よしーの世界

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電力危機   宇佐美典也

2024-09-15 07:52:02 | 日記

著者は経産省在職中に新エネルギー・産業技術総合開発機構で電気・IT分野の国家プロジェク

トの立案およびマネジメントを担当しており、現在は太陽光発電などの再生可能エネルギーにつ

いてコンサルティング等を行っています。本書ではそもそも「電気」とは何か、という基礎から

始まり、電気はどういうエネルギーか、電気料金はどのように決まっているのか等々、私たちの

疑問について丁寧に説明してくれています。

 

その上で東日本の電力不足に関して、安定供給が難しい再生可能エネルギーを補助していくため

には老朽火力発電所の維持と、さらには原子力の使用に関してもその可能性に言及しています。

 

ただ大型工場、倉庫においては自家消費型発電設備が進み、いくつかの地域においては小規模発

電システムでその地域の電力を賄う動きもあり、電力の地産地消も進んでいます。

 

さらには原発では燃料を冷やすために海水を使うということ。その水は温まり、それを海に捨て

ている。入れたときより7度〜10度温まった状態で棄てられるため、海水温を上昇させ、排水口

付近の生態系に影響を与えているという点も考慮すべきでしょう。

 

電力がひっ迫している状況でも、例えば新宿、渋谷でいくつもの駅前オーロラビジョンが過剰と

も思える音、映像を流しています。あれを制限しても誰も困らないと思いますが。

 

   電力危機   宇佐美典也                  星海社新書

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