沈黙の音-京都市東山区：光明院

Koumyouin Temple, Higashiyama Ward, Kyoto City

さてさて、参拝の開始時間よりも30分以上も早く、一人で参拝を認めていただいたラッキーなワタクシは
京都市東山区の光明院を文字通り「独り占め」しておりました。


光明院の波心庭はこの季節になると目に眩いくらいの新緑、そして艶やかなツツジの花に彩られます。


ワタクシは縁側に腰を下ろし、誰にも邪魔されることなく一人で、そして静かに波心庭を眺めておりました。


日常の中では常に様々な音が耳から聞こえてきます。自動車のエンジン音、テレビの音、家族の話し声等々。
しかし、この日、光明院に座るワタクシの耳には一切の音が聞こえてきませんでした。
「静寂」「沈黙」…日々の暮らしの中で忘れていた無音の世界に、ワタクシは身をゆだねておりました。


Sound of Silence…直訳すれば「沈黙の音」となるサイモン＆ガーファンクルの名曲がありました。
ワタクシがこの曲を聴いたのは中学生の時でしたでしょうか。『卒業』という映画でこの曲が効果的に使われていました。


中学生だったワタクシには哲学的で難解な歌詞を持つ歌でしたが、美しいハーモニーとギターの音色は印象的でした。
静寂の中にいるワタクシは、ふとこの曲を思い出しながら波心庭を見つめておりました。


ワタクシはこれまで、ここ光明院以外にも大徳寺瑞峯院、東福寺の方丈庭園、岸和田城の八陣の庭などを紹介してまいりました。
こらからも敬愛する重森三玲の庭はいろんな庭を見てみたいし、一度行った庭でも季節を変えて訪ねてみたいのです。


この日は素晴らしい光明院の姿に触れることが出来ました。ワタクシ一人に参拝を認めてくれたことに、心から感謝いたしました。


五連休の初日、なんだかいいスタートを切ることが出来て嬉しいワタクシでありました。

使用したカメラ：FUJIFILM X-T1


自宅を早朝に出発すれば、８時前には京都に着くことが出来る。それって幸せなことなんだなぁって、最近はつくづく思います。
車に乗れば京都市内まで１時間少々、奈良市内まで１時間弱、大阪郊外のさほど魅力のない町に住んでいますが
京都と奈良へのアクセスだけはいい場所だなぁって思っています。


写真(風景・自然)ランキングへ
ランキングに参加しています。励みになるので、愛犬の紋を「ポチッ」と押してやってください