最終追い切り徹底診断します
日曜日まで随時更新予定
競馬の世界に引き込まれたのは、中学二年だった99年の有馬記念でのスペシャルウィークとグラスワンダーの激闘を見たことだった。迫力ある走りに圧倒されたし、レース前のファンファーレも妙に格好良かった。以来、中日スポーツの競馬面を毎日チェックし、週末の重賞レースをビデオに録画し、自分なりに楽しんでいた。高校2年になるとパソコンが手に入り、yahoo!掲示板の~大穴馬券に魅せられて~に参加して他の方の予想を参考にしたり、腕を磨いた。
そして、中日スポーツの広告欄に掲載されていた大谷内泰久さんの最強の男の競馬サイトの存在を知る。当時のサイトでは、無料で重賞展望やレース回顧を見ることができ、レースVTRと併せてレースの流れの見方を勉強できた。これによって競馬に対する姿勢が劇的に変わったし、楽しさが増した。大学2年になるとこのブログを立ち上げ、レース展望や回顧を毎週続けることによって段々とレベルが向上したように思う。今年2月には就職活動で大谷内さんといれぶんさんに東京でお会いし、貴重な時間を割いて競馬新聞社の話をして頂いた。最終的には地元の企業に就職することになったが、相談に乗って頂き、悔いのない決断ができた。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
学生生活の区切りとなる第52回有馬記念(GI)。悔いの残らないよう全力投球で打ち込みます!!
【ダイワスカーレット】
3歳女王が年度代表馬を目指し、師走のグランプリで兄と対決する。前走のエリザベス女王杯1着は、下見どころから貫禄十分の落ち着き。春の桜花賞当時とは雲泥の差だった。好発を決め、ダッシュ力の違いで楽々とハナへ。この辺りは卓越したトモが成せるもの。無理にせられることなく1角で息を入れ、2角から多少行きたがるも鞍上が何とかなだめる。向こう正面からはスムーズな競馬。3角の上り坂でたっぷりと息を入れ、残り4F地点の下り坂で自然とペースアップ。4角では引っ張り切りの手応えのまま11秒1と加速。もの凄い搭載エンジンだ。直線を向き、手綱をグイグイ押して加速。残り300㍍地点で左ステッキが入ると、後続の各馬が詰め寄るも全く危なげない走り。最後は手綱を抑える余裕を見せて貫禄V。前々走の秋華賞1着は、下見どころからヒ腹に汗をかき、若干テンションが高かった。レースでも13番枠からハナを主張するも、内のヒシアスペンも引き下がらず、掛かり気味になる。だが、2角でスッと2番手に下がると、その後はスムーズに折り合いに専念する。逃げ馬がペースを落とした向こう正面でも馬群は縮まらず。2番手のダイワにとって絶好の展開。逃げ馬がバテた三分三厘の残り3F地点で抑え切れない手応えで先頭へ。そこから得意の2段ギアを屈指し、突き放す。後続の追撃も余裕綽々で退けて快勝した。この馬の長所は、卓越した後肢から繰り出すダッシュ力と終いの切れ味。加速力が違いすぎるために、他の逃げ馬が競ろうにも競りかけられず、結局隊列が決まってしまい、この馬の一人旅。決して前走や3走前の逃げは恵まれたものではなく、こうした能力があるからこそなのだ。今秋からは制御利くようにもなり、息を入れられるようになった。前々走の秋華賞の1,2角がそのいい証拠。ペースの緩急がうまくなり、今ならマイルよりも中距離のほうが戦いやすい。大きなフットワークも中距離向きだ。舞台は中山2500㍍。ここもダッシュ力の違いでハナへ立てるだろう。すぐに迎える3角で隊列が決まれば、一人旅も有り得る。この中間は男馬相手で攻められている。
【デルタブルース】
前走のジャパンC5着は、大型馬の叩き良化型らしく、休養明け3戦目でデキは万全だった。道中はスッと手綱を無理に押すことなく好位の外めへ取り付く。この辺りは、前走でブリンカーを着用し、自らハミを取りに行くようになった成果。終始、大きなフットワークで余裕十分の追走。道中は勝ち馬を見ながらの形。3.4角で極端に流れが緩み、4角から直線にかけて一気に加速する流れ。ギアチェンジの鈍いデルタにとっては辛い流れ。案の定、ズブさを見せて直線入り口で他馬と接触する。だが、直線で戦意を喪失することなく、一完歩毎にジワジワと詰め寄り、最後まで脚色は乱れなかった。33秒台を要求される流れではこれが精一杯だが、道中の追走姿、直線で見せた息の長い末脚は光っていた。前々走の天皇賞12着は、B着用で道中はハミをかけて意識的に攻める競馬。だが、いつものリズムで走れていないために馬が戸惑った。掛かり気味になったし、息を入れる場面がなかった。やはり2000㍍ではパフォーマンスが大幅に低下する。昨年のこのレースは12着。直前の追い切りで抜群の動きを披露。下見どころの気配も文句なしだった。道中はダイワメジャーを目標に直後の位置取り。だが、ダイワが折り合いに専念したため予想外の緩いペース。動こうにもインで包まれ、身動きが取れず。仕方なくダイワの仕掛け待ちとなり、動いたのは三分三厘。それでもインにいたためスムーズに動けず。内枠が仇となってしまった。大型馬で不器用でエンジンの掛かりが遅い。中山よりも府中向きなのは確かだが、2500㍍は歓迎だし、天皇賞時に装着したブリンカーの効果で以前よりも行きっぷりが良化している。展開不向きのなか、前走は最後まで集中した走り。明らかに変化している。昨年以上に、楽に先行できそうだ。真ん中あたりの枠を引き、三分三厘で早めのスパートが利けば一発ある。冬の洋芝で、時計の掛かる馬場は合っている。1週前は3頭併せで案外の動き。連闘で東京大賞典を予定。
【メイショウサムソン】
年度代表馬を目指し、王者が巻き返しを図る。前走のジャパンC3着は、下見どころから落ち着き払った姿で貫禄十分の雰囲気が漂っていた。道中は1角で前の有力どころがゴチャついてペースが速くなったために、鞍上はスッと手綱を握り、中団のイン追走。だが、2角から3角にかけて超のつくスローペースになる誤算が…。それでも、鞍上との呼吸はピタリで、完璧な追走姿を見せる。だが、向こう正面で外めに進路を取り、3角ではスローで馬群が固まったために大外を通ってポディションを上げて行く。馬6頭分外を通らされ、かなりのロス。鞍上としては2開催後半で荒れた内の馬場を避けることと、外を回っても勝てる手応えがあったのだろう。完全にこの判断が裏目に出た。直線も大外を通り、一完歩毎にグイグイと迫るものの、ゴール前で前2頭と脚色が同じになり、止まってしまった。上位2頭とは通ったコース差がかなりあったのは確かだし、底力のある流れで地力を発揮するタイプ。33秒台の切れ味を要求される展開は辛かったし、そういう流れだからこそコース差が想像以上に大きく響いた。負けて強しの競馬だった。前々走の天皇賞1着は、久々の一戦だったが、3週連続して武豊が調教に跨り、ほぼ万全の仕上がりだった。下見どころから迫力ある馬体が目を引いた。1番枠から好発を決め、先手を奪うかの勢いだったが、外から他馬がドッと押し寄せてきたために無理することなく好位のインまでポディションを下げる。若干、行きたがる素振りは見せたものの、許容範囲で鞍上の好判断。その後は馬群のインを通り、脚をタメる。終始、スムーズな競馬で4角から直線にかけての手応えは抜群。残り2F地点の坂上で早くも先頭へ躍り出ると、グングン加速。一頭になってもその集中力が途切れることはなく、ゴール前で鞍上の懸命な右ステッキに応えて2着馬を突き放す芸当を見せた。他の有力馬が不利に泣く中、スムーズな競馬ができた差はあったとしても、最後の脚力は紛れもない本物だった。やや重で1分58秒4は極めて優秀。昨年は皐月賞、ダービーの2冠を取ったものの、秋は腰を痛め、腹回りがボテッとしている割にトモの肉つきが寂しく、悪循環に陥っていた。が、今季は馬体重こそ変動はないが、腹回りがスッキリし、逞しいトモになった。高橋成厩舎に転厩し、坂路調教を取り入れた成果だろう。動きに重苦しさが消え、素軽くなった。昨年よりは瞬発力勝負に対応できるようになったものの、上がりが掛かれば掛かるほど好都合なのは確か。流れに応じて前にも行けるし、控えることもでき、自在性がある。だが、前走後に鞍上が「人気を背負っているだけに内を突く冒険はできない」と言っているだけに、今回も外めを早めに進出する正攻法の競馬になるだろう。ここに僅かな死角がある。
【ポップロック】
前走のジャパンC2着は、2番枠から少し気合いを付けて先団へ。スタンド前から1角にかけて少しゴチャついたために、若干掛かり気味になったが、2角ですぐに平静を取り戻し、スムーズに4番手のインで流れに乗る。大トビで本当に府中では気持ち良さそうに走る。4角での手応えは絶好で、鞍上がどこに進路を取ろうか選択できるほど。除々に外めに意識を持ち、直線入り口の坂上でフサイチパンドラの外にできた僅かな隙間に突っ込む。左ステッキが入り、大きなフットワークで一完歩毎にジワジワと迫る。勝ち馬には一瞬の脚の差で直線半ばでは突き放されたが、特にゴール前の末脚は強烈で、アタマ差及ばなかったものの、ゴール前の脚色は完全に勝っていた。33秒台の切れ味勝負にも対応できているように、地力を強化している。前々走の天皇賞・秋4着は、ひと叩きされてCWで中身の濃い攻めを消化。デキは万全だった。14番枠から先行策を狙ったが、行きがつかず後方からの競馬。道中も大トビで2000㍍のスピード対応に苦しみ、手綱のアクションに余裕がない。馬群に取り付くのに精一杯の感で、4角ではステッキが入るも反応が鈍い。直線を向いてもジワジワとしか脚を使うことができず、4着に詰めるのが精一杯だった。明らかな距離不足。有力どころの凡走に助けられた面もあった。昨年のこのレースはディープインパクトの2着。遠征明けだけに仕上がり状態が懸念されたが、申し分のない馬体の張りでデキの良さを覗わせた。道中は最内枠発走から手綱を押し、前へ。終始、前のダイワを見ながらの競馬。ペースアップした三分三厘でも絶好の手応え、直線入り口で内の狭いところを突く。だが、馬群を割ることができず、立て直して外目へ。そこからジワリと伸びて突き抜けるも、勝ち馬があまりにも強過ぎて地味だった。出脚が鈍く、ゴーサインを出しても反応するのに時間が掛かる。その代わり、息の長い末脚が武器。府中がベストなのは間違いないが、2500㍍の距離は申し分ない。ペリエが鞍上も心強い。
【インティライミ】
前走のジャパンC10着は、意外なほどの惨敗。下見どころから発汗が激しく、少し気合いが乗りすぎていた。攻めをハードにやり、久々の長距離輸送が影響したか。道中は終始、後方のインで前のメイショウサムソンをマークする形。ハミを噛み過ぎることなく、折り合いは付いていた。3角で進路を少し外に取り、馬群のなかに取り付く。スムーズに馬場の大外へ持ち出し、残り2F地点ではメイショウサムソンに続くかの脚色。だが、そこからの反応が全くなく、突き放される一方。惨敗に終わった。意外すぎる。久々の長距離輸送で精神的にゆとりがなかったのか。前々走の京都大賞典1着は、10㌔減だった前走から2㌔増。僅かでも増えていたのは好材料だった。レースでは好発を決め、一旦は先頭へ立とうかの勢い。少なくとも一年前のインティライミならそこから掛かってハナに立っていただろう。だが、この日は顎をグッと引き、鞍上と人馬一体となり完璧な折り合いを見せる。発馬後300㍍のホームストレッチでアルナスラインの直後に控え、脚をタメる。その後は後方のインでひたすら我慢の競馬。緩急の激しくなった三分三厘でも慌てることなく手綱は動かない。直線に入り、ライバルのポップロックが仕掛けても動かない。馬群に突っ込むのではなく、あえてロスを承知で大外へ。ようやく残り300㍍のところで手綱が放たれると、グングンと重心が低く手先の軽いフットワークで急追。ゴール前では他馬が止まって見えるくらいの豪脚で一気に差し切った。幾らなんでも前走は負けすぎ。テンションが高かったのが影響したのだろう。グッと顎を引き、重心が低いフォーム。逆に低すぎてハミにモタれる懸念もあるくらい。一瞬の切れ味はここでも通用するものがある。右回りに替わるし、中山コースは最適だ。前々走で見せた瞬発力を見せられれば。福永とのコンビ。この中間は相変わらずビシビシやられている。
【ドリームパスポート】
前走のジャパンC14着は、骨折明けで急仕上げは否めなかったが、外見はできていた。レースでは1角手前で外の外国馬に突進され、そこからリズムを崩してしまった。ハミを取って力みながらの追走。動くに動けなくなってしまった。4角では手応えが残っていたように見えたが、直線は全く反応しなかった。休養前の阪神大賞典2着は、3000㍍の長丁場でテンから折り合いを欠く。1周目の4角までは好位のインで我慢できたものの、スタンド前で我慢できずに前へ。しかも、外からアイポッパーにプレッシャーをかけられる苦しい形。4角手前で早め先頭に立ち、ゴール前の坂上でも先頭をキープ。首の上げ下げで僅かに屈したものの、道中でかなりのロスがありながらこの着差。負けて強だった。3走前の有馬記念2着は、予想外の12キロ増。見た目には気にならなかったが、やや腹回りに余裕があったか。道中は発馬直後に中団のインに控え、脚をタメる作戦。Aメインが引っ張る淀みない流れだったが、2番手以下は団子。そのため、レースが動いた三分三厘から直線の残り1ハロン地点まで、馬込みに包まれて仕掛けることができず。ようやく坂上でスパートすると、一瞬のギアチェンジで猛追するもゴール前で甘くなってしまった。4走前のジャパンCはディープの2着。下見どころで、力強いトモの踏み込みと馬体の張り。そして、小刻みな歩様が目立ち、唸っていた。道中は好発を決めるとスッと好位のインへ。このあたりはトモの発達が大きく影響している。一見、インの経済コースを立ち回り、脚をタメるのに最適なレース運びと映るが、連続開催の最終日で内の馬場は壊滅状態。逆に不利だった。直線入り口、逃げ馬の内へ進路を取り、坂を上り切った残り2ハロン地点で外目へ持ち出そうとするが、外のトーセンシャナオーに被されて内へ弾かれてしまう。並みの馬ならそこで戦意を喪失するところ。だが、この馬は盛り返し、ゴール直前まで先頭で粘る大健闘を見せた。昨年は一瞬の決め手を武器にGI戦線で善戦してきた。中山コース向きだし、デキが戻れば当然一発ある。1週前はサッと流した程度だったが、四肢を力強く伸ばした動きが印象的だった。
【ウオッカ】
宿敵・ダイワスカーレットに、ようやくリベンジする舞台がやってきた。前走のジャパンC4着は、下見どころから一線級牡馬にも屈することなく堂々とした姿。ゲート入りを嫌がる他馬にも動ずることはなかった。11番枠から好発を決めるも、四位がグッと手綱を抑えて最後方まで位置取りを下げる。課題だった折り合いはピタリと付き、気持ち良さそうな道中の追走姿。3,4角での手応えも十分のまま、直線はダービーと同じく馬場の3分どころに突っ込む。だが、ダービーでは馬群がバラけて進路がスッと開いたものの、今回は前がビッシリと壁になり、進路がない。仕方なく、残り2F手前で大外に持ち出す。そこからグングンと加速し、一時は一気に佐差し切ろうかの勢いだったが、最後は脚色が一緒になってしまった。 それでも、超スローの先行、イン有利の流れを、最後方から大外へ持ち出すロスがありながら僅差の競馬。メンバー最速の脚力は負けて強しを物語るものだった。前々走の秋華賞3着は、宝塚記念8着以来の実践。普段から掛かり気味に時計を出す気性で、好仕上がりだった。16番枠から中団を伺うも、首を左右に振り行きたがる。仕方なく後方にポディションを下げ、折り合いに専念する道中。その甲斐あって向こう正面ではピタリと折り合う。流れの落ち着いた残り700㍍あたりで外めを引っ張り切りの手応えで進出。4角で満を持して手綱が放たれるも、内回りでコーナーワークにぎこちなさを見せる。鞍上が右手綱を引いて必死に内へ誘導する。直線を向いて右手前のままグンと加速し、一気に差し切ろうかの勢い。だが、残り1F地点で左手前に替えると上位馬と同じ脚色になり、伸びあぐねてしまった。久々の影響も多分にあったろう。休養前の宝塚記念8着は、下見どころでは耳をキョロキョロと動かし、少し集中力を欠く面が見られた。2番枠からダービーと同じように前に馬を置きたかったが、雨馬場で他馬が外めに持ち出したために、ポッカリ前が開いてしまう。スタンド前でモロに掛かり、更にインティライミと接触するアクシデントが。本来なら息を入れるはずの1角でも前に壁を置けず。3角手前までずっと折り合いを欠いていた。そして、先行馬のバテた3角で積極的に押し上げる競馬。直線でインを突くも、そこから抵抗するスタミナは残っていなかった。雨馬場で1000㍍通過57秒5の乱ペースを、道中であれだけ掛かっては勝負にならなかった。ダービーのように壁を作りたかった。4走前の東京優駿1着は、下見どころから17頭の牡馬に臆することなく落ち着き払った姿。フサイチホウオーが発汗でテンションが上がっていたのとは対照的。発馬直後は中団のインで我慢。初距離だけにスタンド前は口を割って行きたがる。だが、1角で平静を取り戻す。その後は至極順調に運び、3角では痺れるほどの手応え。ここで勝利を確信するほどだった。直線で前残りを図るアサクサキングスを一完歩毎に力強い末脚で迫り、ガァーッと伸びる伸びる。最後は3馬身の差を付ける圧勝。上がり3ハロンは驚異の33秒0。決め手を生かせる流れで存分に力を発揮した。この馬の持ち味は右手前での爆発力。それは、ダービー1着、ジャパンC4着で見せた脚力が物語っている。逆に、右回りで左手前に替えた時に脚が鈍る傾向がある。それが秋華賞3着、桜花賞2着。なのは間違いない。今回はある程度の位置で攻めの競馬をするだろう。大トビで器用さに欠ける面があるので、小回りの中山は向かない。それでも、能力の絶対値が高く、1週前追い切りでは、左手前で素晴らしい動きを見せた。秋3走目、デキはピーク。
ダイワメジャー,ロックドゥカンブなど、他の出走馬の見解はこちら
1週前追い切りはこちら
日曜日まで随時更新予定
競馬の世界に引き込まれたのは、中学二年だった99年の有馬記念でのスペシャルウィークとグラスワンダーの激闘を見たことだった。迫力ある走りに圧倒されたし、レース前のファンファーレも妙に格好良かった。以来、中日スポーツの競馬面を毎日チェックし、週末の重賞レースをビデオに録画し、自分なりに楽しんでいた。高校2年になるとパソコンが手に入り、yahoo!掲示板の~大穴馬券に魅せられて~に参加して他の方の予想を参考にしたり、腕を磨いた。
そして、中日スポーツの広告欄に掲載されていた大谷内泰久さんの最強の男の競馬サイトの存在を知る。当時のサイトでは、無料で重賞展望やレース回顧を見ることができ、レースVTRと併せてレースの流れの見方を勉強できた。これによって競馬に対する姿勢が劇的に変わったし、楽しさが増した。大学2年になるとこのブログを立ち上げ、レース展望や回顧を毎週続けることによって段々とレベルが向上したように思う。今年2月には就職活動で大谷内さんといれぶんさんに東京でお会いし、貴重な時間を割いて競馬新聞社の話をして頂いた。最終的には地元の企業に就職することになったが、相談に乗って頂き、悔いのない決断ができた。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
学生生活の区切りとなる第52回有馬記念(GI)。悔いの残らないよう全力投球で打ち込みます!!
【ダイワスカーレット】
3歳女王が年度代表馬を目指し、師走のグランプリで兄と対決する。前走のエリザベス女王杯1着は、下見どころから貫禄十分の落ち着き。春の桜花賞当時とは雲泥の差だった。好発を決め、ダッシュ力の違いで楽々とハナへ。この辺りは卓越したトモが成せるもの。無理にせられることなく1角で息を入れ、2角から多少行きたがるも鞍上が何とかなだめる。向こう正面からはスムーズな競馬。3角の上り坂でたっぷりと息を入れ、残り4F地点の下り坂で自然とペースアップ。4角では引っ張り切りの手応えのまま11秒1と加速。もの凄い搭載エンジンだ。直線を向き、手綱をグイグイ押して加速。残り300㍍地点で左ステッキが入ると、後続の各馬が詰め寄るも全く危なげない走り。最後は手綱を抑える余裕を見せて貫禄V。前々走の秋華賞1着は、下見どころからヒ腹に汗をかき、若干テンションが高かった。レースでも13番枠からハナを主張するも、内のヒシアスペンも引き下がらず、掛かり気味になる。だが、2角でスッと2番手に下がると、その後はスムーズに折り合いに専念する。逃げ馬がペースを落とした向こう正面でも馬群は縮まらず。2番手のダイワにとって絶好の展開。逃げ馬がバテた三分三厘の残り3F地点で抑え切れない手応えで先頭へ。そこから得意の2段ギアを屈指し、突き放す。後続の追撃も余裕綽々で退けて快勝した。この馬の長所は、卓越した後肢から繰り出すダッシュ力と終いの切れ味。加速力が違いすぎるために、他の逃げ馬が競ろうにも競りかけられず、結局隊列が決まってしまい、この馬の一人旅。決して前走や3走前の逃げは恵まれたものではなく、こうした能力があるからこそなのだ。今秋からは制御利くようにもなり、息を入れられるようになった。前々走の秋華賞の1,2角がそのいい証拠。ペースの緩急がうまくなり、今ならマイルよりも中距離のほうが戦いやすい。大きなフットワークも中距離向きだ。舞台は中山2500㍍。ここもダッシュ力の違いでハナへ立てるだろう。すぐに迎える3角で隊列が決まれば、一人旅も有り得る。この中間は男馬相手で攻められている。
【デルタブルース】
前走のジャパンC5着は、大型馬の叩き良化型らしく、休養明け3戦目でデキは万全だった。道中はスッと手綱を無理に押すことなく好位の外めへ取り付く。この辺りは、前走でブリンカーを着用し、自らハミを取りに行くようになった成果。終始、大きなフットワークで余裕十分の追走。道中は勝ち馬を見ながらの形。3.4角で極端に流れが緩み、4角から直線にかけて一気に加速する流れ。ギアチェンジの鈍いデルタにとっては辛い流れ。案の定、ズブさを見せて直線入り口で他馬と接触する。だが、直線で戦意を喪失することなく、一完歩毎にジワジワと詰め寄り、最後まで脚色は乱れなかった。33秒台を要求される流れではこれが精一杯だが、道中の追走姿、直線で見せた息の長い末脚は光っていた。前々走の天皇賞12着は、B着用で道中はハミをかけて意識的に攻める競馬。だが、いつものリズムで走れていないために馬が戸惑った。掛かり気味になったし、息を入れる場面がなかった。やはり2000㍍ではパフォーマンスが大幅に低下する。昨年のこのレースは12着。直前の追い切りで抜群の動きを披露。下見どころの気配も文句なしだった。道中はダイワメジャーを目標に直後の位置取り。だが、ダイワが折り合いに専念したため予想外の緩いペース。動こうにもインで包まれ、身動きが取れず。仕方なくダイワの仕掛け待ちとなり、動いたのは三分三厘。それでもインにいたためスムーズに動けず。内枠が仇となってしまった。大型馬で不器用でエンジンの掛かりが遅い。中山よりも府中向きなのは確かだが、2500㍍は歓迎だし、天皇賞時に装着したブリンカーの効果で以前よりも行きっぷりが良化している。展開不向きのなか、前走は最後まで集中した走り。明らかに変化している。昨年以上に、楽に先行できそうだ。真ん中あたりの枠を引き、三分三厘で早めのスパートが利けば一発ある。冬の洋芝で、時計の掛かる馬場は合っている。1週前は3頭併せで案外の動き。連闘で東京大賞典を予定。
【メイショウサムソン】
年度代表馬を目指し、王者が巻き返しを図る。前走のジャパンC3着は、下見どころから落ち着き払った姿で貫禄十分の雰囲気が漂っていた。道中は1角で前の有力どころがゴチャついてペースが速くなったために、鞍上はスッと手綱を握り、中団のイン追走。だが、2角から3角にかけて超のつくスローペースになる誤算が…。それでも、鞍上との呼吸はピタリで、完璧な追走姿を見せる。だが、向こう正面で外めに進路を取り、3角ではスローで馬群が固まったために大外を通ってポディションを上げて行く。馬6頭分外を通らされ、かなりのロス。鞍上としては2開催後半で荒れた内の馬場を避けることと、外を回っても勝てる手応えがあったのだろう。完全にこの判断が裏目に出た。直線も大外を通り、一完歩毎にグイグイと迫るものの、ゴール前で前2頭と脚色が同じになり、止まってしまった。上位2頭とは通ったコース差がかなりあったのは確かだし、底力のある流れで地力を発揮するタイプ。33秒台の切れ味を要求される展開は辛かったし、そういう流れだからこそコース差が想像以上に大きく響いた。負けて強しの競馬だった。前々走の天皇賞1着は、久々の一戦だったが、3週連続して武豊が調教に跨り、ほぼ万全の仕上がりだった。下見どころから迫力ある馬体が目を引いた。1番枠から好発を決め、先手を奪うかの勢いだったが、外から他馬がドッと押し寄せてきたために無理することなく好位のインまでポディションを下げる。若干、行きたがる素振りは見せたものの、許容範囲で鞍上の好判断。その後は馬群のインを通り、脚をタメる。終始、スムーズな競馬で4角から直線にかけての手応えは抜群。残り2F地点の坂上で早くも先頭へ躍り出ると、グングン加速。一頭になってもその集中力が途切れることはなく、ゴール前で鞍上の懸命な右ステッキに応えて2着馬を突き放す芸当を見せた。他の有力馬が不利に泣く中、スムーズな競馬ができた差はあったとしても、最後の脚力は紛れもない本物だった。やや重で1分58秒4は極めて優秀。昨年は皐月賞、ダービーの2冠を取ったものの、秋は腰を痛め、腹回りがボテッとしている割にトモの肉つきが寂しく、悪循環に陥っていた。が、今季は馬体重こそ変動はないが、腹回りがスッキリし、逞しいトモになった。高橋成厩舎に転厩し、坂路調教を取り入れた成果だろう。動きに重苦しさが消え、素軽くなった。昨年よりは瞬発力勝負に対応できるようになったものの、上がりが掛かれば掛かるほど好都合なのは確か。流れに応じて前にも行けるし、控えることもでき、自在性がある。だが、前走後に鞍上が「人気を背負っているだけに内を突く冒険はできない」と言っているだけに、今回も外めを早めに進出する正攻法の競馬になるだろう。ここに僅かな死角がある。
【ポップロック】
前走のジャパンC2着は、2番枠から少し気合いを付けて先団へ。スタンド前から1角にかけて少しゴチャついたために、若干掛かり気味になったが、2角ですぐに平静を取り戻し、スムーズに4番手のインで流れに乗る。大トビで本当に府中では気持ち良さそうに走る。4角での手応えは絶好で、鞍上がどこに進路を取ろうか選択できるほど。除々に外めに意識を持ち、直線入り口の坂上でフサイチパンドラの外にできた僅かな隙間に突っ込む。左ステッキが入り、大きなフットワークで一完歩毎にジワジワと迫る。勝ち馬には一瞬の脚の差で直線半ばでは突き放されたが、特にゴール前の末脚は強烈で、アタマ差及ばなかったものの、ゴール前の脚色は完全に勝っていた。33秒台の切れ味勝負にも対応できているように、地力を強化している。前々走の天皇賞・秋4着は、ひと叩きされてCWで中身の濃い攻めを消化。デキは万全だった。14番枠から先行策を狙ったが、行きがつかず後方からの競馬。道中も大トビで2000㍍のスピード対応に苦しみ、手綱のアクションに余裕がない。馬群に取り付くのに精一杯の感で、4角ではステッキが入るも反応が鈍い。直線を向いてもジワジワとしか脚を使うことができず、4着に詰めるのが精一杯だった。明らかな距離不足。有力どころの凡走に助けられた面もあった。昨年のこのレースはディープインパクトの2着。遠征明けだけに仕上がり状態が懸念されたが、申し分のない馬体の張りでデキの良さを覗わせた。道中は最内枠発走から手綱を押し、前へ。終始、前のダイワを見ながらの競馬。ペースアップした三分三厘でも絶好の手応え、直線入り口で内の狭いところを突く。だが、馬群を割ることができず、立て直して外目へ。そこからジワリと伸びて突き抜けるも、勝ち馬があまりにも強過ぎて地味だった。出脚が鈍く、ゴーサインを出しても反応するのに時間が掛かる。その代わり、息の長い末脚が武器。府中がベストなのは間違いないが、2500㍍の距離は申し分ない。ペリエが鞍上も心強い。
【インティライミ】
前走のジャパンC10着は、意外なほどの惨敗。下見どころから発汗が激しく、少し気合いが乗りすぎていた。攻めをハードにやり、久々の長距離輸送が影響したか。道中は終始、後方のインで前のメイショウサムソンをマークする形。ハミを噛み過ぎることなく、折り合いは付いていた。3角で進路を少し外に取り、馬群のなかに取り付く。スムーズに馬場の大外へ持ち出し、残り2F地点ではメイショウサムソンに続くかの脚色。だが、そこからの反応が全くなく、突き放される一方。惨敗に終わった。意外すぎる。久々の長距離輸送で精神的にゆとりがなかったのか。前々走の京都大賞典1着は、10㌔減だった前走から2㌔増。僅かでも増えていたのは好材料だった。レースでは好発を決め、一旦は先頭へ立とうかの勢い。少なくとも一年前のインティライミならそこから掛かってハナに立っていただろう。だが、この日は顎をグッと引き、鞍上と人馬一体となり完璧な折り合いを見せる。発馬後300㍍のホームストレッチでアルナスラインの直後に控え、脚をタメる。その後は後方のインでひたすら我慢の競馬。緩急の激しくなった三分三厘でも慌てることなく手綱は動かない。直線に入り、ライバルのポップロックが仕掛けても動かない。馬群に突っ込むのではなく、あえてロスを承知で大外へ。ようやく残り300㍍のところで手綱が放たれると、グングンと重心が低く手先の軽いフットワークで急追。ゴール前では他馬が止まって見えるくらいの豪脚で一気に差し切った。幾らなんでも前走は負けすぎ。テンションが高かったのが影響したのだろう。グッと顎を引き、重心が低いフォーム。逆に低すぎてハミにモタれる懸念もあるくらい。一瞬の切れ味はここでも通用するものがある。右回りに替わるし、中山コースは最適だ。前々走で見せた瞬発力を見せられれば。福永とのコンビ。この中間は相変わらずビシビシやられている。
【ドリームパスポート】
前走のジャパンC14着は、骨折明けで急仕上げは否めなかったが、外見はできていた。レースでは1角手前で外の外国馬に突進され、そこからリズムを崩してしまった。ハミを取って力みながらの追走。動くに動けなくなってしまった。4角では手応えが残っていたように見えたが、直線は全く反応しなかった。休養前の阪神大賞典2着は、3000㍍の長丁場でテンから折り合いを欠く。1周目の4角までは好位のインで我慢できたものの、スタンド前で我慢できずに前へ。しかも、外からアイポッパーにプレッシャーをかけられる苦しい形。4角手前で早め先頭に立ち、ゴール前の坂上でも先頭をキープ。首の上げ下げで僅かに屈したものの、道中でかなりのロスがありながらこの着差。負けて強だった。3走前の有馬記念2着は、予想外の12キロ増。見た目には気にならなかったが、やや腹回りに余裕があったか。道中は発馬直後に中団のインに控え、脚をタメる作戦。Aメインが引っ張る淀みない流れだったが、2番手以下は団子。そのため、レースが動いた三分三厘から直線の残り1ハロン地点まで、馬込みに包まれて仕掛けることができず。ようやく坂上でスパートすると、一瞬のギアチェンジで猛追するもゴール前で甘くなってしまった。4走前のジャパンCはディープの2着。下見どころで、力強いトモの踏み込みと馬体の張り。そして、小刻みな歩様が目立ち、唸っていた。道中は好発を決めるとスッと好位のインへ。このあたりはトモの発達が大きく影響している。一見、インの経済コースを立ち回り、脚をタメるのに最適なレース運びと映るが、連続開催の最終日で内の馬場は壊滅状態。逆に不利だった。直線入り口、逃げ馬の内へ進路を取り、坂を上り切った残り2ハロン地点で外目へ持ち出そうとするが、外のトーセンシャナオーに被されて内へ弾かれてしまう。並みの馬ならそこで戦意を喪失するところ。だが、この馬は盛り返し、ゴール直前まで先頭で粘る大健闘を見せた。昨年は一瞬の決め手を武器にGI戦線で善戦してきた。中山コース向きだし、デキが戻れば当然一発ある。1週前はサッと流した程度だったが、四肢を力強く伸ばした動きが印象的だった。
【ウオッカ】
宿敵・ダイワスカーレットに、ようやくリベンジする舞台がやってきた。前走のジャパンC4着は、下見どころから一線級牡馬にも屈することなく堂々とした姿。ゲート入りを嫌がる他馬にも動ずることはなかった。11番枠から好発を決めるも、四位がグッと手綱を抑えて最後方まで位置取りを下げる。課題だった折り合いはピタリと付き、気持ち良さそうな道中の追走姿。3,4角での手応えも十分のまま、直線はダービーと同じく馬場の3分どころに突っ込む。だが、ダービーでは馬群がバラけて進路がスッと開いたものの、今回は前がビッシリと壁になり、進路がない。仕方なく、残り2F手前で大外に持ち出す。そこからグングンと加速し、一時は一気に佐差し切ろうかの勢いだったが、最後は脚色が一緒になってしまった。 それでも、超スローの先行、イン有利の流れを、最後方から大外へ持ち出すロスがありながら僅差の競馬。メンバー最速の脚力は負けて強しを物語るものだった。前々走の秋華賞3着は、宝塚記念8着以来の実践。普段から掛かり気味に時計を出す気性で、好仕上がりだった。16番枠から中団を伺うも、首を左右に振り行きたがる。仕方なく後方にポディションを下げ、折り合いに専念する道中。その甲斐あって向こう正面ではピタリと折り合う。流れの落ち着いた残り700㍍あたりで外めを引っ張り切りの手応えで進出。4角で満を持して手綱が放たれるも、内回りでコーナーワークにぎこちなさを見せる。鞍上が右手綱を引いて必死に内へ誘導する。直線を向いて右手前のままグンと加速し、一気に差し切ろうかの勢い。だが、残り1F地点で左手前に替えると上位馬と同じ脚色になり、伸びあぐねてしまった。久々の影響も多分にあったろう。休養前の宝塚記念8着は、下見どころでは耳をキョロキョロと動かし、少し集中力を欠く面が見られた。2番枠からダービーと同じように前に馬を置きたかったが、雨馬場で他馬が外めに持ち出したために、ポッカリ前が開いてしまう。スタンド前でモロに掛かり、更にインティライミと接触するアクシデントが。本来なら息を入れるはずの1角でも前に壁を置けず。3角手前までずっと折り合いを欠いていた。そして、先行馬のバテた3角で積極的に押し上げる競馬。直線でインを突くも、そこから抵抗するスタミナは残っていなかった。雨馬場で1000㍍通過57秒5の乱ペースを、道中であれだけ掛かっては勝負にならなかった。ダービーのように壁を作りたかった。4走前の東京優駿1着は、下見どころから17頭の牡馬に臆することなく落ち着き払った姿。フサイチホウオーが発汗でテンションが上がっていたのとは対照的。発馬直後は中団のインで我慢。初距離だけにスタンド前は口を割って行きたがる。だが、1角で平静を取り戻す。その後は至極順調に運び、3角では痺れるほどの手応え。ここで勝利を確信するほどだった。直線で前残りを図るアサクサキングスを一完歩毎に力強い末脚で迫り、ガァーッと伸びる伸びる。最後は3馬身の差を付ける圧勝。上がり3ハロンは驚異の33秒0。決め手を生かせる流れで存分に力を発揮した。この馬の持ち味は右手前での爆発力。それは、ダービー1着、ジャパンC4着で見せた脚力が物語っている。逆に、右回りで左手前に替えた時に脚が鈍る傾向がある。それが秋華賞3着、桜花賞2着。なのは間違いない。今回はある程度の位置で攻めの競馬をするだろう。大トビで器用さに欠ける面があるので、小回りの中山は向かない。それでも、能力の絶対値が高く、1週前追い切りでは、左手前で素晴らしい動きを見せた。秋3走目、デキはピーク。
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