40代の頃、リニューアルオープンする美容室に就職した私は連日の会議で
頭の固い、古い考え方しか出来ない幹部の連中に総攻撃され、
毎晩、飲酒の量が半端なく増えていった。
幾ら長年、美容室を経営しているとは言え、
美容室に来店される顧客が全員、エステに興味を持っているわけがないのに、
売上の予測がエステの締める割合が多く、その辺の基本的な攻略法も改めないとエライ目に合うと断言したものの、
私の意見や案は全く受けいれてもらえず、日々のストレスは増大していった。
そんなある日、美容研修が滋賀県であり、私は車を運転して高速に乗った。
京都インターを出てすぐくらいだろうか?
急に呼吸が苦しくなってきた。
それも半端なく死にそうなくらいゼーハーと心臓が止まりそうな勢いだった。
私の友人で1人、過呼吸で苦しんでいるのが居たので、
すぐに自分もそれだ!!っと思えたのが不幸中の幸いかもしれない。
すぐに最寄りのサービスエリアに車を止め、助手席に置いてあった、
コロッケが入っていた紙袋の中で息を吸っては吐き、吸っては吐きの繰り返しをした。
ようやく症状が治まり、少し呼吸が楽になったと思った時に車の窓をコンコンとノックされ、
振り向くと、警察官がそこに立っているではないか?
「どうされたのですか?」
「いや、ちょっと~」
しんどいのに、なんやねん、こいつーーー
「シンナー吸ってないですよね?」
「はぁ??」
「いや、通報があったもので巡回してるだけです」
「この歳でシンナー??アホらし~~呼吸が苦しいからしてるだけです」
帰宅して家族に、この時の話をするとお腹を抱えて笑われた。
通報する方もする方だけど、見回りに来る警察官も警察官だ。
シミ、シワ、タルミ専門店
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