HAPPYでゆこう!

写真中心の日記です。
お気楽に覗いていってくださいな♪♪♪

覚悟

2008-01-21 21:41:07 | 
「いくら弟が若いといっても普通の状態じゃないけんな。
抵抗力がない状態やから冬は特に気をつけないかんで!!
肺炎になったら覚悟せないかんよ!」

弟が亡くなる直前に「心肺停止」「肺炎」と聞いて
救急救命士である弟の友人から聞いた言葉が脳裏に浮かんだ。

冬の始め…その日はたまたまその友人と弟のところへ。
病室の入り口にある消毒液をまんべんなく手にすり込んだ友人を見て
「そこまでやらないかんの?」と軽い気持ちで言った私。
するとその友人は
「これからどんどん寒くなって空気も乾燥してきたらもっと注意せないかん!
話しかけるんもマスク越しに話しかけるくらいのつもりでおらないかんよ!!」
「なんで?だってまだ(弟は)若いから多少風邪ひいたって大丈夫やろ?」
今思えば本当に甘い考えだった。
そしてその友人から次に出た言葉が冒頭の言葉だった。

それまでは「いくら障害が残って寝たきりっていってもまだ若いから大丈夫!」
って思ってた私にはとてもショックな宣告だった。
ショックでショックで弟のベッドの横で弟の顔を眺めながら泣いたあの日以来
「来るべき時」のための覚悟はできてるつもりだった。

でもあまりにも突然で早過ぎた出来事にやっぱり泣くしかできない。。。
病院に運ばれた時は普通だったのに…

「病室に行ってから声掛けたらいいや!」って思ってたから
CT撮りに出てきた時何にも声を掛けてあげることができなかった。。。

のんきな姉ちゃんでごめんね。。。
泣いてばかりの姉ちゃんでごめん。。。
覚悟してたつもりだったのに全然出来てなかったなぁ…
こんなことならもっともっと会いに行ってあげればよかった。
あんた、姉ちゃんが冷たい手で触ったらいつも嫌そうな顔してたけど…
嫌がられてももっともっと顔なでまわしてもっともっと手握っといたらよかった。。。
もっともっと声かけて釣りの話もいっぱいしてあげればよかった。。。

ほんまにごめんよ。。。





亡くなる前の日

2008-01-21 18:42:29 | 
弟が亡くなる前の日…
それは家族にとって忘れる事のできない「思い出」が出来た日でした。

父の休みは土日と祝日。
母の休みはシフト制になってて平日が休みだったり土日が休みだったり…

たまたま休みが一緒になった両親は揃って施設へ出掛けたそうです。
シーツ交換の時間だったためスタッフの方の計らいで
リクライニングの車椅子に弟を乗せ30分ほど
3人で施設の中を散歩したそうです。
今の施設に移れたのは弟がこの車椅子に乗れるようになったから。
ほとんど寝た状態だけど、足で突っ張る力がないと乗れない車椅子。。。
その突っ張る力が無意識なりにもついたということが多少なりとも
いい方向へ向かっているととても喜んでいた両親。
それも3人揃ってでの初めての散歩…
ゆっくりゆっくり施設の中を散歩していろいろと弟に話しかけて…
その間弟もとても機嫌が良かったそうで、
最後には気持ち良さそうに眠ってしまったそうです。
「今までやったら考えられんようなことや!」と両親は感激していました。
きっと両親にとっては夢のような時間だったと思います。

そして私も…
今の施設に移ってからは仕事帰りに弟に会いに行くことが出来るようになり
施設に行くのが楽しみな毎日でした。
平日は毎日行くつもりだったけど土曜は娘のスイミングスクールがあるため
「土曜くらいは休ませてな!他の日はなるべく来るから。」と
弟に約束していた私。
亡くなる前の日も土曜だったし、スクールから直で実家へ行く予定にしてたから
(施設とスクールの場所は自宅からだと正反対の場所だったため)
弟のところへ行く時間は無いはずでした。
なのに他の用事が出来てしまったためスクールへ行けなくなってしまい
娘を実家に送って行く前に施設へ行くことに。
これは弟が両親と散歩をした数時間後のこと。
娘を施設に連れて行ったのはこの日が最初で最後でした。
久しぶりに弟に会った娘が「あんちゃん、今年はお年玉くれんかったやん!」
と冗談混じりで弟のおでこをペンペンするとその時だけは嫌そうな顔をしたものの
その後はずっとご機嫌。
「う~う~」と声を出してとても嬉しそうな顔をしていました。
私達も嬉しくて「明日も来るけん!またね!!」と言って施設を後に。

今思えばこっちにいる家族全員に会えて、両親にもちょっとした親孝行ができて
「もういいやろ…」って思ったのかもしれない。。。

アホやなぁ…そんなん思わんでいいのに…
あんたが長生きしてくれるほうがよっぽど父ちゃん母ちゃんも喜んだのに…
姉ちゃんが父ちゃん母ちゃんと一緒に散歩したって誰も喜ばんよ。。。

姉ちゃんが行った時、苦しかったんかもしれんけど…



気付いてあげれんでごめんね…









別れの時

2008-01-20 21:33:32 | 
弟との別れは突然やってきました。

前の夜釣りに行ってた私は午前中は寝るつもりだったので
母から電話があった8時半過ぎにはまだ寝ていました。
「孫(娘)と映画行くつもりだったけど
佳典が熱が出て病院行くっていうから一緒に行くから。
施設の車だと早く着かないから救急車で搬送してもらうことになったよ。」
「分かった。今起きたところやから準備ができたら私も行くわ。」
弟はしょっちゅう熱を出してたから
「また熱が出たんか…
いつものことやけど病院じゃないけん仕方ないよね…」
くらいにしか思ってなかった私。
しばらくしてまた母からTEL。今度は泣きながら。
「病院二つ断られて○○病院(施設からはかなり遠い)に行くことになったけん。
ちょっと苦しそうなんよ…」
母は弟のことになるとかなり大袈裟に考えるところがあるから
「分かった分かった、行くから。。。」とだけ答えて
あまり慌てることなく出掛けました。
私の家から病院までは高速を使って30分ちょっと。
病院の近くで弟を連れて行ってくれたであろう救急車とすれ違いました。
そして病院に到着。

救急処置室の外にある椅子に父と母と娘、
そして施設のスタッフの人が一人座っていました。
母と娘がにこやかに話してる姿を見て「やっぱりね…たいしたことなかったんや。」と一安心。
先生が出てきて「誤嚥や!誤嚥!!今なんか吐いたから。
とりあえずCT撮るから。」とのこと。
「ごえん???誤飲だったら聞いたことあるけど…それって何?」
誰にも聞けず顔を見合わせていると弟が処置室から出てきました。
ちょっと苦しそうな顔はしてるけどそんなに顔色悪くもないし声も出てる…
これもいつものことやし心配しらんのかな?

とりあえず自宅を出る時に電話しといた人達に「心配ないみたい…」とTEL。
何人かの人に電話してる途中、娘が慌てた様子で私を呼びに。
「ママ!早く来て!!あんちゃんの心臓が止まったっていよる!!!」「えっ!?」
慌てて走っていくとちょうどCT室から処置室へ運ばれる弟の姿が!
顔色がさっきと全然違う!!!
青いっていうのを通り越して土色みたいな顔色になってる!!!
どうなってるん??さっきまで声出してたやん!なんで心臓が止まるん!?
先生が出てきてCTの写真を見せてくれました。
両方の肺が真っ白!!!  
「肺炎です。できるだけのことはします!」

父から「急いで身内に連絡を!」とのことで身内と弟の親友に連絡。
そして…30分後、親友が到着したと同時に弟は息を引き取りました。
本当にあっけない最後でした。




少しづつだけど…

2008-01-20 21:30:16 | 

記憶が鮮明に残ってるうちに弟に関することを書いていこうと思います。
辛いけれど私が出来ることはこれくらいしかないから。。。

申し訳ないのですがコメントは入力できないようにしています。

ある程度書ききったら以前のブログ、以前の私で再出発しますので
その時はどうぞよろしくお願いいたします。

                 「HAPPYでゆこう!」 管理人 かおりん


お知らせ

2008-01-18 08:09:30 | 

1月13日午前10時15分、弟が『誤嚥性肺炎』のために亡くなりました。

36歳という若さでした。

おかげさまで告別式も無事終わり忙しい毎日を送っています。

しばらく更新を休んでいるのでご心配してくださってる方も

いらっしゃると思いますが私はそれなりに元気です。

今はまだ文章を書く気にもネットをする気にもなれない状態で

休み休みしながら少しずつ気持ちの整理をしていってるところです。

1歩進んで3歩くらい下がってるのでなかなか前に進めていないのが現状ですが

なるべく早くここに帰ってきたいと思っています。

それまでどうぞ温かく見守っていてください。

寒いので皆さん風邪などひかぬよう十分お気をつけくださいね。


                      「HAPPYでゆこう!」管理人 かおりん






あれから半年…

2008-01-07 21:44:13 | 
弟が倒れてからはや半年と数日…
今日、弟は病院から障害者福祉施設へ移りました。

今朝は久しぶりの雨模様。
「のりが倒れた時とおんなじや…」
特別な日だからかあの日のことが鮮明に思いだされる。
職場に着いて車から下りてるとすぐ横を救急車がサイレンを鳴らしながら
通り過ぎて行った。
弟が運ばれる時一緒に乗ってた訳ではないけれど…
あの音を聞くと胸が苦しくなる。。。
以前は「どしたんだろ?」くらいの軽い気持ちで眺めてた救急車。
今は「どうか今乗ってる人が助かりますように…
無事社会復帰できるくらい回復できますように。。。」と願ってしまう。
そのくらい本人も家族も大変な思いをするってことが分かったから。。。

雨が上がるまではずっとあの日のことが頭をグルグル…
どんなに考えたってあの日に戻れるはずはないのにね。。。

弟は施設に移動する時、スタッフの人の計らいで
車に乗ったままだけど実家へ行くことができたそうです。
実家には沢山の犬がいて知らない車が来ると一斉に吠え出すから
弟にも犬の声が届いたかもしれない…
自分の家に帰ってきたっていう雰囲気だけでも少しは感じたかもしれない…

仕事帰りに一人で施設に行ってみた。
病院ではない初めての場所。ものすご~く不安だった。
だけどスタッフの人の愛想ではない親身になった対応と笑顔にホッとした。
病院が悪いって言ってる訳じゃない。
でもここと比べたら病院は事務的な対応だったから。。。
弟の部屋に行くまでいろんな障害を持ってる人とすれ違った。
廊下やホールに出てきてる人達はみんな明るくて和気藹々としてた。
スタッフの人達も横を通り過ぎる時は必ずといっていいほど声を掛けてる。
いいところだね。。。姉ちゃん、安心したよ。

そして弟は…今日はえらいご機嫌さん。
「姉ちゃん来たぞ~!」と声を掛けるとニコっと笑った気がした。
分かってるよね?姉ちゃんのこと。
聞こえてるよね??姉ちゃんの声。
父ちゃんや母ちゃんは毎日来てたけど姉ちゃんは週に2回くらいしか行けんかったもんね。
これからは姉ちゃんのほうがここに近いからいっぱい会いに来るよ!

あれから半年…みんな強くなったぞ~!!!
のりも頑張れよ!(^_-)-☆



Happy Birthday!

2007-12-01 19:17:32 | 
今日12月1日は弟の誕生日。
今日で36歳になりました。(^^)

今までだと弟の誕生日をお祝いすることなんてなかったのに今年は別。。。
去年は「今日、弟の誕生日やろ?」って私が言うと「え?そうだったっけ??」なんて
言ってた母は「何が喜ぶやろ?」と悩んだ末にお花とウキをプレゼント。
「あと何年祝ってあげれるか分からんから。。。」
確かにそうだね。
でも母の気持ちはちゃんと弟に届いてるはず!

そして私からもヒトコト。

のり、36歳の誕生日、オメデト!











告白

2007-10-04 23:58:28 | 

今日はあることを告白します。

それは今日からちょうど3ヶ月前の出来事。。。
雨がしとしと降ってる日の朝に起こりました。
仕事に出掛ける支度をしていた私の携帯に母から電話が。
(こんな時間に電話かかってくるなんて珍しい…何かあったんかな?)
と思いながら電話に出るとちょっと慌てた様子で「今から仕事?」
「うん、もうすぐ出掛けるとこ。どしたん?」
「のり(弟)が職場で倒れて中央病院に救急車で運ばれたんやけど…」
「え~!?じゃあ今からお母さん迎えに行くわ!仕事はすぐ休めるけん一緒に行こ!!」
慌ててる感じはするけどまだまだ落ち着いてる母の声に
(ちょっと倒れたくらいやろ。)と軽く考えてた私。

実家に着き、車から下りて玄関へ向かってる途中、家の中から母のすすり泣く声が聞こえた。。。
(ただ事じゃないん!?)
慌てて家に入り、「お母さん、どしたん?何があったん!?」
「さっき病院から電話があって、『一刻も早く来てください!(死に目に)会えないかもしれません!!』って!」

頭の中が真っ白になった。
(ウソやろ?あんな元気なヤツが死ぬワケないやん!なんかの間違いや!!)
そう言い聞かせながら立てれないくらい大泣きしてる母を引っ張って車へ。
「私がしっかりしなきゃ!私がしっかりしなきゃ!!」それしか頭になかった。
連絡を聞いて帰ってきた父も乗せて高速道路へ飛び乗った。

病院に向かってる間ひっきりなしにかかってくる電話。
気持ちは急いてるのに車はなかなか進まない。。。
病院に着いても雨模様の平日の朝だから駐車場もいっぱい!
父と母だけ下ろして私はかなり離れた場所に車を止めタクシーに飛び乗った。
そして病院へーーー

ここから先は結果を。。。
その日の朝、職場の椅子に座って缶コーヒーを飲みながら談笑していた弟は
椅子に座ったまま「うっ!」とだけ言って突然倒れたそうです。
すぐに救急車で中央病院へ。
搬送されてる間、そして病院に着いてからも止まったままの心臓。。。
二十数回の電気ショックと心臓マッサージにより心臓が止まってから1時間以上経って
弟の心臓は再び動き始めました。

1時間も心臓が止まってたら…どうなるか分かりますよね。。。

毎日毎日泣き続ける母。毎日毎日深いため息をつく父。。
命の危険がなくなっても弟が元にもどることはまずないと宣告されたあの日。。。
テレビの中だけの話だと思っていたことが私の家族に降りかかってくるなんて…
夢であってほしい!辛い!苦しい!!

両親の前ではなるべく辛い顔はしないよう頑張るんだけどその反動が後でくる…
病院からの帰り道、悲しくて悲しくて一人車の中で泣いてた日々…

目は見開いているけど見えてない…
声は発するけどしゃべれない…
耳は…わずかだけど聞こえてるそう。
反応もあったりなかったり…(偶然?)

期待してはいけないと思いつつ期待してしまったり
現実に直面して凹んでしまったりと一喜一憂な毎日。。。

以前このブログで「出口のない暗くて長いトンネル」って書いたけど
出口なんて本当にあるの?たどり着くことって出来るの??
今日?それとも明日??それとも5年後???それとも30年後????
私だけが不安じゃない、私だけが不幸じゃない、私だけが辛いんじゃない…
そう言い聞かせても自分がこの世で一番不幸な人間に思えてしまう。。。

そんな中…見えてたようで見えてなかったこともだんだんと見えるようになってきた。

それは…
今まで当たり前だと思ってたこと。。。
「何かあった時に支えてくれる人」の多いこと。。。
家族だけじゃなく、私の友達、弟の友達、職場の人、両親の友達に親戚…

おかげで3ヶ月でここまで(私が)元気になれた。。。
精神的に不安定だった時期はなんとか乗り越えることが出来た。。。
こうやってブログで告白する勇気も出来た。。。

これからも「出口の見えない暗くて長いトンネル」は続くと思う…
けれど下ばっかり見ながら歩くことはもうないと思う。
後ろばっかり見ながら歩くこともないだろう。。。
斜め前や斜め上なんかも眺めながら歩けるようになったし
出口とまではいかないかもしれないけど眺めて休憩できる窓くらいは
見つけれるかもしれない。

ちなみに弟は1歳下(35歳)です。
倒れた当時心臓にも脳にも異常はなく健康でした。
若い人が突然死する「不整脈」だそうです。

こればかりは予測不可能よね…
「仕方ない…」としか言いようがないよね…

ということで…

このブログに訪問してくださってる方にもご心配おかけしたし
話せる勇気も出来てきたので一気に告白しました。。。

最後まで読んでくださってありがとう。

たまにここで不安を漏らしたり愚痴ったりするかもしれませんが
その時はご容赦くださいね。

そしてこれからもどうぞよろしく。。。(^^)