貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

石の魂

2022-07-24 23:07:34 | 漫筆

日本人は石を「景色」として見るという話(妄想?)を書いたけど、もう一つ雑談を。(いつだって雑談だろw)

石好きの人たちはよく「この子」「お迎えした」「お嫁に行った」などと言います。
まあジャーゴン(特定集団内語彙)とも言えますけど、あながちそうとばかりは言えない。
やっぱり日本人はどこか心の奥底で、石にも魂があると見ているのかもしれない。

よく日本人の宗教性とか神道とは何かとか議論されますけど、そういう時に多くの人が見落としていることがある。
それは「自然霊」という存在。
自然霊という概念は非常に広い。天候も、季節も、山野河海も、石も草木も、全部、「霊的存在」であって、崇拝や畏敬の対象である。竜神は天候や山河を、土公神などは土地を、稲荷大神や宇賀神は米を、各地の山の神は山とその麓の地を、水神は川や泉・井戸を、それぞれ司っている。植物霊・動物霊といった存在もあるけれど、それよりもっと高級で偉大な存在として。
で、神道や修験道・民衆密教はそういう霊的存在と交渉することを主眼としていた。もちろん死霊(人間霊)の慰撫・鎮撫も大事なことですけど、むしろそれより大きな枠割として、こういう大いなる霊的存在との交渉があった。
こういうことは、西洋人や近代の知識人にはなかなかわからない。ある種の盲点になっている。彼らはそれをプリミティブ宗教の特質のように見なし、「愚昧な信仰」とレッテルを貼りたがるでしょうけど、まあそういうものでもない。実はいるし。(おいおいw)
日本人は縄文の昔から今に至るまで、そういう「感覚」を持っていた。これがわからなくては、神道も日本人の宗教的心性もわからない。日本仏教だって「山川草木悉有仏性」なんて言うしね。
まあ、そういう心性からすれば石が「子」であったり、「お迎え」したり「お嫁に出し」たりするのもごく自然なこと。なのでしょう。(日本人の多くはシントウアイトなわけね)

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地球の活動や自然の山野河海を司っている「高級知性的霊的存在」は、まあいます。(ほんとか?) ただし、それは「人霊」や人類の生命活動とは無関係。たまに忖度してくれることもあるようですけど、だいたいはお構いなし。大噴火や大地震が起きて多くの人間が死んでも、「あ、すまん」くらいのもんです。彼ら(複数なのね)は彼らなりの大いなる創造活動があるわけで、それによって地球もそれ自体進化成長を続けている。
石たちは、そういう大いなる地球霊の創造のたまもの。彼らが人間にもわかる美を創ろうとしたかどうかはともかく、石たちの驚異的な姿は地球霊の大いなるイデアの結晶だとも言える。人間やその他の生物の魂とはまったく異なる種類のものだけれど、石にもそういう意味での魂はある。

われらがなすべきことは、そういう創造が語り掛けてくる様々なイデアを受け取ること。そしてそれを自らの魂に刻み込むこと。
地上の物はたとえ石といえども移り過ぎていくもの。人の命もまた同じ。けれど魂に刻み込まれたものはそれを超えて生き続ける。天の世界はそういう宝で溢れている。
まあ妄想と思っていただいても結構ですけど。


蛍光の王様?

2022-07-24 10:52:08 | 漫筆

蛍光の王様じゃい! (またつっぱってw)
世に蛍光する石は多いけれど、こんな蛍光、ありますか?(これ、二度目だろ)









ただし写真は若干派手に写っている。白い蛍光があるように写っているけれど、肉眼では白は見えない。

動画はこちら

「こんなん持ってるんだぜ、すげえだろう」と自慢したいわけではないのです。まだたくさん売ってるし、安いものだし。
そうではなく、「こんなんあり?」という腑に落ちなさ。
フローライトはよく蛍光しますけど、一つの石でこれほど多様な色に蛍光するなんて、あるんですかねえ。2色くらいだったらツイッターで見たことありますけど。

過日、キラリ石さんで、これと色や模様がよく似ている、小さめの六角柱が出たことがあって、「蛍光しますか?」ときいてみたところ、しません、と。ますますわけわかめ。

もしかしてこれ、蛍光実験のための人工蛍石ではないか、という疑惑が湧いてきたりもするんです。中国だったらそのくらいやるかもしれない、と。
まあそれならそれでいい。そのうちこういうフローライトがばんばん売り出されるかもしれない。
鑑別に出したら、天然か人工かわかるのでしょうか。

あ、ちなみに購入元は「銀座東道」さんというお店。「誠安天然石」さんの姉妹店で、ともに廉価販売的なショップ。今も両方のお店でいくつも売れ残っています。値段はだいたい千円台。「は?」という値段です。同じように蛍光するかどうかはわからない。こちらのお店はちょっと名前や産地に関してはアバウトで、大量販売なので一つ一つの石に細かい説明もなし。これが蛍光するなんていう説明もありませんでした。あちきも変なフローライトが安く売っていたので買っただけ。たまたま照らしてみてびっくり。

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で、腑に落ちなさがもう一つ。
これ、前に1回ツイッターに上げたんですよ。ん?と思ってくれる人がいるかと思って。
けど、まったく反応なし。あちきのツイッターなんて見る人は少ないけど、ぽつりぽつりと「いいね」くらいはある。けど、これに関してはまったく「シーン」。
で、今回2度目の挑戦をしてみた。案の定、最初はまったく「シーン」。1日くらい経って、「天然逆さめがね」さんという方がリツイートしてくださって、それでぽちぽちと「いいね」をもらいました。

いや、「いいね」が欲しいんではなくて。ん?と思う人が少ないのかな、と。
こんな変な蛍光について情報を持っている人はいないのかな、と。

けっこう「蛍光します」っていう売りで出されている石は多いし、蛍光の光を楽しんでいる投稿なんかもあるけれど、実際のところ、石集めをしている人たちの中で、蛍光を楽しんでいる人はさほど多くないのではないか。そんな疑念も湧いてきまして。まあ、あちきも前はそうでしたから。

いや、もう一つ頭をよぎったことがありまして。(しつこいねw)
これより前に、ツイッターで「アイオライト丸玉の透過光変色」の動画を上げたことがあります。あちきとしては驚嘆の世界で、やっぱり「こんなんあり?」という思いだったのですけど、それもほぼ無反応。アンダルサイトアキシナイトの透過光変色も同様でした。
どうも、こういった「特殊な光」による石の姿は、あまり「受けない」のではないか。
自然の光で、時には朝の光や夕暮れの光で、石が美しく輝くのは素晴らしい。でも、紫外線だの強烈な透過光だので現れる光は、「まあね」みたいな。

石の「景色」を愛でるのが日本の石鑑賞の伝統のようですけど、実はその感性は今も健在である。
美麗な結晶や晶群の写真はたくさんありますけど、それも、「景色」として鑑賞されている。
そういう感性にとって、蛍光だの透過光だのはお呼びではない。
そんなことがもしかしたらあるのではないか……

まあ、妄想かもしれませんけど。
お騒がせいたしました。