素朴な町並み-滋賀県日野町

Hino Town, Shiga Pref.

さてさて、「ひなまつり紀行」を楽しもうと、ワタクシは日野町の散策に向かいました。


この辺りは「清水」と呼ばれる集落なのですが、近江商人のふるさと日野を偲ぶことができる代表的な町並みでしょうか。


吊るし雛が飾ってありました。向こうにはベンガラ塗りの千本格子が渋い味を出しています。


通りを歩いていると、このお家のご主人が中から出てこられて「よう来なはったなぁ。どちらから来られたんですか。
どうぞ、どうぞ、お雛さん見ていってくださいな」と声をかけてくれました。心が温かくなりますわ。


竹筒にお雛様を描いたものが、いろんな場所に飾られていました。「ありがとう」…その一言って大切ですよねぇ。


この写真に見られるように長い板塀と白壁の土蔵の豪邸が並び、美しい町並みになっています。
かつては天秤棒を担いだ商人たちが、この通りを行き来したのでしょうか。


子どもたちが道路に飛び出して事故に遭わないことを目的とした立て看板の「飛び出し坊や」。
飛び出し坊や誕生の地・滋賀県では、特に設置数が多くバリエーションも豊富なのですが、これは古民家カフェがある四つ角です。
コーヒーカップを持った飛び出し坊やに、ついついレンズを向けてしまいました。


今はもう営業をしていないタバコ屋さん。その窓際にもお雛様が飾られていました。


ふと足下を見ると、マンホールがありました。日野町の中央を流れる「日野川」、 東側にそびえる「錦向山」、
「町の花（しゃくなげ）」、 そして「日野商人」の姿を描いたものですね。

使用したカメラ：FUJIFILM X-Pro2


日野商人の経営理念「慎み十ヶ条」というものがありました。

一、一攫千金をねらうな
一、まず、謙虚な人間となれ
一、「お陰様で」の心を持て
一、商品はお客様へ贈る真心である
一、慢心するな。原点を大切に。
一、長年の信用や技術を基に発展させよ
一、部下のやる気を起こす工夫をせよ

うーん。これは心に響きます。今の時代にも十分通用する教訓ですな。


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