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心の音楽のふるさと Pride (In The Name Of Love) / U2

2021年04月12日 | 音楽

U2 - Pride (In The Name Of Love) (Official Music Video)

1984年10月にリリースされたU2の4作目アルバム『The Unforgettable Fire (放題:焔)』に収録された"Pride (In The Name Of Love) "。アルバムに先行して9月にリード・シングルとして発売された。ビルボードシングルチャートは最高で33位。英国チャートでは3位。内容的にはMartin Luther King Jr.氏について書かれた曲とのこと。
この曲が世に出る前からU2の存在は知っていたし、"New Year's Day"とか"Sunday Bloody Sunday"はよくラジオでかかっていたし、日本でもそれなりにヒットしていたけど、特に好きというわけではなかった。

おそらく、ベストヒットUSAか、ミュートマワールドか、どっちだったかは覚えていないが、いずれにせよ洋楽のPVを放送していた番組で"Pride (In The Name Of Love) "を初めて見たとき、ものすごい衝撃を受けた。U2に対する認識がガラっと変わった。もちろんよい方に。ここから好きなバンドとして注目するようになった。当時、レコードを頻繁に買うお金はなかったので、レコードレンタル店で早速借りてきて、カセットテープに落として、よく聴いていたものだ。

なんといってもこの曲でもっとも印象に残ったのはエッジ氏のギターの音。ちょうどわしがHR/HMにもハマりだしていた頃だった。以前の記事でも少し触れたが、自分でもギターを弾くようになる。どうすればカッコイイ歪んだディストーションサウンドを出せるかを追求していた。しかし、この曲で聴いたエッジ氏が奏でるギターの音は、HR/HM的な音とは対極にあって、歪みのないクリーンな音は、エコーがやや深めにかかっていて、厚みがあってとても柔らかい。ビデオにも映っているが、セミアコースティックタイプのギターを使用しているようだ。以前の"New Year's Day"や"Sunday Bloody Sunday"のときとはまったく質感が異なる音に聞こえたのでクリビツテンギョウ。曲が持つ雰囲気も、以前の作風とはガラリと変わったような気がした。よりオープンで聴きやすくなった感じ。クリーンなギターの音でかっこよくクールに勝負する方法があったのかと目から鱗が落ちる思いだった。ロックギターが秘める可能性はこの人に功績によってさらに広がったと思った。

というわけで、ちょっとギターオタク的でややマニアックな視点かもしれないけれど、U2の"Pride (In The Name Of Love) "は、当時ギターの音がとても新鮮に聴こえた、生涯忘れられないロックの原風景的な1曲であります。ヒット曲を山ほど抱えているU2だけど、彼らの楽曲のうち個人的に最も好きな曲を問われれば、迷わずこの”Pride (In The Name Of Love)”とお答えいたします。