デルタブルース7枠13番
出走16頭の短評
【メイショウサムソン】1枠1番 最後を締める王者の走り
前走のジャパンC3着は、苦手の33秒台の切れ味を要求される流れで、尚且つ3角からかなりの大外を回らされたのが敗因。それでも着差は僅かだけに、負けて強しだった。ここは33秒台の切れ味は要求されない中山2500㍍。コース替わりはプラス。底力を要求される流れなら強い。道悪は大歓迎。攻め抜群。抜かりなし。1枠1番は勿論、歓迎材料。これならある程度前からの競馬になる。
【ドリームパスポート】1枠2番 昨年の活躍、今一度
前走のジャパンC14着は、発馬直後に外国馬と接触し、掛かってしまった。4角では絶好の手応えも、追って案外だった。昨年は一瞬の爆発力を武器に、GI戦線で活躍した。復帰2戦目、上積みを期待したいが、調教でも掛かり癖が出ており、実践でもその不安は拭いきれない。鞍上は高田。
【マツリダゴッホ】2枠3番 得意の中山でひと波乱を
頭の高い走法で、一瞬しか良い脚が使えないタイプ。タメていった札幌記念が全く伸びなかった。理想は、AJCC、オールカマー1着のように三分三厘で一気に捲って先頭へ立ち、押し切りを図る競馬。しかし、ベストは2000㍍前後であり、2500㍍は長い。
【ダイワメジャー】2枠4番 デキの良さを生かし有終Vへ
前走のマイルCS1着は、攻めの競馬で先行し、ゴール前で2着馬に迫られてからもうひと伸び。マイルで圧倒的なスピード力と勝負根性を売りにしてきた。昨年の3着馬だが、少しメンバーに恵まれた感はあったし、最後は脚が上がっていた。マイル戦で攻めの競馬をした後だけに折り合いの不安はつきまとう。スピードを生かすには良馬場でこそ。雨はマイナス材料。デキは今秋一番。
【レゴラス】3枠5番 好枠生かせるか
1000万条件の身で有馬記念出走に踏み切った。選りすぐられたメンバーが集うグランプリレースだけに、少し疑問が残る。
【ポップロック】3枠6番 悲願のGI制覇へ
前走のジャパンC2着は、テンに掛かったものの、その後はスローペースに乗じて好位で流れに乗れた。直線での反応は今ひとつだったが、一完歩毎にジワジワと伸び続け、差し切るかの勢いだった。好内容。昨年のこのレース2着だが、やはり、エンジンの掛かりが遅く、長く良い脚を使う特性を生かすには府中の2400~2500㍍がベストなのは間違いない。不発はないが、勝ち切るにはどうか。雨は歓迎。今年8戦目だが、依然として攻めの動きは良い。
【ダイワスカーレット】4枠7番 一人旅で年度代表馬へ
本馬の長所は卓越した後肢から繰り出すスタートセンスと、33秒台の切れ味。他馬が競りかける前にスッとハナを奪い、競り合いを回避できるメリットがある。決してスローの展開は恵まれたものでなく、こうした能力があるからこそ。桜花賞優勝当時は、精神面で幼さが残り、鞍上が制御できなかった。だが、今秋の秋華賞では、発馬直後に仕掛けてハナを奪いながら、1,2角で鞍上の制御指示に対して従順だった。たとえ、サンツェッペリンがハナを叩いても、2番手で我慢できる。精神面での成長が著しく、大きなフットワークからも今なら中距離のほうが競馬はしやすい。初の2500㍍になるが、コーナー6回は息が入れやすい。あとは攻め強化と初の長距離輸送による精神面が課題。当日のパドックで要チェック。攻めの動きは抜群だった。
【ロックドゥカンブ】4枠8番 世界の名手を背にロングスパート
前走の菊花賞4着は、3000㍍を意識して大事に乗りすぎ、4角の下り坂では馬込みに包まれて最後方近くまで位置取りを落とした。直線はよく追い上げている。少しズブさがあるものの、追って四肢を目一杯伸ばしたフォームから長く良い脚を使える。南半球産の遅生まれで、まだ成長途上。53㌔だが、一線級とは力差があると思う。ここはサムソンマークから正攻法で。
【サンツェッペリン】5枠9番 得意の中山でどこまで
スタミナ豊富な先行馬。皐月賞、ダービーはそれを生かして善戦した。だが、馬インフルエンザの影響で今秋のローテは崩れ、リズムが狂った。ここ2走は力みが目立っているのも気になる。まだ、ダービー当時の獲物を捕らえるような雰囲気は至っていない。得意の中山コースでどこまで。
【フサイチパンドラ】5枠10番 悔いの残らないラストランを
前走のジャパンC9着は少し負け過ぎ。陣営の言うとおり太目残りが原因か。男馬のようにビシビシ攻められ、2週続けてDWで6ハロンから79秒台。カイ食いが旺盛。2500㍍は少し長いが、コーナー6回でうまく息を入れて立ち回れれば。
【コスモバルク】6枠11番 太め解消なら
寒い門別での調整。太め残りの懸念がある。前走のジャパンCはテン乗りの松岡で、手探りの状態だった。連続騎乗で少しは活路があるか。ここも折り合いを大事に乗られる。
【インティライミ】6枠12番 攻め強化が吉と出るか
前走のジャパンC10着は、予想外の惨敗。下見どころから発汗が目立ったし、イラついていた。この中間は1週前に6ハロンから、最終追いは7ハロンの長めからビッシリ追われて攻め強化。太め残り解消に懸命。再度の長距離輸送と攻め強化されているだけに当日の落ち着きは大きなポイント。依然は追って頼りなかったが、蹄の病が解消し、背筋痛も治まり、切れ味を手に入れた。
【デルタブルース】7枠13番 渋太さ生かし復活へ
大トビでワンペースの走りしかできないタイプ。ズブさがあり、昨年の有馬記念6着のように勝負どころで馬込みに包まれて動けないと苦しい。前々走の天皇賞時に装着したブリンカーの効果で行きっぷりが良化。前走などスッと好位に付けられたし、苦手な瞬発力勝負の流れでも最後まで伸び続けた。明らかに走りが変化している。04年の菊花賞馬であり、渋太さとスタミナは抜群。この枠から包まれる心配もない。怖い。巨漢だけに道悪は不安だが、時計が掛かるという意味ではプラスだろう。
【ハイアーゲーム】7枠14番 古豪復活で不気味さ漂う
前走の鳴尾記念1着は、スローペースに乗じて好位で流れに乗る。直線でゴチャついたが、脚が余っているので進路を選択する余裕があった。坂下でグンと突き抜けた。完歩の小さいピッチ走法で、脚捌きは抜群。骨折明けの京都大賞典では気負いが見られたが、一戦毎に落ち着きが出て、内容も良化。距離延長は微妙も、鞍上にルメールを迎え、攻めの動きは抜群。一発の雰囲気が漂う。
【チョウサン】8枠15番 3走前の再現を
前走のジャパンC6着はアッと驚く逃げ戦法。連続開催の最終週で良馬場でもかなり馬場は痛んでいた。前脚強く叩きつける走法で、硬い馬場でグリップを生かす走りが持ち味。冬の洋芝よりも、野芝向きである。ここも最終週だし、雨予報は気になる。
【ウオッカ】8枠16番 計り知れないポテンシャル
前走のジャパンC4着は、エリザベス女王杯を右寛ハ行で回避し、万全のデキとはいえなかった。スローの前残りの展開のなか後方からメンバー最速の脚で追い込んだ。直線で立て直すロスがあったし、スムーズではなかった。ただ、この馬の持ち味は右手前の爆発力であり左回り2400㍍はベスト舞台。瞬発力勝負の流れも好都合だった。前走は負けて強しでも、今回は右回りの小回り中山2500㍍になる。即巻き返しとは。ある程度前で競馬したいものの、大外枠を引いてしまった。下手に前へ行くと、前に馬を置けずに掛かってしまう危険性がある。かといって後方待機策では三分三厘から大外を捲る戦法になり、かなりのロスを強いられる。乗り難しい。それでも、計り知れないポテンシャルの持ち主。道悪に関しては、力強いフットワークであるし、掛かって仕方なかった道悪の宝塚記念で一瞬の見せ場を作った。気にする必要はないだろう。
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第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・2はこちら
第52回有馬記念(GI)最終徹底研究!・1はこちら
師匠・大谷内泰久さんの予想はこちら
出走16頭の短評
【メイショウサムソン】1枠1番 最後を締める王者の走り
前走のジャパンC3着は、苦手の33秒台の切れ味を要求される流れで、尚且つ3角からかなりの大外を回らされたのが敗因。それでも着差は僅かだけに、負けて強しだった。ここは33秒台の切れ味は要求されない中山2500㍍。コース替わりはプラス。底力を要求される流れなら強い。道悪は大歓迎。攻め抜群。抜かりなし。1枠1番は勿論、歓迎材料。これならある程度前からの競馬になる。
【ドリームパスポート】1枠2番 昨年の活躍、今一度
前走のジャパンC14着は、発馬直後に外国馬と接触し、掛かってしまった。4角では絶好の手応えも、追って案外だった。昨年は一瞬の爆発力を武器に、GI戦線で活躍した。復帰2戦目、上積みを期待したいが、調教でも掛かり癖が出ており、実践でもその不安は拭いきれない。鞍上は高田。
【マツリダゴッホ】2枠3番 得意の中山でひと波乱を
頭の高い走法で、一瞬しか良い脚が使えないタイプ。タメていった札幌記念が全く伸びなかった。理想は、AJCC、オールカマー1着のように三分三厘で一気に捲って先頭へ立ち、押し切りを図る競馬。しかし、ベストは2000㍍前後であり、2500㍍は長い。
【ダイワメジャー】2枠4番 デキの良さを生かし有終Vへ
前走のマイルCS1着は、攻めの競馬で先行し、ゴール前で2着馬に迫られてからもうひと伸び。マイルで圧倒的なスピード力と勝負根性を売りにしてきた。昨年の3着馬だが、少しメンバーに恵まれた感はあったし、最後は脚が上がっていた。マイル戦で攻めの競馬をした後だけに折り合いの不安はつきまとう。スピードを生かすには良馬場でこそ。雨はマイナス材料。デキは今秋一番。
【レゴラス】3枠5番 好枠生かせるか
1000万条件の身で有馬記念出走に踏み切った。選りすぐられたメンバーが集うグランプリレースだけに、少し疑問が残る。
【ポップロック】3枠6番 悲願のGI制覇へ
前走のジャパンC2着は、テンに掛かったものの、その後はスローペースに乗じて好位で流れに乗れた。直線での反応は今ひとつだったが、一完歩毎にジワジワと伸び続け、差し切るかの勢いだった。好内容。昨年のこのレース2着だが、やはり、エンジンの掛かりが遅く、長く良い脚を使う特性を生かすには府中の2400~2500㍍がベストなのは間違いない。不発はないが、勝ち切るにはどうか。雨は歓迎。今年8戦目だが、依然として攻めの動きは良い。
【ダイワスカーレット】4枠7番 一人旅で年度代表馬へ
本馬の長所は卓越した後肢から繰り出すスタートセンスと、33秒台の切れ味。他馬が競りかける前にスッとハナを奪い、競り合いを回避できるメリットがある。決してスローの展開は恵まれたものでなく、こうした能力があるからこそ。桜花賞優勝当時は、精神面で幼さが残り、鞍上が制御できなかった。だが、今秋の秋華賞では、発馬直後に仕掛けてハナを奪いながら、1,2角で鞍上の制御指示に対して従順だった。たとえ、サンツェッペリンがハナを叩いても、2番手で我慢できる。精神面での成長が著しく、大きなフットワークからも今なら中距離のほうが競馬はしやすい。初の2500㍍になるが、コーナー6回は息が入れやすい。あとは攻め強化と初の長距離輸送による精神面が課題。当日のパドックで要チェック。攻めの動きは抜群だった。
【ロックドゥカンブ】4枠8番 世界の名手を背にロングスパート
前走の菊花賞4着は、3000㍍を意識して大事に乗りすぎ、4角の下り坂では馬込みに包まれて最後方近くまで位置取りを落とした。直線はよく追い上げている。少しズブさがあるものの、追って四肢を目一杯伸ばしたフォームから長く良い脚を使える。南半球産の遅生まれで、まだ成長途上。53㌔だが、一線級とは力差があると思う。ここはサムソンマークから正攻法で。
【サンツェッペリン】5枠9番 得意の中山でどこまで
スタミナ豊富な先行馬。皐月賞、ダービーはそれを生かして善戦した。だが、馬インフルエンザの影響で今秋のローテは崩れ、リズムが狂った。ここ2走は力みが目立っているのも気になる。まだ、ダービー当時の獲物を捕らえるような雰囲気は至っていない。得意の中山コースでどこまで。
【フサイチパンドラ】5枠10番 悔いの残らないラストランを
前走のジャパンC9着は少し負け過ぎ。陣営の言うとおり太目残りが原因か。男馬のようにビシビシ攻められ、2週続けてDWで6ハロンから79秒台。カイ食いが旺盛。2500㍍は少し長いが、コーナー6回でうまく息を入れて立ち回れれば。
【コスモバルク】6枠11番 太め解消なら
寒い門別での調整。太め残りの懸念がある。前走のジャパンCはテン乗りの松岡で、手探りの状態だった。連続騎乗で少しは活路があるか。ここも折り合いを大事に乗られる。
【インティライミ】6枠12番 攻め強化が吉と出るか
前走のジャパンC10着は、予想外の惨敗。下見どころから発汗が目立ったし、イラついていた。この中間は1週前に6ハロンから、最終追いは7ハロンの長めからビッシリ追われて攻め強化。太め残り解消に懸命。再度の長距離輸送と攻め強化されているだけに当日の落ち着きは大きなポイント。依然は追って頼りなかったが、蹄の病が解消し、背筋痛も治まり、切れ味を手に入れた。
【デルタブルース】7枠13番 渋太さ生かし復活へ
大トビでワンペースの走りしかできないタイプ。ズブさがあり、昨年の有馬記念6着のように勝負どころで馬込みに包まれて動けないと苦しい。前々走の天皇賞時に装着したブリンカーの効果で行きっぷりが良化。前走などスッと好位に付けられたし、苦手な瞬発力勝負の流れでも最後まで伸び続けた。明らかに走りが変化している。04年の菊花賞馬であり、渋太さとスタミナは抜群。この枠から包まれる心配もない。怖い。巨漢だけに道悪は不安だが、時計が掛かるという意味ではプラスだろう。
【ハイアーゲーム】7枠14番 古豪復活で不気味さ漂う
前走の鳴尾記念1着は、スローペースに乗じて好位で流れに乗る。直線でゴチャついたが、脚が余っているので進路を選択する余裕があった。坂下でグンと突き抜けた。完歩の小さいピッチ走法で、脚捌きは抜群。骨折明けの京都大賞典では気負いが見られたが、一戦毎に落ち着きが出て、内容も良化。距離延長は微妙も、鞍上にルメールを迎え、攻めの動きは抜群。一発の雰囲気が漂う。
【チョウサン】8枠15番 3走前の再現を
前走のジャパンC6着はアッと驚く逃げ戦法。連続開催の最終週で良馬場でもかなり馬場は痛んでいた。前脚強く叩きつける走法で、硬い馬場でグリップを生かす走りが持ち味。冬の洋芝よりも、野芝向きである。ここも最終週だし、雨予報は気になる。
【ウオッカ】8枠16番 計り知れないポテンシャル
前走のジャパンC4着は、エリザベス女王杯を右寛ハ行で回避し、万全のデキとはいえなかった。スローの前残りの展開のなか後方からメンバー最速の脚で追い込んだ。直線で立て直すロスがあったし、スムーズではなかった。ただ、この馬の持ち味は右手前の爆発力であり左回り2400㍍はベスト舞台。瞬発力勝負の流れも好都合だった。前走は負けて強しでも、今回は右回りの小回り中山2500㍍になる。即巻き返しとは。ある程度前で競馬したいものの、大外枠を引いてしまった。下手に前へ行くと、前に馬を置けずに掛かってしまう危険性がある。かといって後方待機策では三分三厘から大外を捲る戦法になり、かなりのロスを強いられる。乗り難しい。それでも、計り知れないポテンシャルの持ち主。道悪に関しては、力強いフットワークであるし、掛かって仕方なかった道悪の宝塚記念で一瞬の見せ場を作った。気にする必要はないだろう。
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