なぜ、一つの火力発電の設備が壊れただけで、北海道全域がブラック・アウトしたのか。
画像:9月7日テレ朝モーニングショーより
原発再稼働有りきの油断がブラックアウトを招いた
北海道電力が、一つの火力発電所に供給の50%を賄わせていたがため、その一つが地震で破損してしまった時、他の火力発電所に容量以上の働きをさせると故障する可能性があり自動的に、北海道全域が停電になった、というような説明を聞きました。
なんで一つの火力発電所に頼り切るというアンバランスが起こったのか。
政権と電力会社は、原発推進であるのだから、いずれ泊原発を動かすという大前提があります。
人々の原発アレルギーもどうせ一過性、ほとぼりの冷めた頃、泊原発を動かせばその問題は解決するから、と、何も手を打ってこなかったのですね。
その見通しのゆるさ・甘さが、ブラックアウトを招いた。
原発再稼働ありきだから、九州電力のように自然エネルギーの抑制をしたり、今回の北海道電力のように、一つの火力発電所への過度な依存になることは、安倍政権下では、当然の起こるべくして起こることだ。
選挙制度のせいもあるけど、結果として国民は選挙で、カネのほうが命より優先だと言っていた自公を選んだのだから、残念だけど、そういうことなんですね。
だから、こんなときに「原発さえ動いていたら」とか、「原発動かせ」みたいなこという人たちが出てくるのは当然かも知れないけど、相変わらずの目の前10センチ位しか見えていないのだと改めて悲しく思う。
以下、リテラより抜粋。
北海道地震の大停電にかこつけホリエモンらが「泊原発を再稼働させろ」の大合唱! でも泊原発下には活断層の指摘も
実際、原発再稼働派の評論家・池田信夫氏は〈大停電の再発を防ぐには、泊原発の再稼動が不可欠だ〉と主張し、ホリエモンこと堀江貴文氏も〈これはひどい。。そして停電がやばい。泊原発再稼働させんと。。。〉〈原発再稼働してなかったのは痛い〉などと連投。ほかにも、Twitter上ではこんなツイートが続々と飛びだしている。
〈安全地帯にあった泊原発が動いていれば全停電なんて起きなかった〉
〈泊原発が動いていれば、北海道全域が停電することはなかったのに。原発再稼働反対を叫んでいたお花畑左翼達のせいで、北海道は孤島になってしまった〉
〈北海道の停電は原発再稼働反対派による人災と言ってもいいのでは?〉
だって、北海道で、最高レベル震度7の地震が起こったのですよ。
北海道最大の火力発電所が損傷して動かせなくなるくらいの。これ、原発じゃなくて、本当によかったなあ、ラッキーだったなあと思うのが、まともな感覚じゃないのでしょうか。
汚物垂れ流しで部屋中にウジャウジャと溜まっていくようなトイレのないマンションに池田信夫氏もホリエモンも、あなた達だけが住むならいいけど、他の人たちや未来の人たちを巻き込まないでほしい。
列島の成り立ちと今も動いている日本の地殻
今回の地震は、地下深くの未知の活断層が震源であり、震源地の近くにある断層とは関係ないことがわかった。かように、日本には、まだわかっていない活断層がたくさんあるということだ。(詳しくは記事、末尾の「おまけ」参照のこと)
列島自体が、他の古い大陸に比べて、新しい陸地であり、その特殊性から、地殻変動が活発であるため、今も断続的に動いているのだということだ。
日本の大地は、もともと大陸の一部が離れてきたもので、小さな島が合体したりして、長い年月をかけて少しずつ動きながら日本列島は成り立ってきたのだ。
近年の大地震の後の測定でも、東日本大震災539.5センチ、熊本地震99センチ水平移動した。
参考
列島誕生と危険な宿命と未来への危機感と(ブログ「民俗学伝承ひろいあげ辞典」)
電子基準点がとらえた日本列島の地殻変動(国土地理院)
↑
リンク先の国土地理院提供の地殻変動アニメーションを見ると、日本列島どこにも安全な場所はないって改めて思う
列島誕生と危険な宿命と未来への危機感と(ブログ「民俗学伝承ひろいあげ辞典」)
電子基準点がとらえた日本列島の地殻変動(国土地理院)
↑
リンク先の国土地理院提供の地殻変動アニメーションを見ると、日本列島どこにも安全な場所はないって改めて思う
長い目で見れば、そんな国に原発を建てるなんて、しかも火山、ガス、湧き水の日本の地下、プレートと断層ばかりのその地面の下に使用済み核燃料を10万年も保管するなんて、狂ってるとしか思えないのです。未来の人たちに、どれだけ恨まれるかわからない。脳内お花畑はどっちだ?って言いたい。
福島第一原発のラッキー
反原発を、交通事故が怖くて車に乗らないのと同じ、っていう人もいるけど、ぜんぜん違う。
不幸にも人が亡くなったとしても車ならそれだけで終わるが、原発の使用済み核燃料は、何があっても10万年間安全な場所で保管しないと安全にならない。
日本には、そんな場所なんかどこにもないし、とりあえず電気制御で水で冷やしている使用済み核燃料プールも、そろそろ一杯になる。もうそれだけで頭が痛い。
以下、福島の原発事故が、さらに大きな被害にならずにすんだ奇跡。知らない人も多いと思うので。
福島第一原発事故後。4号機の使用済み核燃料プールには、使用済み核燃料1,535体の核燃料棒が入っていたのだが、全電源喪失のため、使用済み燃料棒を水で冷やせなくなってしまった。このままゆけば最悪、首都圏まで避難区域になると予測された。
最悪のシュミレーションになった時、首都圏3500万人が西に逃げ、西日本の人に差別されるようなことが起こったのでしょうか?
そんな事が起こらずに済んだのは、偶然、横にあった排水予定の予備プールの排水スケジュールが遅れていて、まだ満杯にあったため、むき出しになりかかった使用済み核燃料プールに、仕切り壁のシールが水圧差で開いて流れてこんできた・・・という神様のご加護、ラッキーそのものに尽きるのだ。
→東京電力のHPにその経緯の図が出ていました。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110620_02-j.pdf
未来のために自然からのメッセージ
北海道は水力、風力、地熱発電などの自然エネルギーの潜在能力は高いだろう。
当初から言ってるけど、火山大国である日本は、地熱発電の宝庫でもある。
私達は、自分を守るためにも、個人個人で助け合い、自家発電し、蓄電もできるならそれに越したことはないと思う。
でもそれには、できる人とできない人がいるから。
だからこそ脱原発に対して逃げずに、本気で向き合ってくれる政権を誕生させる以外にない。
おまけ:9月7日のテレ朝モーニングショーより
今回の地震の特徴は内陸の直下型で震源が深く、既存の断層帯から離れていて、堆積物が上にあって見えない 隠れ活断層 が原因だという。
日本では世界有数の約2000の活断層が確認されているが、隠れ活断層は約4000あると考えられている。
玉川さんは
「原発は活断層に基づいて立地を決めているが、隠れ活断層はあるかもしれない。泊原発は活断層上にあるということで今停止している」などと話した。
長嶋さんは「いつ来るかでなく、今準備出来ているかを考えなくてはいけないのでは」と指摘。
https://tvtopic.goo.ne.jp/program/ex/51/1194625/
日本では世界有数の約2000の活断層が確認されているが、隠れ活断層は約4000あると考えられている。
玉川さんは
「原発は活断層に基づいて立地を決めているが、隠れ活断層はあるかもしれない。泊原発は活断層上にあるということで今停止している」などと話した。
長嶋さんは「いつ来るかでなく、今準備出来ているかを考えなくてはいけないのでは」と指摘。
https://tvtopic.goo.ne.jp/program/ex/51/1194625/