こんにちは。今日は梅雨らしい1日でしたね。☔️
毎週日曜日は、院長のひとり言です。
漢方医学独特の四診法
望・聞・問・切【望診とは現代医学の視診に準ずるが、望診は患者から少し離れたところから全体を観察する。
聞診は臭いや音声を聞き分ける。切診は脈診を主として体表観察を行い寒熱・硬軟・湿燥などを診る】から
証決定に至る過程を科学的に説明する方法を見つけ出すことが出来ると言うのか。
証決定に至る過程を科学的に説明する方法を見つけ出すことが出来ると言うのか。
東洋的な「物の見方・考え方」の鍼灸術を科学化しようとしても物差しが違う。
なぜならば、「いのち」は一時たりとも同じ状態では無い。
なぜならば、「いのち」は一時たりとも同じ状態では無い。
五臓六腑も気も血も津液も常に流動している。
更に、流動する「身体」に鍼灸術を施す「技」も同一では無い。
治療条件が異なれば、同じ結果は出ない。
条件が違えば、違った成績しか現われないのは至極当然である。
西洋医学に『すりよる』事よりも『日本の鍼灸』独自の生命観を大切にして、
中国で誕生し、多くの先達により樹立され、伝承され、現代に生存し、
中国で誕生し、多くの先達により樹立され、伝承され、現代に生存し、
未来に向かい人々の生命に安心と安全と健康を与える『日本の鍼灸治療』を守り抜くことが真の姿ではないのか。
この度厚労省が「漢方の効き目を科学する処方の指針づくり」を行う。
体質や症状などと、効果との間に一定の法則を見つけることで、科学的根拠の発見と治
療の標準化につなげる意向のようである。
療の標準化につなげる意向のようである。
今までに約5千件のデータを蓄積した結果「にきびや汗を伴う冷え性は、漢方が効きにくい」ことが分かったと言う。
果たしてどの様な臨床試験による結論なのであろうか。
果たしてどの様な臨床試験による結論なのであろうか。
統計学を科学とするところに問題がある。
近い将来「にきびや汗を伴う冷え性は、漢方が良く効く」と言う逆転の結果が出されるであろうと思うのは私だけだろうか。
科学は真理により塗り替えられるが、治るという事実は不変である。
科学は真理により塗り替えられるが、治るという事実は不変である。
鍼灸治療にエビデンスを求めることよりも、生命を小宇宙と考えて陰陽のバラ
ンスを調整する『治未病』の鍼灸治療こそが真の自然科学であるといえないだろうか。
ンスを調整する『治未病』の鍼灸治療こそが真の自然科学であるといえないだろうか。
西洋医学でも成人病を生活習慣病などと言い換え、日常生活や日頃の養生に重点を置いているではないか。
かたやテーラーメイド医療、かたやエビデンス。
一見すると相反する理論が最新の考え方のように謳われているではないか?
テーラーメードの最たる鍼灸治療こそ、複雑多様化する疾病構造からいえば,救世主となるはずである。
【平成22年・漢方鍼医 巻頭言より】
【平成22年・漢方鍼医 巻頭言より】
次週に続く