そうそう ウナギで思い出した~
高校生時代 7~8人でキャンプする予定
だったのだが 銭が無いとの事で
ドタキャンされ 友人と2人だけで
トある離島でキャンプした時の話だ・・・
砂浜では無く 余程、潮の流れが早い場所なのだろう
丸く削られた石が海岸を埋め尽くしている場所に
テントを張っていると 海と合流する河から
つながる水路に居た友人が叫んだ
友人:「うぎゃっ 蛇だ 蛇っ!?」
そりゃ まるで 素浪人・花山大吉に出てくる
焼津の半次がクモに驚いたような、恐れおののく声!
私は 直様、 駆け寄り
私:「蛇じゃない ウナギだっ!
やった!蒲焼きにして 喰おうぜっ!」
七転八倒 何とか捕獲。 2本のナイフを
シャキ~ン シャキ~んと こすり合わせ
私:「今夜の晩飯は♪鰻の蒲焼き♪天然の蒲焼きイ♪」
と、したり顔で鼻歌まじりに 調味料を探していたら
友人が鍋に入れていたウナギを抱え 海に入っていく
私:「あ~っ!何ば しょうと!?それウナギやないと?
ウナギと入水自殺するとね!?」
友人 ギラギラ照りつける日光を受け 海の中に半身浸かり
ニカッと欠けた前歯をむき出しにして 笑い
友人:「ちょっと 泳がしてみようと思ってくさ!」
私:「おいおい アホかっ マイッタちゃ!
そげな事したら、逃げるけん辞めとかんね!」
案の定・・・
ウナギは浦島太郎に助けられた亀みたい
に スイスイと水面に鎌首を上げ泳いで沖に
逃げて行きましたとさ
私:「・・・・・・」
友人:「ごめ~ん 逃げられちゃった」
私:「一体全体 何をしてくれちゃってるんだい?」
友人:「まさか海の中を泳ぐとは 思わんけんくさ」
私:「海にもウナギは居るくさ!本当は天然物
気味悪くて 食べたくなかったっちゃろう!?」
友人:「わかる?www」と悪びれる様子もなく笑うので
私:「ったく 都会人は これやけん行かん!
価値という物が 全然分かっとらん
学校で弁当箱みたいなヘアースタイルで
ツッパっとっても 天然物が気味が悪いとは・・
そりゃ~あんた もやしっ子バイ!」
私は子犬がクンクン泣くように ブツブツと
小言を垂れていたのであった・・・
ウナギを食べると いつも 考えること・・・
「嗚呼 あのウナギ あれから どうしたかな~
浦島太郎(友人)に助けられて 恩返しは
出来たのであろうか・・・」と
改めて食い物の恨みは忘れないもんだなぁ~
で、蛇はどうでしょう 蛇は!?
あれも 喰ってみりゃ 似たような
もんじゃ~ないっすかね!?