2012年記事
ブログを読んで下さる方達から 「猫はあの後どうしました?」と
声をかけられる事が多いので 事後報告・・・
あの後、工場の中に しょんべんイタチの臭いが充満していた。
自然の中で生きているリアルな獣の臭いに不快を感じる。
表現はできぬが 腐った線香の様に頭が痛くなるくらいの異臭。
(実際 線香が腐る事はないと思うが 日常生活では遭えぬ臭い)
それにしても 辺りを見回すが親子猫達の姿が見あたらない。
産後に抜けた親猫の毛?それとも子猫の毛なのか
座布団に沢山散らばっていた。
私:「食われちまったんだろうな 赤ちゃん猫達・・・」
妻:「可哀想に・・・」と うな垂れる私たち・・・
姿こそ見せないが 野生動物たちは 直接、私達の目に触れない所で
熾烈な生き残り闘争をやっている様だ。
月並みだが日常、中々出会えぬ光景を目の当たりにすると
この世は人間だけの物では無いことが実感される。
テレビでアフリカの番組でも見ない限り中々お目にかかれない光景だ。
数日が経ち 仕事が終わり シャッターを閉めたら いつの間にか
あの親猫が 私の足元に居て「にゃーあ」と鳴くではないか。
私:「お前 生きていたのか!?子供達は?」
猫:「・・・・」
シャッターをジッと見つめる親猫・・・ どうやら中に入りたいみたいだ。
私:「中に入りたいのか?」
猫:「・・・・」
ガラガラと少しシャッターを開けてやると サッと中に飛び込んだ。
あれから この様なやり取りが続き 朝、決まった時間に工場を
開けるので 夜は工場で寝て 朝は食料探しに出て行っている様子だ。
一体、何処で寝ているのだろうと 猫が外へ ご出勤の時、寝床の形跡
を探すが 全く見当たらないのだ。
昼間 猫が一時帰宅・・・
私:「おいおい、子猫たちは どうした?」 猫に問いかけると
工場の中で ゆっくりと腰を下ろし 暫く目を瞑ってじっとしていたが
意を決した様に 目をカッと見開き 階段を昇って 壁と部屋の間仕切り
の隙間に入って行った。
私:「成るほど・・・よく見つけたもんだな ここなら安心だ」
親猫にしてみれば 絶対に知られたくない 秘密の寝床なのだろうが
心配する家主の気持ちが伝わったのか 子猫の無事を教えてくれた
様に思った。
確認すると又刺激してしまいそうなので 知らぬフリをして
干渉しない様にしている。 多分、子猫たちは無事なのだろう・・・
食料は何処で調達しているのだろう ご近所に迷惑がかかると 厄介
だとは思ったが、夜は出て行けないので 生ゴミを荒らす事は無いだろ
と思っている まあ どの道、私が寝床を提供しないでも 何処かに
住み着くのは必定だ。子猫を守らなければ成らぬ親の本能だろうか
夜の狩りを止めて 安全を選んだみたいだ。
昨日、親猫 ご出勤の際 看板をふんずけて行ったので、
私:「おい おい 看板、踏むのは止めてよ!俺はこれで生かしてもらっ
てんだからさ!」と言ったら すまなそうな顔をして「ニャー」と
答えながら 外に出て行った。
お隣さんは 幸せの気で溢れる結婚式場・・・
「お前達も この気に包まれる事で 幸せに成れるかも知れない・・・
そう 思えば 悪くない 良い寝床を見つけたな。提供すっから
なるべく 悪さだけはするなよ 来世は人間に生まれて 不自由の
無い生活を送れよ・・・」と そう思った。
これって やっぱ 神目線なのかな・・・ちょっとおこがましかったかな。
PS 人間に生まれて 裕福な目に逢いながらも 悪さをする人間達は
大勢居る。自分の欲の為に 人々の生活を脅かす 畜生以下の
輩達と言えば 察しがつくだろう。人間ってなァ 偉くなれば
見た目ニャ羨ましがられるが 大勢の人間の生活に与える
影響も大きい・・・ある意味「四面楚歌」の人生なのだ。
こやつ等の政に対する 意見、利益誘導、匙加減如何では
大勢が貧困になり国が滅ぶ事もある。
(自覚してないんだろうけど・・・)
生きるために 仕方なく人間が食べきれず捨てた残飯を
済まなそうに漁って生きてゆく 小動物と罪の差は明白だ。
まあ 未来世は悪い奴らが人間に生まれ変われない分
この子(猫)達の人間に成れる確率が増えるのだろう。
悪行の限りを 思いっきりやり尽くしておくがいいさ・・・
「早く人間になりたいっ!」