皆様こんばんは。
先日ご紹介した囲碁アイドル企画ですが、現在こちらでクラウドファンディングでの支援を受付中です。
若者からお年寄りまでネットが普及した今、こういった資金集めの方法は非常に多くなりましたね。
囲碁でも13路盤棋戦が作られましたし、我が家の近所には話題になった宅飲みバーがあります。
活動内容については、以前私の理解の範囲内でお伝えしましたが、それはほんの1面でしかないでしょう。
私も色々なことに挑戦中ですが、あまり創造力のある方ではないので、どうしても既存の方法の改良程度になりがちです。
ですが、オーナーは私と違って創造力の塊ですから、色々と新しい世界を見せてくれるでしょう。
個人的にも楽しみにしています。
さて、本日は第43期天元戦第3局が行われました。
私の印象に残った場面をご紹介したいと思います。
なお、棋譜は幽玄の間や特設サイトでご覧頂けます。

1図(実戦)
まずはこの場面です。
黒△と打たれて、次に黒AのカケとBの挟みが気になりますね。
そのどちらを防ごうかと考えるのが、普通の棋士の感覚です。
ところが、ここから一力挑戦者は意外な手を放ちました。
その手の善悪は私には判断できませんが、こう打ってみたいという強い意思を感じました。
白AやBといった手ならノータイムで打つこともできますが、その場合の意思は「まあこのあたりかな」程度になりがちです。
ですが、一力挑戦者が打った手からは「これだ!」という叫びが聞こえるかのようです。
そういった手が見られると、観戦していて楽しいですね。

2図(実戦)
白△にも注目しました。
黒Aと打って大石を生きてくださいという手で、もしそうなれば白にとって一方的な交換です。
そこで、井山天元は黒Bから反撃しましたね。
このやり取り、井山天元が仕掛けたように見えるかもしれません。
ですが、一力挑戦者は最近の井山天元の碁を誰よりも知っています。
白△と打てば黒Bと反撃されることは予想していたでしょう。
それを承知の上でやっていったと考えれば、むしろ一力挑戦者が仕掛けたと言えます。
天下の井山天元に対し、「やってこい!」と言い放ったかのようです。

3図(実戦)
天元付近に白△とつないだ場面です。
とりあえず、黒×と白×が攻め合いのような格好になっています。
また、黒△は白Aと打たれると眼がなくなります。
一方、白〇も全滅してもおかしくないような石です。
その上、左上付近は白Bの当て、黒Cの切りなど残っていて、ここも形が決まっていません。
こういう状況を、よくどこが頭か尻尾か分からないなどと表現します。
碁盤全部が戦場になっているかのような大乱戦ですね。
左辺白なども、一見すると戦いには関係無いようですが、後にそこも戦場に・・・。
結果は井山天元が勝ち、3連勝で防衛を決めました。
王座戦と合わせての十番勝負は、激しい戦いに終始した印象ですね。
6局で終わってしまいましたが、大半の碁には一力挑戦者にもチャンスがあったのではないでしょうか。
「秒読みになってから差が出てしまうことが多かった」という一力挑戦者のコメントがありましたが、まさにそこが勝敗を分けたポイントでしょうね。
できれば10局見たかったですが、まだ井山天元の方が1枚上手でしたね。
ですが、2日制の棋聖戦ではどうなるか分かりません。
時間をたっぷりと使えますし、碁の展開自体も大きく変わるような気がしています。
競った勝負になるのではないでしょうか?
さて、明日は農心杯に日本選手が出場します。
当日まで対局者は秘密ですが、まあ流石に山下九段が出るのでしょうか。
しかし、第2ラウンドは28日(水)まで毎日対局があるので、他のメンバーも出番に備えて待機しておく必要があります。
井山九段はもちろん、一力七段もあちこち飛び回って大変です。
しかも大学生ですからね・・・。
ということもあり、ここはぜひ山下九段に頑張って欲しいところです。
農心杯の対局は幽玄の間で中継されます。
皆様、ぜひ応援をよろしくお願いします!
先日ご紹介した囲碁アイドル企画ですが、現在こちらでクラウドファンディングでの支援を受付中です。
若者からお年寄りまでネットが普及した今、こういった資金集めの方法は非常に多くなりましたね。
囲碁でも13路盤棋戦が作られましたし、我が家の近所には話題になった宅飲みバーがあります。
活動内容については、以前私の理解の範囲内でお伝えしましたが、それはほんの1面でしかないでしょう。
私も色々なことに挑戦中ですが、あまり創造力のある方ではないので、どうしても既存の方法の改良程度になりがちです。
ですが、オーナーは私と違って創造力の塊ですから、色々と新しい世界を見せてくれるでしょう。
個人的にも楽しみにしています。
さて、本日は第43期天元戦第3局が行われました。
私の印象に残った場面をご紹介したいと思います。
なお、棋譜は幽玄の間や特設サイトでご覧頂けます。

1図(実戦)
まずはこの場面です。
黒△と打たれて、次に黒AのカケとBの挟みが気になりますね。
そのどちらを防ごうかと考えるのが、普通の棋士の感覚です。
ところが、ここから一力挑戦者は意外な手を放ちました。
その手の善悪は私には判断できませんが、こう打ってみたいという強い意思を感じました。
白AやBといった手ならノータイムで打つこともできますが、その場合の意思は「まあこのあたりかな」程度になりがちです。
ですが、一力挑戦者が打った手からは「これだ!」という叫びが聞こえるかのようです。
そういった手が見られると、観戦していて楽しいですね。

2図(実戦)
白△にも注目しました。
黒Aと打って大石を生きてくださいという手で、もしそうなれば白にとって一方的な交換です。
そこで、井山天元は黒Bから反撃しましたね。
このやり取り、井山天元が仕掛けたように見えるかもしれません。
ですが、一力挑戦者は最近の井山天元の碁を誰よりも知っています。
白△と打てば黒Bと反撃されることは予想していたでしょう。
それを承知の上でやっていったと考えれば、むしろ一力挑戦者が仕掛けたと言えます。
天下の井山天元に対し、「やってこい!」と言い放ったかのようです。

3図(実戦)
天元付近に白△とつないだ場面です。
とりあえず、黒×と白×が攻め合いのような格好になっています。
また、黒△は白Aと打たれると眼がなくなります。
一方、白〇も全滅してもおかしくないような石です。
その上、左上付近は白Bの当て、黒Cの切りなど残っていて、ここも形が決まっていません。
こういう状況を、よくどこが頭か尻尾か分からないなどと表現します。
碁盤全部が戦場になっているかのような大乱戦ですね。
左辺白なども、一見すると戦いには関係無いようですが、後にそこも戦場に・・・。
結果は井山天元が勝ち、3連勝で防衛を決めました。
王座戦と合わせての十番勝負は、激しい戦いに終始した印象ですね。
6局で終わってしまいましたが、大半の碁には一力挑戦者にもチャンスがあったのではないでしょうか。
「秒読みになってから差が出てしまうことが多かった」という一力挑戦者のコメントがありましたが、まさにそこが勝敗を分けたポイントでしょうね。
できれば10局見たかったですが、まだ井山天元の方が1枚上手でしたね。
ですが、2日制の棋聖戦ではどうなるか分かりません。
時間をたっぷりと使えますし、碁の展開自体も大きく変わるような気がしています。
競った勝負になるのではないでしょうか?
さて、明日は農心杯に日本選手が出場します。
当日まで対局者は秘密ですが、まあ流石に山下九段が出るのでしょうか。
しかし、第2ラウンドは28日(水)まで毎日対局があるので、他のメンバーも出番に備えて待機しておく必要があります。
井山九段はもちろん、一力七段もあちこち飛び回って大変です。
しかも大学生ですからね・・・。

ということもあり、ここはぜひ山下九段に頑張って欲しいところです。
農心杯の対局は幽玄の間で中継されます。
皆様、ぜひ応援をよろしくお願いします!