響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

すばらしい演奏を弾く、弾けたからすばらしいんじゃなくて。

2009-01-28 | バイオリン・レッスン
後楽園ラクーアにて

前回はどうも流れの悪い話になっておりまして、恐縮至極。

どういうことが言いたかったのかといいますと、……ってまさにここんところがこんがらかっていたわけなのですが、まず最初に話しておかなければいけなかったのが、すばらしいバイオリンの演奏というものについて、だったんですね。

すばらしいバイオリンの演奏って、どういうのですか? というのが意外と難しい。以前「ズーラシアンブラス@文京シビック、すべての未就学児に音楽を。」にも書いたのだが、弦楽器というのは、「するっと演奏が始まると独自の世界をつくっていく。」ところがある。協奏曲などでソリストが賢明に弾いてるのが「すばらしい演奏」ってイメージがありませんか? でもよく考えると、もしあの勢いでレッスン室で弾いたら近所から苦情ものである。

「弦楽器ならではのすばらしい演奏」で、家でも聴けそうなものをイメージするために有効なのは、その名の通り「室内楽」の弦楽アンサンブルあたりじゃないだろうか。ほんとうはオーケストラの中のバイオリンという説明でいいわけなのだが、するとどうもソリストとバイオリンパートでどう違うのかというあたりで対立的な構図になってしまい、また話が別のところへ行ってしまいそうなのである。

弦楽アンサンブルは、ズーラシアンブラスの弦うさぎさんたちがそうだったように、ふっと呼吸を合わせて歌い始め、独自の世界を作っていく。ジャズうさぎ(これは夫のことです)には多少しらじらしいクラシックっぽさに聞こえるかもしれないが、クラシックではもう曲はできており、そのできてる作品を弾いているのだからしょうがないのだ。

この場合のそれぞれの演奏者の弾き方というのが、まさにすばらしいバイオリンの演奏だ。クラシックのプロがみんなできるこの弾き方を、ジュニアオーケストラのコドモたちは掴んでいるし、日本学生音楽コンクールの子供たちはまさに個性豊かに展開してみせるわけである。

ええと……お気づきのようにこれは「素晴らしいバイオリンの演奏とは何か?」といっても深遠な問いではなくて、目指すべきはこのエリアというざっくりしたお話でございます。

しかしそんなふうに、もうぜんぜん演奏の内容が違うんだということ、それをどうしたら実現できるのかということ、それを、原則的に「真似しない」やり方のロック小僧のドラマー・ヒビキがどうやってできるようになるのか?

ところが今年初めて付き添いで参加したバイオリンレッスン、どうやら、まさにこのことを巡って展開しているようなのである。(もう1回つづきます)

※画像は後楽園ラクーアにて。