平成18年12月20日に改正、平成20年11月28日施行された建築士法により、
義務付けとなった建築士定期講習を受けてきました。
朝から講義、そして修了考査まで、ぎっしりの予定です。
テキストをみながら、全国衛星配信される講義を聴きますが、
一級建築士を目指し勉強をしていた頃を思い出します。
その講義の中で、興味を引く部分がいくつかありましたが、
その一つが「健康を維持増進する住宅計画」について。
現在、住環境と人の健康の相関関係について、様々な検証が行われています。
上は「断熱性能の高い省エネ住宅転居後の有秒割合の改善効果(全国1万軒調査)」
出典:一級建築士定期講習テキスト(建築家教育推進機構、日建学院)
断熱性能のよい住宅に住み替えた居住者の
各種疾病にかかっている人の割合が改善されていることが分かります。
上は「住宅の断熱性能向上による健康維持効果の経済価値」
出典:同上
この図は私にとって初めて目にするものでしたが、
健康改善により、医療費と休業損失が軽減される経済価値が示されています。
光熱費の削減効果だけでなく、健康維持、健康保険による経済効果まで。
面白い視点からの考察だと思います。
この初期投資コストを、寒冷地においても
いかに抑えられるかが一つの課題ではありますが、
住宅性能の向上は、快適性だけでなく、省エネ性にくわえ、
健康面・経済性にも寄与できるということです。