ブログ開始から三年になりました。まあ石集めはもう少し前からですけど。
石の上にも三年。一区切りかな。
千日の時にごちゃごちゃ言ったので今回は余計なことはパス。
で、三周年記念にほんの少し高級な石を。
じゃじゃーん! イラン産セルサイト!
この針針の姿にずっと憧れ続けてきたのです。
針針姿の美しいものは高い。これはヤフオクで、最初は諭吉ぽっきりで出ていたのですけど、買い手がつかず1000円スタートになって、これはぜひと入札。けっこう競る形になったけど、何とか貧石価格で収まった。小さめですけど。
で、この針針、90度方向変えると、なくなる。
全然別人。「だまし絵」ですか?
この手のセルサイトはネットでぽちぽちと見ますけど、商品写真をいくら見てもどうなってるのかわからない。薄い板状結晶が集まっているのはわかるけど、針針のきれいな構図がどういうふうに出現するのか理解できない。それが面白くて、一つ欲しいなあと思っていたのです。
しかし現物を見ても、まだよくわからない。幾何学的把握力が欠如しているのか。(そんな難しい言葉使わなくても要するに頭悪いということだろ)
板が生えている角度が規則的なのでしょうね。だからきれいな針針に見える。結晶学はぜんぜんわからないからどうしてこうなるのかはさっぱりわからない。こういうの、名前付いてるんでしょうか。
で、さぞかし面白い結晶構造なのかと思いきや、mindat さんの絵を見て唖然。
なんですか、これ。つながってないじゃん? どういう意味? わけわからん。
セルサイト、Cerussite、白鉛鉱は PbCO3、鉛の炭酸塩で、銅・鉛鉱床からの二次鉱物。組成も単純で、あちこちで出る全然珍しくない鉱物。前にも小さなクラスターを上げました。重くて透明度もあって魅力的だけどどっちかというと地味な石。それがこんなにかろやかなアクロバットを見せるとは、実に驚き。
あちきは形に対する嗜好はあんまり強くない。色、光、質感のほうが重要。形の美麗なものは高くて貧石には無理ということで必然的にそうなったのかもしれないけど、美しい姿の結晶とか、クラスターのバランスのよさとか、あんまり「わ、欲しい」とはならない。
けどこれは例外で、だまし絵のような神秘さにえらく惹かれたのです。
最近出ているのはイラン産だけど、ツメブ鉱山産のものにも素晴らしいものがあるようです。
「うわ何じゃこれ」という驚きを求めての石集めは、そろそろ一段落かなという気も。