石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

『2010児童労働撲滅キャンペーンin兵庫』に参加しました

2010-05-15 22:25:01 | 活動レポート
今日は、神戸ハーバーランドのスペースシアターで開催された、NTT労組主催『2010児童労働撲滅キャンペーンin兵庫』に参加してきました。

NTT労組は、労働組合としての運動&社会貢献活動の一環として、2004年から児童労働撲滅の取り組みを行っています。今回神戸で行われたこの地方イベントは、毎年開催地を変えながら全国の主要都市で行われていて、国際組織やNGOなどの協力団体による児童労働パネル展示や、チャリティーバザー、フェアトレード商品の販売、クイズラリーなど、児童労働問題について知り、考えるための場所となっています。

今日は、特設ステージでまず、地元サンバチーム『フェジョン・プレット』によるサンバのパフォーマンスが披露されました。サンバをこれだけ間近に見たのは初めてでしたが、音楽も、そして踊りも、圧倒的なパワーでしたね。何と言っても、小さな子どもの踊り手さんたちが可愛かった!

オープニングに続いて、国際労働機関(ILO)駐日事務所の長谷川代表による講演がありました。長谷川代表は、ILOが今月発表した新しい児童労働に関する報告書に言及して「国際的な取り組みの成果で児童労働の数は引き続き減少しているが、減少のペースが落ちている」ことを紹介し、「各国政府や労使団体、国際組織やNGOなど協力連携による更なる取り組みが必要だ」と訴えました。この最新の報告書や、今週ハーグで開催された児童労働世界会議に関しての情報はこちらを参照して下さい。

続いて、ニュースキャスターの宮川俊二さんによる講演が行われ、宮川さんがNHK時代に古いミシンをベトナムに贈る市民運動のレポートに関わったご経験などを踏まえながら、途上国の現状や支援のあり方などについてお話されました。キャスターだけあって、お話が上手です。メッセージがぐぐっと伝わってきますね。見習わなくては・・・。

その後すぐ、宮川さんをコーディネーター役として行われたパネルディスカッションで、私もパネリストの一人として参加させていただきました。パネリストは、私の他、NTT労組の清澤中央執行委員、兵庫総支部湊川分会の上滝さん、そしてサンバを披露してくれたフェジョン・プレットの工藤めぐみさんの3名でした。

清澤中執は、NTT労組がなぜ児童労働撲滅に取り組んでいるのか、具体的に何をしているのか、という点について紹介。上滝さんは、ご自身が昨年参加したタイとカンボジアへの児童労働スタディーツアーで経験したことを披露。そして工藤さんは、半年間ずつ既に3回にわたって生活をしているブラジル・リオデジャネイロの貧困層の状況について報告されました。

シンポジウム.JPG
私は、ICFTU-APRO時代の1995年に、私自身が実際に現地を訪問して見聞きしたパキスタン・ハリプールの債務児童労働について紹介し、この子どもたちは借金を背負いながら一生働き続けていくこと、一方でパキスタンには多くの大富豪がいて貧富の格差が酷いこと、決して最悪の形態の児童労働を撲滅できないほど国が貧しいわけではないこと、だからこそ社会を変えるために「政治を動かす」必要があること、そのためには大きなうねりをつくり出していかなければならないこと、などをお話させていただきました。

短い時間でしたが、会場の皆さんが児童労働問題について考えるきっかけになってくれたとしたら嬉しいですね。

その後は、元プロ野球阪神タイガース選手の赤星憲広氏による講演や、神戸少年少女合唱団『アリス』による合唱の披露などが行われました。現役時代、盗塁を決める毎に車いすを一台、寄贈していたという赤星さんによる講演は、聞く人たちに希望を与えてくれる内容でした。そして、アリスの合唱には、会場の人たちも心を洗われたと思います。

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イベントの最後に、このアリスの子どもたちの素晴らしい歌声を聞きながら、私はパキスタンやフィリピンなど多くの国々で同じ世代の子どもたちが児童労働に従事をしていることに思いを馳せていました。世界のすべての子どもたちが、将来に希望を持って高らかに歌える日を迎えられるようみんなで協力して取り組みを進めていきたいと、きっと会場にいたすべての人々が感じたに違いありません!

以上、神戸で行われた『2010児童労働撲滅キャンペーンin兵庫』の活動報告でした。