よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
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二度と撮れないこの光景-奈良県奈良市:東大寺大仏殿

2023年02月23日 | 奈良(奈良市内)
Todaiji Temple, Nara City, Nara Pref.

さてさて、東大寺に来たからには、やはり大仏殿に行って「大仏さん」を見ないわけにはいきません


この大仏殿には東大寺の本尊である盧舎那仏像(奈良の大仏)を安置しています。
大仏殿が建立されたのは奈良時代の758年ですが、大仏殿は1181年と1567年の戦火で2度焼失し、
現在の建物は1709年に落慶したもので、日本の国宝に指定されています。
大仏殿は東大寺の伽藍の中央に位置し、境内で最大の建物です。現存する大仏殿は、正面の幅57.5m、奥行き50.5m、棟までの高さ49.1m。
奥行きと高さは創建当時とほぼ同じだが、幅は創建当時(約86m)の約3分の2になっているそうです。
今から1300年近く前に、そこまで巨大な建造物が造られたことに驚きを感じずにはいられません


この日(2020年2月11日)はコロナウィルスはまだ日本国内、ましてやヨーロッパでは猛威をふるってはいなかったのですが、
中国からの観光客はほぼ姿が無く、日韓関係の悪化によって前年から韓国からの観光客も激減していました。
ですので、人が少ない大仏殿の光景を撮影できるだろうと思っていたのですが、この光景にはビックリ。
いつ来ても日本人観光客、外国人観光客、修学旅行生などでいっぱいなのですが、この日は空いているどころか一人も人がいません。
こんな光景は二度と見ることが無いでしょうね


ワタクシは最近のことはすぐに忘れてしまうのに、過去のことは妙によく覚えているんです。
ワタクシが初めて大仏殿を訪れたのは、小学校5年生か6年生の遠足だったと記憶しています。
大仏殿を訪ね大仏を眺めては「でかいなぁ」「教科書の写真と一緒やな」などと言い、
奈良公園に行って鹿せんべいをあげたり、鹿の糞を踏んで大騒ぎをしたり、弁当を食べたことを覚えています


大仏殿の前に立ち、振り返って南側をながめてみました。真正面に見えるのは中門です。
手前にある金銅八角燈籠は、大仏殿に向かう広々とした参道(広場)の途中にある高さ4.6メートルものスケールを有する巨大な燈籠です。
この灯籠は、あまりにも巨大な大仏殿の圧倒的な姿を前にしては決して目立つ存在ではなく、
すぐ正面の大仏殿へ向けて観光客の多くは素通りしていってしまう存在ではありますが、
日本最大かつ日本最古の灯籠として国宝にも指定されています


大仏殿に入ると、すぐに目に飛び込んで来るのが一般に奈良の大仏として知られる盧舎那仏像です。
言うまでもありませんが、盧舎那仏像は聖武天皇の願いで745年に製作がはじまり、752年に完成しました


天平時代は正倉院宝物に代表されるように華やかな時代でしたが、政治的な争いや、かんばつ・ききん、凶作、地震、天然痘の大流行など、
災害が相次いだ時期でもありました。そこで聖武天皇は、仏教の根本経典といわれる『華厳経』を政治の中心にすえて、
人々の心が思いやりの精神でつながることができるよう、さまざまな政策を実行して行くのですが、
その象徴が東大寺の盧舎那仏像だったのですね


大仏殿といえばもちろん、大仏(盧舎那仏像)が鎮座しているのですが、その周囲にもいくつかの仏像があるんですよ。
この写真はその中の一つ、広目天立像でして、広目天はいうまでもなく持国天、増長天、多聞天とともに四天王の一つですね。
我が国では寺社での写真撮影というのは制限が多く、特に仏像の撮影というのは禁止されているのがほとんどなのですが、
ここ東大寺大仏殿は大仏をはじめとして全ての仏像の写真撮影がOKなんですよ。(もちろん三脚はダメですが)
なかなか太っ腹というか、心が広いなぁと思うんですよねぇ


大仏殿が建立された天平年間が奈良時代の一番華やかだった時代なんですね。
この東大寺はもちろん、唐招提寺、薬師寺などの名刹や、多くの仏像彫刻が作られた時代でした。
しかし、東大寺や全国各地に建立した国分寺の建設に多額の費用を使いすぎ、その後は政情不安となったのは皮肉ですね

使用したカメラ:1〜4枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


人の記憶というのは、自分が興味があるものに対しては強く記憶に残るのでしょうね。
私はこの大仏殿のように、小中学校時代に修学旅行や遠足に行った場所はもちろん、その時にどんなことがあったかを妙に覚えているのは、
当時から「旅行」というものに興味が強かったのでしょうね。



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32 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ポチ♪ (ゆーしょー)
2023-02-23 02:04:08
こんばんは。
このような人のいない光景は今後見られないでしょう。
何か気味の悪い光景です。
シーンと静まり返っているように見えます。
僕もこの4~5月頃に奈良へ行くことにしていますが、
その頃は活気ある奈良を写すことが出来るでしょう。
返信する
こんばんは! (しずか)
2023-02-23 02:26:48
奈良の大仏様をこのように撮影できるとはさすがよっちんさんですね。
過去に数回撮影に試みたのですが、あまりの出来の悪さに、次からは見るだけに徹しました(^0^;)
最近のことはすぐに忘れてしまうのに、過去のことは妙によく覚えているのは私も同じですよ(^^ゞ
応援☆
返信する
よっちんさんへ (マーチャン)
2023-02-23 05:56:50
おはようございます。
奈良に行ったらまっ先に、
それはもう大仏様でしょうから。
こうしてきめ細やかに絵にされてきて、
見せてもらえて、
それはうれしいことです。修学旅行の、
子供たちが楽しみにしてて春からマスク外して訪れそうです・・。
返信する
大仏殿 (幸せなさち)
2023-02-23 06:06:41
おはようございます
人が一人もいない大仏殿の写真
大切な一枚ですね~!!
日本最古の灯籠も今まで知りませんでしたので
こうやって見せて頂き、また一つ勉強しました
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Unknown (こた母)
2023-02-23 07:10:14
ほんとだ!
人がいない!
これは、二度と見られない光景ですね。
撮影NGかな?と思いきや、OK!
心が広いですね。
こた母も、初めて見たのは小6でした。
よく覚えてます。
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Unknown (hirugao)
2023-02-23 09:01:30
この最初の写真ではかなりの人がいますよね
いつもなら・・・
大仏様のお写真はOK だしね
孫も小学生の旅行で行きました
私も始めては修学旅行でした
返信する
歴史 (ryo)
2023-02-23 09:08:55
よっちんさんのブログで歴史を
学んでいる私です。
知らないことがいっぱいあります。
小学生の頃から興味があられた
のですね〜凸
返信する
おはようございます (コスモス)
2023-02-23 09:18:46
人がいない 驚きです

私も 初めて訪れたのは 小学5年の遠足でした
大阪の小学生は 奈良や京都へ 遠足が多いですね
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Unknown (wakame)
2023-02-23 09:24:35
いつも人が多くお煎餅目当ての鹿も多い通りがこんなに静かなんて・・・
驚きですね。
お店の方々は気の毒ですね。
賑わって欲しいような欲しくないような・・・
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Unknown (たんぽぽ)
2023-02-23 10:54:11
修学旅行とかほとんど覚えてないです
覚えているのは寝ないで朝まで同じ部屋の子たちと話していたことかな
ぽち
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