あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

当院で行なっている脈診による治療

2022-08-28 22:15:00 | ブログ
こんにちは🌞今日はなんとか一日落ち着いたお天気でしたね。
夏休み最後の週末、宿題の追い込みの学生さんも多かったのではないでしょうか?

毎週日曜日は、院長の自伝です。

前記『史記・扁鵲倉公列伝』の脈診法が私たち経絡治療家が臨床で行っている脈診法であることはご紹介しました。
古典医書の『難経』の十八難に書かれています。その一部を抜粋してみましょう。
 「十八の難に曰く、脉に三部有り、部に四経有り、手に太陰、陽明有り、足に太陽、少陰有り、上下の部と為すは何の謂ぞや。
 然るなり、手の太陰、陽明は金なり、足の少陰、太陽は水なり、金は水を生ず、水の流れは下行して上ること能わず、故に下部に在るなり。……」と言った具合に、自然界の木・火・土・金・水に人体の五臓六腑を当てはめて脈診する部位を定めています

原文の、「手の太陰、陽明は金なり」とは、患者様の右手の脈を拝見する時に
私の左手の示指があたる部位で、肺と大腸の状態を窺います。
「足の少陰、太陽は水なり」とは、患者様の左手の脈を拝見する時に、私の右手薬指があたる部位で腎と膀胱を窺います。
と、いった具合にして、私が両手三本の指を浮かせたり沈めたりしながら脉を診ているのは
五臓六腑が正常に働いているか、異常を起こしているかを脈の形状により診断しているのです。
八素脉と言って、最低八種類の脉の形状を診て診断しています。
これには、浮沈、遅数、虚実、滑渋があります。
これは皆さんの体調によりどなたでも判ることですので下に記しておきますので一度ご自分の脉を診て下さい。

浮脉は、脉が体表近くに浮いて手を軽く置いただけで感じる脈です。概ね熱が有るときに感じる脉状です。
沈脉は、脉所に当てた指を深く沈めないと判らない脉です。概ね寒冷を現す脉状です。
遅脉は西洋医学では徐脈と言われています。寒冷や、諸器官の機能低下の時に現れます。
数(さく)脉は、西洋医学では、頻脈と言われています。細菌感染やインフルエンザウイルスなどで熱が出たとき、
あるいは諸器官の機能亢進の時などに現れます。
虚脉と実脉は経験が必要ですが、概ね弱い脉が虚、強い脉が実と考えてください(現実には違います)。
滑脉と渋脉は、文字通りであり、滑は滑らかで潤いのある脉を言い、渋はザラザラして滞りのある脉を言います。
如何でしょうか。一度自分の脈を診て下さい。
実際の臨床現場では、これ以外にも二十種類以上の脉の形状を診て患者さんの病態を診察して治療に当たっています。

次週に続く

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