村季吟や湖春ら以下の歓迎百韻の

席にのぞむ。

信章、付句十一。

▽延宝 三年 1675 34 

宗因と百韻興行 江戸下向中の宗因を中心に、桃青(芭蕉)等と共に百韻興行。

信章、付句九。

俳諧繪合 高政編。信章、発句二。

▽延宝 四年 1676 35

  俳諧当世男   蝶々子編。発句一。

到来集 胡兮編。発句二。

草枕 旨恕編。旨恕・信章百韻一巻。

▽延宝 五年 1677 36

  六百番俳諧発句合 岩城平城主、内藤風虎編。発句二十。

江戸三吟 冬、伊藤信徳・桃青と共に三吟三百韻興行。

▽延宝 六年 1678 37

江戸三吟 春、前年に続き三吟三百韻興行。

江戸八百韻   幽山編。発句一。付句七。

新附合物種集 井原西鶴編。付句五。

江戸新道 言水編。発句六。

江戸廣小路   不卜編。発句七。

鱗形 雪柴編。発句一。

☆夏の頃、江戸を出立して長崎に向かう。

▽延宝 七年 1679 38                   

☆肥前唐津にて新春を迎える。清水茂夫氏(故)は

「二万の里唐津と申せ君が春」は、仕官していた唐津の主君の

新春を祝っているのでないかという。

☆暮春頃、江戸に帰着する。

☆致任して、不忍池畔に退隠する(?)

玉手筥 蝶々子編。発句一。

富士石 岸本調和編。発句二。

江戸蛇之鮓   言水編。発句一。号来雪。

二葉集 西治編。付合四章。

▽延宝 八年 1680 39     

誹枕 ◇始めて序文を著す。幽山編。

始めて素堂と号す(正式な名称も山口素堂)

発句十七、幽山・素堂両吟半歌仙一巻。

大矢数 ☆五月、井原西鶴が難波本覚寺で興行する。

号、信章で付句一。

江戸辧慶 言水編。発句二。

向之岡  不卜編。発句三。

▽天和 元年 1681 40

東日記  言水編。発句二。

三物  ☆芭蕉・木因・素堂。

▽天和 二年 1682 41

月見の記 

高山麋塒(伝右衛門。老中、秋元但馬守の家老)主催の宴。

武蔵曲 千春編。付句十、発句四。

芭蕉庵再興勧化文 

前年冬の焼失した芭蕉庵を再建する為有志を募る。

▽天和 三年 1683 42     

虚栗 荷興十唱他二句。

空林風葉 自悦編。発句二。

▽貞享 元年 1684 43

孤松 尚白編。発句二。

▽貞享 二年 1685 44

稲筵 清風編。発句一。

一楼賦 風瀑編。発句三。◇跋文(漢文)

古式百韻 ☆芭蕉等と古式の百韻興行。付句十三。

白根嶽 調実(甲斐市川の人)編。発句一。

▽貞享 三年 1686 45     

蛙合 仙化編。発句一。

芭蕉の瓢に「四山」の銘を与える。

▽貞享 四年 1687 46                   

春、上京する。

蓑虫説 ☆蓑虫に関する芭蕉との遣り取り。

句餞別 ☆十月、長崎旅行の折に求めた頭巾を芭蕉に贈る。

発句一、詩三絶。

続虚栗 ◇序文、(芭蕉に先がけ「不易流行」を説く)

其角編。発句五。

続の原 不卜編。芭蕉・調和・湖春と共に四季句合春の判者。

▽元禄 元年 1688 47     

素堂亭残菊宴             発句二。

芭蕉庵十三夜             発句一。

追善興行 大通庵道円居士の追善興行に芭蕉・曾良等と参加。

付句三。

▽元禄 二年 1689 48     

送別賦 芭蕉「奥の細道」行脚に出立。素堂「松島の詩」

其袋 名月を賞して、十三唱。

曠野 荷兮編。発句六。

▽元禄 三年 169049        

其袋 服部嵐雪、素堂の助力で『其袋』の撰を成就。

酒折宮奉納漢和 序文。漢和。

甲斐酒折宮奉納の漢和俳諧八句の序文を草

す。(漢和の部分は前年)

忘年会 冬至の前の亡年会。

松の奥 梅の奥 俳諧作法書。一部では偽書とされる。

いつを昔 其角編。発句五。

吐綬鶏 秋風編。発句一。

秋津嶋 団水編。発句一。

後の塵 其詞編。発句一。

▽元禄 四年 1691 50

誹諧六歌仙   鋤立編。序文。

俳諧勧進牒   路通編。発句五。

雑談集 角編。発句一。

元禄百人一句 江水編。発句一。

色杉原 友琴編。発句一。

餞別五百韻   立吟編。発句一。

西の雲 ノ松編。発句一。

▽元禄 五年 1692 51

母喜寿の賀   ☆連衆、芭蕉・嵐蘭・沾徳・曾良・杉風・其角。

発句一。

和漢連句 芭蕉・素堂両吟の和漢連句(別項参照) 序文。

俳諧深川集   芭蕉・嵐蘭・曾良・洒堂等を招き、年忘れの会。

発句一。付句一。

俳林一字幽蘭集 沾徳編。序文。発句四。

己が光 之道編。発句一。

旅館日記 許六編。発句三。

▽元禄 六年 1693 52     

杉風書簡 宗匠にて無レ之者のも名高きは素堂と申者にて御座

候。

残菊の宴 芭蕉・其角・桃隣・沾圃・曾良・馬等出座。

☆幕府儒官、人見竹洞、素堂に素琴を贈る。

☆竹洞、素堂宅を二三人で訪れる。

☆本所深川に四百二十九坪の土地を買い求める。

流川集 露川編。発句一。

桃の實 兀峰編。発句一。

▽元禄 七年 1694 53     

蘆分船 不角編。序文。発句一。

隠家百首 戸田茂水編。和歌一首入集。号・信章素堂。

《芭蕉没》  

枯尾花 芭蕉追善歌仙に参加。

妻の死 ◆十二月素堂は曾良宛書簡で「妻の死」を伝える。

炭俵 野は唐変。発句二。

句兄弟 其角編。発句一。

名月集 心桂編。発句一。

芳里袋 友鴎編。発句二。

☆芭蕉没に際して竹洞から贈られた素琴の弦を切る。

▽元禄 八年 1695 54     

歳旦詩 乙亥歳旦詩一篇。

甲山記行 夏、母が急逝する。母の生前の願い「身延詣」の旅

に出る。宿を外舅野田氏宅。

花かつみ 文車編。発句一。

住吉物語 青流編。発句一。

笈日記 支考編。発句四。

▽元禄 九年 1696 55

裸麥 芭蕉三回忌追善の句。

翁艸 里圃編。発句十二。一座の歌仙二巻及び文章一篇。

▽元禄 十年 1697 56

陸奥鵆 桃隣編。跋文。発句五。付句一。

俳諧錦繍緞 其角編。発句四。

署名、江上隠士山松子(山口松兵衛か)、序文。

韻塞 許六編。序文・跋文。発句一。

真木柱 擧堂編。発句十二。

末若葉 其角編。発句一。

柱暦 鶴声編。発句一。

▽元禄十一年 1698 57     

歳旦詩 歳旦、六言六句の詩一篇。(『素堂家集』)

★夏から秋にかけて京都に留まる。芭蕉の塚に詣でる。

鳴滝で茸狩り、多くの詩歌発句あり。

続有磯海 浪化編。発句二。

続猿簔 芭蕉遺編。発句一。

泊船集 風国編。発句一。

寄生 桂聚亭編。発句二。

去来抄 ☆素堂、去来に新風興行を持ちかける。

▽元禄十二年 1699 58     

海道東行 良因編。序文。

俳諧伊達衣   等窮編。発句一。

皮籠摺 涼菟編。発句一。

簔笠 舎羅編。発句一。

▽元禄十三年 1700 59     

冬かつら 芭蕉七回忌追善吟七。

六玉川 百丸編。跋文。

暁山集 方山編。発句一。

続古今誹諧手鑑 笑種編。発句一。

▽元禄十四年 1701 60     

宗長庵記 素堂、春上洛。島田宿で『宗長庵記』を草す。

秋にも上洛し、『長休庵記』と改作する。発句二。

そこの花 支考編。発句一。

きれぎれ 白雪編。発句三、一座の表六句一連入集。

追鳥狩 露堂編。発句一。

杜撰集 嵐雪編。発句一。

続別座敷 杉風編。発句一。

荒小田 舎羅編。発句一。

裸麥 曾米編。発句一。

▽元禄十五年 1702 61     

知足亭逗留   京都より下る途中、鳴海知足亭に逗留。

花見車 素堂評あり。

三河小町 白雪編。発句一。

利休茶道具図 茶人、山田宗偏の『利休茶道具図』に序文。

▽元禄十六年 1703 62     

歌林尾花末   梅柳軒水編。和歌一首入集。

行脚戻 五桐編。発句一。

分外 艶士編。発句一。

▽宝永 元年 1704 63     

山中集 涼菟編。素堂、木因併せて芭蕉の二友と称せられる。

☆四月江戸出立、七日から十二日まで逗留。発句、連句あり。

千句塚 除風編。文章一篇、発句一。

渡鳥集 卯七・去来編。発句二。

誹諧番橙集   除風編。発句一。

五十四郡 沾竹・沾荷編。発句一。

濱萩 柳舟編。発句一。

たみの草 湖白編。発句一。

文章一、発句二。

▽宝永 二年 1705 64     

歳旦漢詩 歳旦所懐漢詩二編。

寸濃字 支考・座神編。序文。

☆蝶羽亭逗留 閏四月九日、鳴海の蝶羽亭に至り、

五月五日まで滞在。

五日鳴海を発って江戸に向かう。

知足斎日々記 発句三。

誰身の秋 吾仲編。発句一。

夢の名残 海棠編。発句一。

木曾の谷 楚舟・野坡編。発句一。

やどりの松   助給編。発句一。

賀之満多知   発句一。

▽宝永 三年 1706 65     

東山萬句 支考編。序文。発句一。

猫筑波 梅員編。発句一。

▽宝永 四年 1707 66     

東海道記行 春、上洛。東海道記行を草す。和歌・漢詩・発句

風の上 嵐雪追善集。追悼文。

菊の塵 園女編。序文。

かくれさと 片海編。発句一。

▽宝永 五年 1708 67     

とをのく集   百里編。嵐雪一周忌。

梅の時 少長(歌舞伎俳優 中村七三郎)追善集。序文。

▽宝永 六年 1709 68     

星會集 輪雪編。発句一。

既望集 吟墨編。発句一。

根無草 艸士編 発句一。

素堂主人書簡 曾良宛。発句二。

▽宝永 七年 1710 69     

歳旦漢詩 一篇。

三山雅集 呂茄編。発句一。

★素堂病に臥す。☆瘧(おこり)にかかる。

葛飾 芭蕉十七回忌追善集。序文。

▽正徳 元年 1711 70     

誰袖 蘭臺編。発句一。

とくとくの句合 自著、この年頃成立か。

鉢扣 伊丹、蟻道追悼集。序文。発句一。

▽正徳 二年 1712 71     

歳旦漢詩 京都にて歳旦の臨み、漢詩を吟ずる。

千鳥掛 蝶羽編。序文。発句六。

素堂書簡 京都にて伊丹の億麿に鉢扣贈呈の礼状。

花の市 寸木編。発句一。

▽正徳 三年 1713 72     

鏡   舎羅編。発句一。

★火災遭遇 師走、火災に遭う。

▽正徳 四年 1714 73     

歳旦漢詩 漢詩一篇。

▽正徳 五年 1715 74     

みかへり松   祇空編。発句一。

昔の水 古梅園編。発句一。

▽享保 元年 1616 75     

この馬 法竹編。発句一。

鵲尾冠 発句一入集。越人編。(刊は、翌年)

▽享保 元年

素堂、八月十五日    逝去。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿