言語活動を問題解決的な学習過程に位置付ける(3)

2011-08-12 | 社会科の言語活動
問題解決的な学習は,
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基礎的・基本的な知識および技能の「習得」・「活用(=言語活動)」
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を繰り返し,進めていくと考えます。
その過程を経て、思考力・判断力・表現力等の育成を目指します。



これについて,北俊夫氏(2008)は,
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「一旦身につけた知識や技能は,それらを活用して学習することをとおして,
身に付けた知識や技能をさらに確実なものとしたり,
新たな知識や技能を習得したりする機会にもなる。
また,問題意識を持って,すでに習得している知識や技能を活用して
新しい知識や技能を獲得(習得)していく過程が探究している姿である。

(中略)

活用や探究によって,習得した基礎的・基本的な知識はさらに定着したり,
新たな知識・技能(調べて身に付く知識・技能,考えて導く知識・技能,
概念的で抽象度の高い知識・技能など)が習得される。」
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としています。

北氏の言うとおり,
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「習得」と「活用」は相互に関連し合って
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おり,
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「習得」「活用」の双方向的な流れを意識しながら
「活用(=言語活動)」を問題解決的な学習過程に位置付ける
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ことで,知識が確実に定着すると考えます。


また知識の質が,
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・考えて導く知識・技能
・概念的で抽象度の高い知識・技能
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へと深まる過程をとおして,社会的な思考力や表現力・判断力が身に付くと考えます。




これまで述べてきた問題解決的な学習過程における「習得」と「活用(=言語活動)」の関係を
以下のようにまとめてみました。




※ この図を具現化した授業モデルは次回紹介します。

言語活動を問題解決的な学習過程に位置付ける(2)

2011-08-12 | 社会科の言語活動
社会科における4つの言語活動(基礎的・基本的な知識・技能の活用)
について、それぞれのイメージを以下のように作ってみました。


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読み取り
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再構成
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表現・説明
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話し合い
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言語活動を問題解決的な学習過程に位置付ける(1)

2011-08-12 | 社会科の言語活動
小学校社会科において,以下のような学習活動を,
言語活動(基礎的な知識・技能の活用)と、とらえてみます。

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読み取り
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問題解決に必要な資料を収集・選択するとともに,資料から必要な情報や事実を読み取る。


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再構成
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読み取ったことを比較・関連付け・総合しながら再構成し,社会的事象の意味,意義を解釈する。


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表現・説明
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事象の特色や事象間の関連を考え,それらを自分の言葉で表現する。



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話し合い
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考えたことを伝え合い,話し合いをとおして,互いの考えを発展させる。


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以上の「言語活動(=活用)」を、
問題解決的な学習過程に以下のように位置付けてみました。


■単元全体に位置付けた場合
 

■単位時間に位置付けた場合