と水晶シリーズをやってきましたけど、王道の透明水晶はないんかいと言われそう。
はい、無色透明でごわす。
「レーザー水晶」。
宮崎県児湯郡西米良村板谷産。熊本県との境の山の中。有名鉱山はないけれど「鉱山谷」なんていう地名があるのでかつては小さな鉱山があったのでしょう。まあ鉱山と水晶はセットではないか。
「レーザー水晶」というのは俗称で、細く真っ直ぐ伸びた水晶のことを言うらしい。ちょっと前に上げた「シンギング・クォーツ」もレーザー水晶と言えば言えなくはない。
これは長さ40ミリちょい。
小品だけど、なんかすごく心惹かれるんですよねえ。
輝きも条線も美しい。
何と言ってもそのスキッとした姿。揺るぎない真っ直ぐさと透明さ。
「神道の神髄は“清明正直(せいめいせいちょく)”にあり」と言われる。(何だよ急に) 「清く明らけく、正しく直く」。「清く明らけく」は心の様で邪念がなく朗らかであること、「正しく直く」は行動の様で悪を排し誠実であること。単純な表現だけど至高の倫理ではないでしょうか。これに反するものが「穢れ」でありそれは消し去るべきもの。この倫理が無意識の心性として日本文明の根底にある。
この水晶は清明正直の化身みたいではないですか。
ひねくれ者のあちきにはちと心が痛いけど、まあこういう佇まいをめざしましょう。(がんばりましょう)