ねこなんて大っ嫌い

ってずっと思ってたのに。
死にそうな子ねことの出会いが生きる力を与えてくれました。
バツ2でも結構幸せにやってます!

母かずえ 初めて私を・・・

2019-06-17 05:55:55 | 母 かずえ
※現在の母の姿をブログに載せるのは、オシャレ番町のかずえさんにとって、きっと嬉しくないと判断しました。よって、本日は過去の写真の中から抜粋して投稿させて頂きます。


6月15日土曜日「腸閉塞の疑いがある」とのことで入院した母かずえ。慣れない場所で一夜を明かし、せん妄は起きなかったか・・・と気になりながら、翌日曜日、病院へ。


眠っていました。暫くじっと顔を見ながら「昨日あれだけお腹空いたって言ってたけど、今はもう平気なのかな?」などと考えていたら、瞼が動き始めました。



目を開けて、私の顔を見るなり、ハッとした顔。
「あぁ、ありがとうございます。お世話になります。」
ん?これ、かずえさんのよそ行きの顔じゃない?


「いつも、尊敬申し上げております。わざわざ来てくださって、本当にありがとうございます」
「お母さん、私、誰だと思ってる?〇〇だよ、私!笑」
「・・・・・・・・・、あぁそうですか。偶然私の娘も同じ名前なんですよ。こんなこと言うと失礼かもしれませんが、お顔が、娘とちょっと似ているように思います。お気を悪くなさらないでくださいね」



あぁそうか。名前を言っても、私だとは思えないのか。遂にそんな時が来ちゃったのか。これまで親が痴呆のせいで、自分の事を分からなくなって悲しい・・・と言っている人たちのことを「え?自分?自分を忘れられたから、自分が可哀相で悲しいってこと?」と、かなり斜めに見てしまう、性格の悪い自分がいました。



そこで急に前日の、検査の合間の母との会話を思い出します。

「ねぇ?爺ちゃんと婆ちゃんは、もう大分前に死んだのに、時々お母さんの中で生き返って会えてるよね?それくらい、お母さんは両親に可愛がって貰ったってことだよね。で、お父さんは一度も生き返ったこと無いけど、それは何で?」

「お父さんはもうええんよ。散々苦労かけられたけ、あの人は死んだままでええん。一回も生き返らん、ふふふ」

「じゃあさ、今生きてる人の中で、お母さんが一番会いたいなぁって思う人は誰?」

こういう時、母は私に気を遣って嘘を言う、などという事が出来ない性格です。

「・・・・・・・・・、そりゃね、やっぱり、あんたよね」

「へぇ~そうなんだ。そりゃ嬉しいねぇ」

「へへへへ・・・」

「ふふふふ・・・」




母が一番会いたい人は私だというのに、こうして会っていても、会っているとは思えないのか。急にその事に気付きました。一番会いたいと思ってる人に会えないなんて、なんて可哀相なんだろうと思ったら、もう涙が止まらなくなりました。



「余りよく知らない人が泣いてる・・・」という不安気な母を見て、我に返りました。慌てて涙を拭いて

「お嬢さんはどんな方ですか?」と聞いてみました。

「娘は本当に優しい子なんです。テキパキと何でもこなす子で、トロい私の子とは思えません。今度是非一度会ってやってください」


「そうですか、ありがとうございます。是非お会いしたいです、楽しみにしています」そう言って丁寧に挨拶をして病室を出ました。

せん妄は、一時的に起こる、異常な状態です。これが続くとは限りません。ただ、老人性痴呆症が進み、年齢的なことを考えると、このままの状態が続く場合もある・・・とナースセンターで伺いました。

年甲斐もなく、涙を止めることのできない私に、気の毒そうに説明してくださったナースの方にも、申し訳ないことをしました。

「親が自分を忘れて悲しい」のは、自分が可哀相だから・・・だけでは無いのだな、と知って、これまでそう思い込んでいた自分を、やっぱり私は浅はかな奴だ、と反省もしました。

今の様子を見て、かかりつけの病院に転院させるのは母にとって更に負担を掛けるのか、という事を聞いてみました。すると「この状態でどこに行かれても、それは変わりないと思います」と言われましたので、自宅近くの病院に、転院の交渉をしようと思います。

あ~、ポンちゃんごめん。今気が付いた。土曜日、お誕生日だったね~。10歳おめでとう。お婆ちゃんのことが少し落ち着いたら、お誕生日祝い、改めてしようね~。


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