またも、一番、起こってほしくない結末になってしまった。
後藤健二さん、どれほど無念だったことだろう。できれば、生きてご家族のもとに帰って欲しかった・・・残念です。

しかし後藤さんは、十分危険を認知していた。何があっても自分の責任だといった上で、「どうか日本の皆さん、シリアの人たちに、何も責任を負わせないでください。」と、あらかじめ映像に残していました。
アフリカで、後藤さんは、両親を殺害され兵士にさせられ殺戮をくりかえていた少年を取材していた。少年は目の下に傷を付けられ、そこに麻薬を埋められて、異常な興奮状態にさせられ人を殺すことも平気になってしまったという。武装集団から逃げ出してきた今も、自分のしてきたことへのPTSDに苦しんでいた。
そういうことを、直接に見聞きし、伝えてきた後藤さんだったからこそ。
おそらくはイスラム国の兵士たちも、生まれながら憎しみをもって生まれたわけではない。どんな人間でも、善と悪を両方持っていると、のみこんだ上での、イスラム国入りだったのだと思う。
だから、「シリアの人たちに責任を負わせないで」という言葉の裏には、一般的にはテロリストと呼ばれる人たちもあえてそう言わずに、彼らを含めての「シリアの人たち」だったのではないかと、勝手ながら想像してしまった。
今朝のニュースでも、安倍さんは、「テロに屈することなく」と言っていた。
安倍さんの意識レベルの反映で、いつの間にか、戦争を放棄したはずの日本も米英と同じ土俵に立たされた、というか、好き好んでその立ち位置を求めていた結果だと、私は思います。
これからも、安倍政権は、「テロに屈することなく」と何度も何度も言うだろうけれど、それは後藤さんの本意であるのか。
後藤さんの死を、「テロとの闘い」のプロパガンダに利用することだけは、やめてほしい、と私が遺族ならそう思う。

さらに言うなら、アメリカが始めた「テロとの戦い」には、怪しい部分がいっぱいあった。無防備に、大義なきイラク攻撃をはじめてしまい、中東の爆薬庫を壊してしまった反省も検証もない。
今となっては、取り返しがつかない。
1日の「サンデーモーニング」で岸井成格氏が言っていたことに共感しました。イラク攻撃の総括がなく、あの一方的なイラク戦争の何が間違っていたのか、ウヤムヤなままにしては、テロとの戦いは決して終わらないだろうと思いました。
以下、色字。

後藤健二さん、どれほど無念だったことだろう。できれば、生きてご家族のもとに帰って欲しかった・・・残念です。

しかし後藤さんは、十分危険を認知していた。何があっても自分の責任だといった上で、「どうか日本の皆さん、シリアの人たちに、何も責任を負わせないでください。」と、あらかじめ映像に残していました。
アフリカで、後藤さんは、両親を殺害され兵士にさせられ殺戮をくりかえていた少年を取材していた。少年は目の下に傷を付けられ、そこに麻薬を埋められて、異常な興奮状態にさせられ人を殺すことも平気になってしまったという。武装集団から逃げ出してきた今も、自分のしてきたことへのPTSDに苦しんでいた。
そういうことを、直接に見聞きし、伝えてきた後藤さんだったからこそ。
おそらくはイスラム国の兵士たちも、生まれながら憎しみをもって生まれたわけではない。どんな人間でも、善と悪を両方持っていると、のみこんだ上での、イスラム国入りだったのだと思う。
だから、「シリアの人たちに責任を負わせないで」という言葉の裏には、一般的にはテロリストと呼ばれる人たちもあえてそう言わずに、彼らを含めての「シリアの人たち」だったのではないかと、勝手ながら想像してしまった。
今朝のニュースでも、安倍さんは、「テロに屈することなく」と言っていた。
安倍さんの意識レベルの反映で、いつの間にか、戦争を放棄したはずの日本も米英と同じ土俵に立たされた、というか、好き好んでその立ち位置を求めていた結果だと、私は思います。
これからも、安倍政権は、「テロに屈することなく」と何度も何度も言うだろうけれど、それは後藤さんの本意であるのか。
後藤さんの死を、「テロとの闘い」のプロパガンダに利用することだけは、やめてほしい、と私が遺族ならそう思う。

さらに言うなら、アメリカが始めた「テロとの戦い」には、怪しい部分がいっぱいあった。無防備に、大義なきイラク攻撃をはじめてしまい、中東の爆薬庫を壊してしまった反省も検証もない。
今となっては、取り返しがつかない。
1日の「サンデーモーニング」で岸井成格氏が言っていたことに共感しました。イラク攻撃の総括がなく、あの一方的なイラク戦争の何が間違っていたのか、ウヤムヤなままにしては、テロとの戦いは決して終わらないだろうと思いました。
以下、色字。
岸井「イラク戦争を誤った判断でやってしまって、しかもその後、収拾がうまくいってない、ところから始まってるんですよ」
司会「そこが尾を引いている」
岸井「その点について、有志連合あるいは米英がそれをどのように考えているかがあります。それについて反省とか、あれは間違ってましたとか、一切言ってませんから。そういう中から生まれてきたテロ集団。
これは殲滅しなきゃならない、これはわかるんですよ。断固やると言っても、じゃあどうやってやるんですか?
たとえば、難民の方たちの声を聞いていると、空爆してきますよね。市民たちがみんな犠牲になるんですよ。
イスラム国のテロによっても、やられて難民になってますけど、空爆でもやられて難民になっているんですよ。
そういうところから住んでいる人から見ると、どこがどう違うの?という・・・
そういうような実態がありますから、我々日本から見てて、よく実感しておかねば。
ただ一方に偏っちゃうと、それは敵に加担したと見られる、その恐ろしさはある。」
司会「そこが尾を引いている」
岸井「その点について、有志連合あるいは米英がそれをどのように考えているかがあります。それについて反省とか、あれは間違ってましたとか、一切言ってませんから。そういう中から生まれてきたテロ集団。
これは殲滅しなきゃならない、これはわかるんですよ。断固やると言っても、じゃあどうやってやるんですか?
たとえば、難民の方たちの声を聞いていると、空爆してきますよね。市民たちがみんな犠牲になるんですよ。
イスラム国のテロによっても、やられて難民になってますけど、空爆でもやられて難民になっているんですよ。
そういうところから住んでいる人から見ると、どこがどう違うの?という・・・
そういうような実態がありますから、我々日本から見てて、よく実感しておかねば。
ただ一方に偏っちゃうと、それは敵に加担したと見られる、その恐ろしさはある。」

後藤健二さん、優しさと勇気をありがとう。
■追記 後藤健二さんのツイッターより
目を閉じて、じっと我慢。怒ったら、怒鳴ったら、終わり。
それは祈りに近い。憎むは人の業にあらず、裁きは神の領域。
-そう教えてくれたのはアラブの兄弟たちだった。
それは祈りに近い。憎むは人の業にあらず、裁きは神の領域。
-そう教えてくれたのはアラブの兄弟たちだった。
テロリストならば刑事現行犯だから拷問や人権無視をしてもいい。
空母や戦闘機を使ってもテロリストとの闘いで、戦争ではないから、国連憲章は無視してもいい。
これがアメリカの論理のようです。個人は銃を持つ権利がある。警官は怪しい黒人と思ったら銃を撃つし銃撃戦もする。各州に州兵もある。
なんだか、個人・警察・軍隊の差がないみたいですね。
日本で脱原発への抵抗が強くて、脱・脱原発になってしまったように、
アメリカのそういう部分、ものすごく頑固な勢力が、どかんと張り付いていて、ほんとうに変えられないですね。
ブッシュ政権時代の名残が今もあとを引いているのだと思います。
人権侵害も、「テロとの戦い」を理由に、すべてなし崩しにされましたよね。
それでもオバマ大統領だから、アメリカは今、これだけですんでいるのだと思いますが・・・
共和党政権が続いていたら、世界はどんなふうになっていたのか、ぞっとします。
でも、他人ごとで言えない、今の日本の政権。。゜(゜´Д`゜)゜。