司馬遼太郎著「喧嘩早雲」@Amazonオーディブル聴了。
足軽の子供が天賦の才能(絵画と武術)を持ちながら、足利藩というとても小さな藩ゆえに、幕末の動乱機に世に出られず腐り絵画も武術も中途半端なまま、ただ江戸で時を過ごす。暴力事件で故郷の足利に帰り、宮本武蔵の絵画に出会い心機一転し、殿様に幕府軍との戦いの先鋒を任され維新軍と協力してこれを破る。
維新後は画家として大成した、後の田崎早雲の物語。
司馬遼太郎の描く画家の小説は「天明の絵師」の与謝蕪村以来だが、彼らの芸術より人間を描くところがいいね。