日々是好日

楽しみあるところに楽しみ 楽しみなきところに楽しむ

花背そば

2010年10月17日 | 京都



お昼御飯を食べに、花背の蕎麦屋「花竹庵」に行ってきた。

京都市北部の上賀茂神社から貴船口を過ぎ鞍馬寺山門前より更に奥へ一山越え
た花背の里にある。
市内からだと(花背の里も歴とした京都市内だが…)車で約3~40分ほどかかる。
古民家の玄関を上がり、落ち着きあるお座敷で味わうお蕎麦の味は格別だ。

名物の「花背そば」「胡麻味そば」「山かけそば」の他に「季節のそば」が味わえる。
そばにはすべて山椒が練りこんであり、仄かな香りがする。
今日は秋のそば(9月・10月)「味噌そば」を頼んだ。
最初に食前酒(日本酒)にそば雑炊とそば味噌と香の物が出され、
次にメインのお蕎麦が出てくる。
店内で焼かれたというお皿に盛られた、大根とにんじんの短冊に刻みのりを
散らせたそばに(冷たいおそば)濃い目の味噌タレをかけて頂く。

メニューを見て、お蕎麦に味噌!!?と思ったが、いただいてみるとこれが甘くも無く、
塩辛くも無く、麹の香りがしてとても美味しい。
一緒に出された蕎麦の実のあられや蕎麦の実の他色々な薬味が入った所謂ラー油
をかけてみても、また違った味わいがある。

十割そばに薬味はわさびだけ、おつゆのみで味わうのを良しとする江戸そばに比べると、
ごちゃごちゃしていて、「こんなの蕎麦じゃねぇ」などと言われそうだが、
私は、こういう食べ方の方が好みだ。

冬の季節のお蕎麦は「釜あげ」と「たぬき」
雪のちらつく山里の囲炉裏端で味わうお蕎麦の味をを想像しただけで、
早くも雪の季節が待ち遠しい。






秋の花

2010年10月17日 | 日記・つぶやき
秋の花は何処か儚げでいい。

毎週土曜日に野菜を買いに行く大原の「里の駅」には
野山に咲く花や、農家の庭先に咲いているような花が野菜と一緒に売られていて、
他の季節にはそれ程ときめかないのに、
秋になると我が家にもそっと生けてみたくなる。

今日は野ブドウと藍の花を買った。
先週の残りもののフジバカマを少し添えて、陶器の筒に生けてみた。

引っ越ししてからは、部屋の隅には物を置かないようにしていて、
そこが、お花を飾る場所になった。

花瓶を置く台は、だいぶ前に買ったアフリカの民芸品の椅子だ。
一本の木から彫りぬいた格好の、三本脚の小さくてお尻をチョンと乗せる
だけの素朴な椅子が、秋の花には良く似合う。

山間の大原の里では、先週まで咲いていた彼岸花はすっかり姿を消し、
稲刈りが済んだ田んぼは、早くも冬野菜の畑に変わっていた。
季節を一歩先行く山間の里は、すでに秋も深まりつつある。

近くに山があっても、街を街路樹でそれらしく装っても、気温が変化しても、
それだけでは季節感は味わえないのだと言う事を教わった1日だった。