白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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棋聖戦七番勝負、開幕!

2019年01月10日 23時59分59秒 | 囲碁界ニュース等
<本日の一言>
木曜日は日本棋院棋士の公式対局日です。
日本棋院ネット対局幽玄の間でも多くの対局が中継されました。
その中でも、私が特に注目したのは溝上知親九段と杉内寿子八段の対局ですが・・・。
なんと杉内八段が勝ちました!
10歳で入段する棋士が注目されていますが、91歳の活躍もそれに劣らず凄いことだと思います。
</本日の一言>

皆様こんばんは。
昨日は投稿をお休みしました。
今年も無理せず続けていこうと思います。

さて、本日第43期棋聖戦挑戦手合七番勝負が開幕しました!
6連覇中の井山裕太棋聖に挑戦するのは山下敬吾九段です。
天元戦に続いての挑戦ですね。
タイトルに挑戦することは、防衛するよりも難しい面もあると思いますが、山下九段は当たり前のように勝ち抜いてきますね。
それでは、1日目の対局を振り返っていきましょう。



1図(実戦)
山下挑戦者の黒番です。
ここで井山棋聖、いきなりのツケ!
最近はツケが当たり前のように打たれるようになりました。
小ゲイマ締まりにツケる手が打たれるようになり、その対策で大ゲイマ締まりが流行りましたが、それでもツケ。
ならばと一間や二間に締まったとしても、それでもツケてくることがあります。
昔の人が見たら目を丸くしそうですね。





2図(実戦)
黒△までの進行は黒石が内側に篭り、山下挑戦者らしからぬ進行のようにも見えました。





3図(打ち掛け局面)
しかし、山下挑戦者は上辺白を狙っていたのでしょう。
黒△のツケ!
ここで打ち掛けとなり、井山棋聖が次の白の手を封じて1日目が終わりました。

封じ手は白Aと反撃するか、周囲の黒に敬意を表して白Bと受けるかの2択でしょう。
1つはっきりしているのは、井山棋聖が打ちたいのは白Aで、それが上手くいかない場合に白Bを選択するであろうということです。





4図(封じ手予想)
ということで、封じ手は白△と予想します。
本局が1局目であるということも、多少は判断材料になるでしょうか。
私の封じ手予想は成績が悪いですが、今回は3回当てるのが目標です。
そのためにも、シリーズは最終局までいってほしいですね。


明日も午前9時から各所で対局が中継されます。
お楽しみに!