悲劇、将軍の行方
第二十一話 [真相]
次郎丸と仁太はどれだけの時間ねむったのだろうか。
正しくは気を失ってたのだろうか、、
次郎丸が目を覚ますと辺りはもうすっかり夜になっていた。
そばを見ると仁太が気持ちよさそうな寝息を立てている。
次郎丸は静まりかえった夜のなかで今日の事を思い返していた。
さて、どうやって帰ろうか、、
そんな事を考えていた
しかし、なぜ鬼は兄、一郎丸を殺さなければならなかったのだろう?
その考えに答えはなかった。
まず、朝になったらいい考えも浮かぶだろうと、次郎丸は目を閉じた。
しばらくすると、歌が聞こえてきた。
[アカはいい鬼、おおき鬼ー、今日はなにして遊ぼうかー。アカは、、、]
次郎丸はなんだ?と薄目を開けた。
すると、あの鬼の穴から沢山の子供がでてくるではないか
こりゃ一体、、
次郎丸はさらに目を凝らした。
気ずかぬうちに次郎丸はその子等に囲まれていた。
そしてその子等は言うのである。
[あれー?アカのおじちゃんは?]
[あれ、いないね、]
次郎丸はその子達にどこから来たのか訪ねた、
するとずっと、ずーっとここに居るという。
仁太も目を覚ました、
仁
[あれ、おまえ達、さっきの子供達でねぇか]
子供達は[あ!じんただ!じんただ!]と親しそうによってきた
仁太は子供の頭をなでてやろうとした、その時
仁太の手はその子の頭をするりと抜けた。
次郎丸も仁太もこの子達がこの世のものではない事を知った。
仁
[次郎丸様、、]
次
[うん、どうやら子供達の霊は鬼と親しいようだ、さてどうするか、]
子供達の[あれ?どこ?アカのおじちゃんはどこ?]の声がやむことはない。
その時、後ろのほうから[お姉ちゃん]
と声がした。
みると歳の頃は十七、八ぐらいだろうか身なりは布きれを肌に巻き付けただけぐらいの格好だったが
なんとも美しい娘がたっていた。
なんというか浮き世ばなれした美しさとでもいうのだろうか、
そして娘は[お姉ちゃん達、アカのおじさんはもういないのです]
[ここに居るお二人と戦って死んでしまいました]
子供達は大きな声で泣いた
泣きに泣いた
[なんで、なんでおじちゃんを殺したの?]
泣きながら子供達はすぅっと消えた。
次郎丸は幻か?
そう思ったが
そこには美しい娘がたっていた
つづく
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