あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

「あんまさん」に徹する

2021-12-05 20:31:00 | 日記・エッセイ・コラム
こんにちは🌞今日は良いお天気でしたね。
明日はお天気が崩れるようです☔️

毎週日曜日は院長の自伝です。

盲学校理療科在学中にアルバイトをして実地臨床をしていた事が幸いして、
卒業後は13人の職員が働いている大きな治療院に就職した。
新人職員は他の盲学校から来た方と二人が加わり総勢15人である。
就職当日、早速先生に全身按摩を行い認められて当日より来院するお客様(皆さ
んがそう呼んでいた)に按摩を行う事になった。

そもそも盲学校を卒業する時に、「治せる治療家」を目指して鍼治療を教えてい
ただける治療院を探していただきたいと就職担当の先生に頼んだが、一軒も無かった。
仕方なく方針を切り替えて、「按摩」で開業資金を稼ぐことにした。
「職員にとっては劣悪な環境ではあるが、金にはなるよ」と先輩から聞いていた治療院に就職したのである。
兎に角、開業資金を稼ぐ為に夢中で働いた結果、
「お客様」から指名も付き、4月3日からのスタートであったがその月の売り上げは、15人中2番であった。
ちなみに他の盲学校から同時入職した方は、先生からの許可が下りずその時点で一人の治療も行っていなかった。

盲学校時代に家庭謹慎を受けながらもバイトに通った成果である
(盲学校は文科省の管轄であるのでアルバイトが禁止されていることは百も承知だ)。
しかし、しかしである。
就職時担当の先生からは、歩合制という条件で就職した
にもかかわらず給料を渡される時に来月からは給料制にすると言うのである。
話が違うと掛け合ったがもう決まったことだと言い話にならない。

そこに訪れるお客さん(職員はその様に呼んでいた)の身体を拝見すると、来院
するほとんどの人の肩や腰がとても硬く凝っている。
これは下手な按摩やマッサージを行っている証拠だ。
按摩は立派な医療行為であるのにも関わらず、施術者自らが時間単位の価格を決
めて慰安的按摩マッサージを行う事により、かえって肩こりや腰痛を引き起こし
ているのを感じざるを得なかった。

稼ぐ事は出来るが、私の目指す“治せる治療家”の勉強にはならないと嫌気がさ
していたのもあって、盲学校の就職担当の先生に事情を話して、一ヶ月で退職し
て、次の治療院を紹介していただいた。

次週に続く

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