AKB48の旅

AKB48の旅

MBSサワコの朝 ゲスト高橋みなみ

2014年08月17日 | AKB
内容的に目新しい情報はなかったけど、この番組の場合、興味深いのはそこじゃないだろう。「サワコの朝」という番組を初めて見たし、それ以前に番組の存在自体知らなかったけど、土曜の朝の阿川佐和子さんのパーソナリティということで、コンセプトというかターゲットは明らかかと。

それは差し挟まれるCMにもよく現れてるようで、冠スポンサーのPanasonicの最初のCMが、モロ団塊リタイア夫婦のイメージになってた。二つ目のCMは渡辺美さんの「Panasonicリフォーム」だったけど、「二十歳になったわが家のリフォーム」という説明でもわかるように、こちらも親目線にして、やはり中年以上を対象としてることが分かる。

つまりは、そういう年代、広めに見ても50歳以上の主に女性、いわゆるF3(とついでにM3)層にして、日本の人口構成でもっとも分厚い、正にテレビの顧客層ど真ん中を向いた番組と考えられる。

そこに高橋さんが出演したことにこそ意味がある。ずっと以前のエントリで推定してみたけどよく分からなかった、恐らくはAKBムーブメントから最も遠かったと思われる層、AKBが浸透してなかった可能性が高いこの層を、今正にAKBが攻略しつつある、この出演はそんな証左になるんではないか。

いみじくも番組中で阿川さんがおっしゃってたけど、「恋するフォーチュンクッキーが私たちの世代に流行ってる」というのが、恐らくはテレビ業界サイド的な現状認識なんだろう。そんな世代に対して、「恋するフォーチュンクッキー」のセンター指原さんでも、AKBの表看板の渡辺麻さんでもない、正に高橋さんをフィーチャーするというのは、ある種テレビ的な嫌らしさでもあるけど、押しつけがましくも「正解」ということなんだろう。

AKBというよく分からない、うさんくさい不気味な存在、その内部構造を分かりやすくかみ砕くことで、AKBに対する漠然とした忌避感を和らげる、「総監督」という肩書きを持つ高橋さんを分かりやすく紹介することで、結果的に「恋するフォーチュンクッキー」を心置きなく楽しめるように導く。そんな上から目線の、ひねくれた意図が見え隠れする。

もちろん、いちおう書いとくけど、そういう考え方自体がひねくれてるという指摘を受け入れることに、やぶさかではないよ。