AKB48の旅

AKB48の旅

ローコンテクストサイドからの見え方

2016年04月20日 | AKB
AKB人気の理由をシリコンバレーの投資家が真面目に分析
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160418-00001650-cakes-soci

とても部分引用なんかできない。最初から最後まである意味典型的な「分析」という評価をせざるを得ない。

事実関係というか個別の要素では、それほど間違ってるわけではない。けれども、その「分析」の全体像は根本的に間違ってることになる。ローコンテクストサイドから見た、ハイコンテクストサイドの見え方の一つの典型ということになると思うけど、それでも十分すぎるほどの「理解」を示してるとは言えそう。

ある種象徴的なのが、秋元氏が語ったことを引用する形で「コアな野球ファン」と言い換えてるところ。周知の如くこれは本来は「高校野球ファン」なわけで、アメリカ人である以上やむを得ないんだろうけど、この段階で先に進めてない、理解がまったく及んでいないことが分かってしまう。ハイコンテクストの高いハードルは正に参入障壁のようなものなんだろう。かつての日米貿易摩擦を見るよう。

もちろんAKBの魅力がそんなハイコンテクストサイドからのみのものでないこともまた事実であり、一例、ここに記述されてるローコンテクストサイドの視点として、女性ファンのワナビーは間違いなくいるだろうと思う。けれどもそんなファンがAKB現象を支えているのではないこともまた明らか。メンバーとヲタさんとの関係性を「パラソーシャル」という言葉に矮小化して理解しようとしてるあたりが限界かな。

それでも、この「ベンチャー投資家として投資先企業に顧客獲得コンサルティングを行うベン・パーさん」という方、暗黙であれ明示的であれ、この辺りをアメリカ人にありがちな優劣に落とし込むということをしていない。

優劣の枠組み、例えば歌がうまいとかダンスが凄いとか、それこそカワイイとかと言った比較というのは分かりやすい、正にローコンテクストの見方と言うことになるけど、そこに安住しようとはしてない、それだけでも優秀な方なんだろうことが伝わって来るし、願わくはハードルのこちら側へ辿り着いてくれないものかとか期待したくなってしまう。