若い頃はスーパーマーケットのスタンプサービスも「いりません」と断っていた。
ちまちまと貯めている人を、せこいと軽蔑すらしていた。
しかし今ではマイバッグを持参し、
500円買うごとに一枚もらえるシールを60枚ためると千円引きになる。
もう必死で集める。
値段の張る買い物をして、びろーんと帯状になった十数枚以上のシールをもらうとき、
家で一枚いちまい、台紙に貼っている時、「あぁ、こんなに一杯たまった・・・」と喜びに胸は打ち震える。
シールを貰って「こんなもん、いるか」とゴミ箱に直行させていた姿など、我ながら信じられない。
肌によくないと言われている口紅の色が美しく、
肌に安全だと言われている口紅の色がいまひとつだったり、
見て美しい靴が必ずしも履きやすいわけではない。
お洒落は我慢と言われて履きにくい靴なども脚に
タコを作って履いていた時もあったが今はもう、
そんな事は絶対に出来ない。
とにかく気分がよくないことは嫌なのだ。
こんな私でも40代の頃、過呼吸で苦しめられた時があった。
日頃、だら~っとした生活をしている私が急に職場を変わり、
とある美容室に勤めることになった。
そこは京都では老舗と言われる美容室で従業員が100人ほどいた。
社長はぼんぼん育ちの男性。
会社の上層部は全て身内で固められていた。
老舗の本店を改装し、一階が美容室、二階がエステと着付け。
本格的なエステティックを目指すと言ってるわりには、
エステとはなんぞや?など全く無知同様の経営陣。
呆れ果てた私は一からメニューも価格帯も全て変える事を提案したら、
経営陣から総攻撃をくらった。
日々、繰り返すアホらしい会議の中、
繊細じゃないと思っていた私の体は徐々に蝕まれ、
ある日、突然、車の運転中に過呼吸になってしまった。
つづく
シミ、シワ、タルミ専門店
SOU創顔