カール・ベンクスさんはドイツに輸出するために日本の古民家を探していた時に知人に誘わ
れ、新潟県十日町市にある竹所集落に出かけたそうです。そこで大きな木々を背景に、小さ
なトラクターが田んぼを走る風景を目にして「ここで年を取りたい」と思い、茅葺き古民家
を購入し再生します。その場所に暮らし、その地域で再生した古民家は10軒。様々な人々
が移住し、限界集落の平均年齢は70歳くらいから40歳くらいとなり「奇跡の集落」と呼ばれ
るまでになったそうです。
世界有数の豪雪地帯にある竹所集落では、集落の人たちによって「かまくら」が造られフラ
ンス人親子も、もちを炙り地元の人たちとおしゃべりに興じます。そして古民家に住む移住
者の一人はアメリカからホームステイの高校生アッシャー君を迎え入れます。彼の歓迎会に
は大勢の住民が集まり、フルートの演奏を愉しみました。
カールさんは寂れる集落に危機感を抱き、次々に空き家を買い取り再生を進めていきます。
忙しいカールさんの寛げる場所はティーナさんと住む自宅。カールさんとティーナさんの暮
らしは落ち着いた雰囲気でとても和みます。料理好きで、庭いじりが好きなティーナさんの
日常にも、20年間咲かなかった藤が初めて花を咲かせたり、ちょっとした驚きと幸福があり、
ホッとさせてくれる番組です。(BSーNHK)