岡山のKさんから珍しい(らしいです)お酒が届きました。
Kさんの同級生が営む酒蔵、御前酒のお酒なのですが、「中取り」という種類のお酒らしいです。
どうやら、お酒を絞る工程で抽出したお酒のことを指すらしいです。
本来、出荷する商品ではないらしいのでラベルも貼ってありません。(こだわりの日本酒ファンが多くなってきたせいか、中にはこの「中取り」を出荷している酒蔵もあるようです)。
それがこれです ↓
お味の方はというと……お正月にいただこうと思いまだ開封していません。
が、今晩ちょっといただいてみようかなぁ
報告をお楽しみに。
中取りについては、山形の酒蔵さんに解説記事があったのでそれを引用させていただきます。(山形の地酒・梅川さん)
興味のある方は読んでみてください。
「中取り・あらばしり」とは
出来上がった、もろみ、つまりお酒を搾るときには三つの段階があり、それをそれぞれ「あらばしり」「中取り」「押切り」と呼んでいる。最近はほとんどのお酒が、もろみ自動圧搾機という機械で搾られているが、この呼び方は主に、ふねといういわば手搾りの機器で搾るときの呼び名として言われていたが現在では、自動圧搾機(ヤブタ式)でも言われるようになった。
もともとは普通酒などの搾りに使われていた言葉だが、現在普通酒は機械搾りとなり、ふねでの搾りは吟醸酒などの高級酒用に主に使われているため、この三つの呼称はそうしたお酒だけにあるものといった感じが強い。もろみを七~八ずつ酒袋にいれ、それを、ふねに順次積んでいき、ふねいっぱいに積んだあと上から圧力をかけて搾る。この手順中、最初のころに自然と袋から出てくるお酒があるがそれを「あらばしり」と呼んでいる。酒袋からスッと走るように荒々しく出るお酒といったイメージからのネーミングであり、アルコール度はまだ低く味が綺麗なお酒である。
そして、順次酒袋が積まれ、だいたい半分以上からいっぱいに積まれるころにでてくるお酒を「中取り」あるいは「中垂(なかだれ)」「中汲(なかぐみ)」と呼んでいる。良いお酒になると、この中取りはさらに、①酒袋を、ふねいっぱいに積み上げたそのときその重みで自然に出てきたものと、そしてその後、②初めてその圧力をかけたときに出てきたもの、という二段階に分けられるれそれぞれ別の容器に入れ仕分けされる。
中取りの後は酒袋の位置を変えさらに圧力を加えて搾るが、そうして搾られたお酒を「押切り」、といい、アルコール度が高く味が濃いといった特徴がある。通常市販されているお酒は、この三つをブレンドしたものであるが、最近はあらばしりだけ、あるいは中取りだけを瓶詰めしたものも市販されるようになっている。それぞれの味が楽しめるようになり、幅が広がってきたことはそれはそれで嬉しいことといえる。なおあらばしり・中取りを「みずぶね」といい押切りを責めぶね」というが、極上の吟醸酒は水槽だけのお酒がブレンドされ、責めぶねのお酒は使用されない。責めぶね(押切り)までのお酒を使うと味が荒くなってしまうからである。