本書の前に読んでいたのが、ジェフリー・ディーヴァーの「ウォッチメーカー」だったので、のほほん
とした雰囲気のお嬢さまシリーズはギャップが凄すぎて、最初は違和感ありありでした。それでも相変
わらずドジなレディ・ジョージアナが王妃からの昼食の招待(宮殿の描写が見事)を受けてから、うむ
を言わせず英国王室を代表してルーマニア王室の結婚式に参列するという怒涛の展開。
勿論王室の結婚式に公爵令嬢として向かうので、当然メイドが同行することになるが、メイドに臨時で
雇ったクイーニーが信じられない程不器用で笑かしてくれる。メイドのクイーニーはまだこのシリーズ
に登場しそうで、今から楽しみ。さらにピンチに必ず何処からともなく駆けつけるダーシー、いつの間
にか参加してくる親友ベリンダ、いつもそこに居る(普段は滅多に合わない)モテモテで(たまに事件の
ヒントを導き出す)元女優の母親と役者は揃った。
1930年代初頭のヨーロッパが舞台、当時遠い国に行くだけで大変だったはずだ(同行する人たちの他の
国に対する差別的な言い方が興味深い)しかも伝説に彩られているルーマニア。その古城だから不気味
さは物語を盛り上げまくってくれる。古城の姿やその様子、そして仕掛けと作者の描写は相変わらず上
手い。伝説をうまく利用して不気味さを演出してくれている。
それでも今作の犯人は前作、前々作と比べて、う~~ん、ちょっと安易な感じがしてしまう。今までが
本当によく出来ていたので、読むこちらの方が少しハードルを上げ過ぎたか。ただライトな感覚で物語
がドンドン進む中、実は本格的ミステリーっていうのが、本シリーズの良さだと思っているので、次作
をやっぱり期待してしまう。
貧乏お嬢さま、吸血鬼の城へ リース・ボウエン 原書房|コージーブックス
とした雰囲気のお嬢さまシリーズはギャップが凄すぎて、最初は違和感ありありでした。それでも相変
わらずドジなレディ・ジョージアナが王妃からの昼食の招待(宮殿の描写が見事)を受けてから、うむ
を言わせず英国王室を代表してルーマニア王室の結婚式に参列するという怒涛の展開。
勿論王室の結婚式に公爵令嬢として向かうので、当然メイドが同行することになるが、メイドに臨時で
雇ったクイーニーが信じられない程不器用で笑かしてくれる。メイドのクイーニーはまだこのシリーズ
に登場しそうで、今から楽しみ。さらにピンチに必ず何処からともなく駆けつけるダーシー、いつの間
にか参加してくる親友ベリンダ、いつもそこに居る(普段は滅多に合わない)モテモテで(たまに事件の
ヒントを導き出す)元女優の母親と役者は揃った。
1930年代初頭のヨーロッパが舞台、当時遠い国に行くだけで大変だったはずだ(同行する人たちの他の
国に対する差別的な言い方が興味深い)しかも伝説に彩られているルーマニア。その古城だから不気味
さは物語を盛り上げまくってくれる。古城の姿やその様子、そして仕掛けと作者の描写は相変わらず上
手い。伝説をうまく利用して不気味さを演出してくれている。
それでも今作の犯人は前作、前々作と比べて、う~~ん、ちょっと安易な感じがしてしまう。今までが
本当によく出来ていたので、読むこちらの方が少しハードルを上げ過ぎたか。ただライトな感覚で物語
がドンドン進む中、実は本格的ミステリーっていうのが、本シリーズの良さだと思っているので、次作
をやっぱり期待してしまう。
貧乏お嬢さま、吸血鬼の城へ リース・ボウエン 原書房|コージーブックス
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