愛ーエステ

長年のエステティシャンとしての経験を生かし正しいスキンケアをお伝えします。

隙2

2018年12月26日 | 美容

中学生の時はグループサウンズの追っかけだったので、同年輩の男の子に目を向ける余裕もなく、高校生の時は習い事の帰り道、阪急河原町駅構内の切符売り場を目指して歩いていたら「あの~ちょっと」と背後から声をかけられた。

 

 

 

とうとう私もナンパされたかと振り返ると、ぜーんぜん好みではない大学生の男性が立っていた。

 

 

 

 

それでも何と言われるのかと待っていた。

 

 

 

「お金ちょうだい。50円」

 

 

「はっ?」

 

 

思わず聞き返すと、もう一度彼は、

 

 

「お金ちょうだい。電車に乗るのにお金がないから」と堂々とした口調で言った。

 

 

 

私はむっとしたものの、財布の中から50円玉を出して彼に渡した。

 

 

 

「どうも」

 

 

彼はそれで切符を買い、改札口に消えて行った。

 

 

 

私は呆然としていた。「いったい、何だったんだ・・・」

 

 

 

彼とは、お互いに初対面である。

 

 

 

その初対面の相手に「金をくれ」とどういうことか?

 

 

又、それに対して「いやです」と拒絶もせずに、反射的に、つい小銭を渡してしまった私。

 

 

 

小学生の時は「鼻たれ」、高校生の時は「金をくれ」

 

 

私って何???

 

 

頭を抱えてしまった。

 

 

 

私は頭のてっぺんから声を出して男性に甘えたり、科を作ってぐにゃぐにゃしている女を見ると「なんだ、あいつ」と軽蔑してしまう。

 

 

同性と異性の前で態度がころっと変わる女は、なおさらだ。

 

 

 

「あれが隙というのなら、一生,隙なんていらん」とも思っていた。

 

 

でも、よく考えると隙とは、そういうものではないらしかった。

 

つづく

 

 

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